「泣きながら生きて」が再放送もDVD化もされない理由

新宿のバルト9で「泣きながら生きて」の劇場公開が始まった。

このドキュメンタリーは2006年11月にフジテレビで放映された番組。
放映後は再放送されていなかった。

この番組は「中国から贈り物」と冠した張麗玲によるドキュメンタリー・シリーズの最終話なんだが、「泣きながら生きて」以前の話も2002年以降は再放送されていない。
中国では、これ以外の話も放映&VCD化されている。
(10夜連続で放映され、大変な反響があったそうだ)

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しかし、日本では「泣きながら生きて」以降、残りの回は放映されていない。

2000年 – 小さな留学生(2000年5月5日放送)
2000年 – 中国からの贈りもの – 小さな留学生1996〜2000秋(2000年11月24日放送)
2000年 – 中国からの贈りもの – 若者たち(2000年11月25日放送)
2001年 – 中国からの贈りもの – 私の太陽(2001年4月27日放送)
2002年 – ドキュメンタリー中国からの贈りもの(2002年12月21日放送)
2006年 – 泣きながら生きて(2006年11月3日放送)

自分は2000年の「小さな留学生」をみてから、ずっとこのシリーズのファンだったので、再放送やDVD化されない理由をいつも不思議に思っていた。

その理由は、ネットの掲示板やブログでは
・やらせ疑惑
・出演者から提訴された
などが憶測として語られている。

確かに、提訴はあった模様。

フジテレビへの請求を棄却 番組出演男性に東京地裁

中国国内のテレビで放送されたドキュメンタリー番組に出演した中国人男性(39)が「パチンコで不正行為をしているように描かれ名誉を傷つけられた」として、フジテレビ(東京)や番組制作会社などに860万円の損害賠償などを求めた訴訟の判決で、東京地裁は27日、請求を棄却した。  判決理由で小磯武男裁判長は「パチンコ店で偽造プリペイドカードを使用する場面を放映したことなどは名誉棄損に当たるが、男性は名前や顔を明らかにした上で撮影することを承諾していた」と述べた。  判決によると、男性は中国人留学生の生活を描いた「角落里的人(片隅の人)」に出演。パチンコ店での場面は1996年2−3月に撮影された。この番組は日本国内では放送されていない。

また、やらせ疑惑に関しては、中国語のページでよく言われているようだが、如何せん中国語だけに内容が分からない。
↑の提訴は東京地裁の話だが、中国側でもちょこちょこと提訴があったらしいというのも、何となく分かる。
http://ent.sina.com.cn/studyinjp.shtml

こうした疑惑や提訴が原因で再放送やDVD化されないのか?日本で未放映の回が放映されないのか?
それとも、単に編成やニーズの問題で、フジテレビとして放映やDVD化の価値がないという扱いなのか?
そこら辺が分からず、ファンとしては非常に悩ましい状況が長く続いている。
2000年代初頭からずっと新作が出るのを楽しみに、待ち続けているわけだ。
GoogleAlertが出てきた時は一番最初に「中国からの贈り物」を登録したし、その前は定期的にググって再放送されないかネットを監視していた。もちろん「はてな」で公式ページの更新チェックもしている。

Youtubeが出てきた今では、すでに放映されている回は視聴可能。
ただ、個人的には日本で未放映の分が見たいと思っている。

中国産VCDについては「我们的留学生活」とかで検索すれば、いろいろ出てくる。
しかし日本語対応ではない。
まぁ「VCD」を見たことない人は、画像粗いしプレイヤー(かソフト)必要なので、やめといた方がいいと思う。

今回、いろいろあって劇場公開での「泣きながら生きて」再放映という形になっており、、、これを契機にその点についても関係者の口から語られるんじゃないかと思って推移を見守っていた。
が、どうにも関係者一同「大人の態度」でそこら辺について華麗にスルーされている。
今日の産経新聞でもこの映画について取り上げられていたが、そうした事情には全然触れてなかった。

提訴だの自演だのが理由で新作が放映されない、というのが杞憂であって欲しいんだが、どうなんだろうね。
いい作品だと思うので、何とか新作が出てきて欲しいと思う。

以下、資料
我們的留学生活
BBSで「張麗玲」を検索

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