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「ゼロ―なにもない自分に小さなイチを足していく」(堀江貴文)

ゼロ―――なにもない自分に小さなイチを足していく

ゼロ―――なにもない自分に小さなイチを足していく


良かれ悪しかれ、
ホリエモンは本音を語る。
空気も読まない。
明文化されていないルールには従わない。
思ったことを実行し、スケールもデカい。


「だから、見ていて面白い。」
というのが、一連の騒動やネット上での発言から、一般に浸透しているキャラクターかと思う。


ライブドア事件では、有価証券報告書の虚偽で絡め取られ、空気を読まずに「やり過ぎて」高みにのぼった分だけ、強く叩き落とされた。


ライブドア事件ライブドア事件 - Wikipedia

ライブドア関係者はライブドア株の売却スキームは一つ一つは合法でも、やり過ぎの面はあったと思うと述べている。
しかしながら、売却スキームの一つ一つが合法かどうかと、その有価証券報告書が虚偽であるかどうかは関係はない。また、ライブドアと類似した株式交換スキームを採用した(IEC事件やライブドア事件でもマネーライフの株式交換は立件されている事実もある。
元特捜部長の一人は、ライブドア事件はやり過ぎの「過ぎ」に光を当てているといい、人の心は金で買えると豪語した堀江貴文に疑問を呈し、自由な経済活動と車の両輪である順法意識やモラルがこれまで軽視され過ぎてきたのではないかと述べている。


虚偽も含め「やり過ぎ」以上の「コト」をホリエモンが、どのように考えていたかが興味深いけど、裁判も服役も釈放も過ぎて、今後も語られることはないかもしれない。
(もしくは裁判で語られていたかもしれないけど、詳細は知らない)


しかし本書では、
なぜ「やり過ぎ」る人間になったのか(空気を読まないのか)
の自己分析が、生立ちの自叙伝とともに書かれている。
その点について、すごく面白かった。
本当に赤裸々に語られているように見えた。


そして、服役し、模範囚として終えたことについて。
「やり過ぎ」た「結果を引き受け」、人とのコミュニケーションを軽視していたことについて反省もする。
刑務所で寂しさに泣いて過ごした夜を越え今、
「働きたい。働いて誰かと繋がっていたい」
というホリエモンの言葉には感動をおぼえる。
素直さ、ポジティブさ、生立ちを読んだ後なら感じる、ある種の悲壮感。
自分も頑張ろう、と素直に思える内容だった。


そういえば、本書の表紙の写真では痩せてスッキリした体型にネクタイを締めてビシッと決めているが。
釈放後の初出演のテレビ番組「オトナの!」を見た。
そこにはヨレっとしたジャージをきて、体重も順調に戻りつつ、相変わらず若干キョドり気味のホリエモンがいた。