Aviosフライトマイルの制度変更
ブリティッシュ・エアウェイズのマイル(Avios)付与制度が変更となる。
2022年11月には発表されていた方向性で、すでにイベリア航空は制度変更済だが、ブリティッシュ・エアウェイズについては2023年に変更予定という情報に留まっていた。
そのブリティッシュ・エアウェイズの制度変更について、詳細情報が発表された形。
公式サイトのリリースはこちら。
Rewards are on the horizon
Q:Why is the Executive Club changing the way they award Avios?
Rewards are on the horizon
(どうして制度変更するの?)
A:These changes introduce new ways to collect Avios and simplify the way we reward our Executive Club members when they fly.
(シンプルにしたいので~)
マイル付与が金額ベースとなるのは、2023年10月18日発券分から。
JALなど提携航空会社(イベリア航空以外)でのマイル付与については、現状のままとなる。
また、ステータスに関係するTier Pointsについては、特に変更なし。
フライトによる付与マイルの新ルールは以下。
- 航空券・オプション料・諸税を含む総額(GBP)に対してAviosを付与
- 他通貨での決済の場合、GBPに換算して計算される
- Avios付与率はステータスにより異なる
- blue(6x)、Bronze(7x)、Silver(8x)、Gold(9x)
- 100GBPの場合、blueなら600Avios (100GBP×6)
- 2023年10月18日前に発券した分は、現行(距離ベース)のまま
- 2023年10月18日以降に変更(料金も変更)したら、新制度の対象

現行制度と比べると、ステータスによるボーナスマイルが減っている。
今までは25%~100%のボーナス率だったのが、16%~50%に半減。
ステータス | 旧制度 | 新制度 |
---|---|---|
blue | – | 6x/GBP (-) |
Bronze | 25%ボーナス | 7x/GBP (+16%) |
Silver | 50%ボーナス | 8x/GBP (+33%) |
Gold | 100%ボーナス | 9x/GBP (+50%) |
獲得マイルの新旧比較
公式サイトでは、獲得マイルの新旧例が紹介されている。
ロンドン-ニース間のエコノミー(V/積算率50%)に搭乗した場合の事例で、獲得マイルが現行制度648 Avios→新制度978 Aviosに増える。

新制度ではオプション料もAvios獲得に関わるので、その要素が含まれた事例になっている。
また新制度ではステータスによるボーナス率が悪化するためか、ステータス「blue」による事例となっている。
この事例での、他のスーテタスでの獲得Aviosは以下。
ステータス | 旧制度 | 新制度 | 差分 |
---|---|---|---|
blue (上記事例) | 648 Avios | 978 Avios | 151% |
Bronze | 972 Avios | 1,141 Avios | 117% |
Silver | 1,296 Avios | 1,304 Avios | 101% |
Gold | 1,942 Avios | 1,467 Avios | 76% |
ゴールドについてはアレだが、そこそこ現行制度と似たようなフライトマイルになる。
ただし新制度は「金額ベース」なので、事例の金額で発券した場合。
もっと安い路線・安い金額であれば、また結果は変わってくると言うか、上記はBAが練った「ベスト・シナリオ」くらいに考えた方が良いんじゃないかと思います。
FT掲示板をみていると「自分が使う路線/金額だと1,250Aviosから144Aviosに悪化した。88%ダウン!!」というコメントもあった。
そのほか
今までは距離ベースでのマイル付与だったが、今後は金額ベース、つまり「航空券の料金に応じてマイル付与」となる。
航空業界では2015年頃に米系航空会社から始まった流れで、BAも遂に金額ベースに移行する。
距離ベース時代には「うまくやれば、安い金額で大量のマイルを稼げる」ということでマイル修行が可能だったが、金額ベースとなるとそういうスイートスポットは存在しにくくなる。
獲得マイルを「距離」ベースから「金額」ベースに移行する航空会社が増殖中(2018年の記事)
日系であるANA/JALについては、今のところ「フライトマイル」は距離ベースのまま。
日系の場合、「ライフソリューションサービス」(ANA)や「新ステイタスプログラム」(JAL)など、例えば提携クレカの日常利用という金額ベースで、マイル・ステータスをブーストする方向に行きつつある感じですかね。
航空券以外での収益の柱を育てていこうとしている形。
ほい。
そんな感じ。