深海のYrr (★★★☆☆)

深海のYrr 〈上〉  (ハヤカワ文庫 NV シ 25-1)

深海のYrr 〈上〉 (ハヤカワ文庫 NV シ 25-1)

1巻2巻と、複数の科学者の地味なストーリーが延々と続き、3千円近くもかけて3巻まとめ買いをして良かったものかと不安になる。

しかし第2巻後半あたりから、謎の存在「Yrr」について予想外の「トンデモ」な方向へ話が展開し、併せて転がり始める陰謀論とバトルロイヤルでグングン話が面白くなった。

後半のスピーディーかつトリッキーな展開はよかったが、SF的な世界観やギミックでいろいろ面白い伏線を物理的に張ったのが、段々モノローグじみた内省モードに逸れていっちゃって、かつ気づいたら話が終わっちゃって、アレ?みたいな残尿感がちょっとだけ。

ずいぶん評判が良かったが、評判に違わぬ面白さはあったかと思う。

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tonogata
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