高円寺のあの定食屋で、もう一度アレが食いたい(味楽・ニューバーグ・タブチ・フジ・クロンボ)

高円寺の定食屋

学生時代、高円寺に住んでいた。
学生の身分で金もないので、ほとんど外食はしていない。

それでも、たまには500円玉を握りしめて街に繰り出し、定食屋でメシを食った。
高円寺は食堂が多く、500円ちょいで「たらふく食える店」もあったりする。

しかし最近、高円寺の定食屋が閉店したというニュースをちょくちょく見るようになった。
富士川食堂」、「薔薇亭」、「とんかつ 田むら」、etc・・・。

今回は、1週間ほど高円寺に滞在。

昔食ったあの定食を、もう一度食いたい。
知ってはいたけど行けなかった店にも、入ってみたい。

いまのうちに。

味楽

高円寺には定食屋がたくさんあるが、自分がよく使っていたのは「味楽」だった。
中華料理 味楽(食べログ)

高円寺 味楽 外観

相当な老舗だと思われるが、創業年は分からない。
高円寺の定食屋はよくメディアで紹介されてたりするが、この店の情報は見たことがないんだな。

高円寺駅の南口から、線路沿いに3分。
昔と変わらぬ姿で、残っていた。

高円寺 味楽 外観 正面

店の外には、「本日のランチ」の内容が掲げられている。
ハンバーグ・目玉焼き・ポークハム・味付けのり・サラダ・ライス・味噌汁。

これで480円。

高円寺 味楽 本日のランチ メニュー

安い。
そして、豪華。

当時の自分にとって、「ポークハム」や「味付けのり」はちょっとした贅沢品だった。
加えてメインのハンバーグと、ちゃんとした味噌汁、ご飯。

更に「味楽」では昔、たまにオマケもつけてくれた。
フルーツとか、ヤクルトとか、お菓子とか。

更に、更に、サービスデーに行くと割引券ももらえた。
ただでさえ安いのに、50円とか100円の割引券がもらえちゃうという・・・。

それが嬉しくて、たまの外食では味楽に行くようになったのだ。
※両方とも、今もやっているかは分からない

さて。

店に入ると、黄色いメニューが上部にズラリ。

高円寺 味楽 メニュー看板

カウンターの向こうでは、店主のおじいさんが調理を担当していた。
もう相当な高齢のご様子で、腰が深く曲がったままで調理している。

食べログの口コミによると、一時期は腰を痛めて閉店していたとのこと。
まだ営業してくれていることに、感謝の念しかない。

耳も、かなり遠くなってご様子。
常連さんの皆さん、オーダーは配膳担当のおばあさんにお願いしているようだ。

卓上には、メニューも置いてあった。
自分の場合、ほぼ「本日のランチ」を食っていたので、他はあまり食ったことがない(笑)

高円寺 味楽 メニュー

ラーメン400円、カレーライス400円。
安いですね~。

注文したのは、やっぱり「本日のランチ」(480円)

高円寺 味楽 本日のランチ ハンバーグ

このハンバーグは、すごく懐かしい味だ。昭和的というか。
今風の柔らかくてジューシーな俵ハンバーグとは異なるジャンルの、わらじ系ハンバーグ。

薄くて、少し固くて、ねっとりとした歯応えがあり・・・
マルシンハンバーグ的というか、ニューバーグ的というか、懐かしい美味さがあるんだな。

高円寺 味楽 ハンバーグ 断面

別日には、「肉丼」(500円)を食った。
これも、たま~に食ったなぁ。。。

高円寺 味楽 肉丼

豚肉と玉ねぎ。
玉ねぎはシャキシャキ感もあり、美味い。

ボリュームもすごい。
これでたくあん・味噌汁がついて500円というのは嬉しい。

最後に、「カツカレー」(600円)を食った。
これまた、ボリュームがすごかった。

家庭の味のカレー、具材もたっぷり。
さらに衣が厚めのトンカツがドーン!!っていう(笑)

腹が一杯になりました。

それにしても、味楽。

いつ行っても、そこそこお客さんが入っていた。

茶髪のにーちゃんが、ポークソテーとビールを楽しんでたり。
近所のおっちゃん風の客が、ラーメンを食いにきてたり。

常連客のみなさん、高齢で耳が遠かったり足下がおぼつかない店主やお婆さんを、気遣いながら食事を楽しんでる感じが出てて、「やっぱり、地元民に愛されてるんだなぁ」と。

それにしても、再び食いにこれて良かった。

昔、あんなに豪華で輝いて見えた、銀皿のサービス定食。
いま食っても、やっぱりコスパ抜群なごちそうだったな。。。
店の雰囲気も含めて。

今後も、高円寺にくる機会があれば・・・

ニューバーグ

ニューバーグは、高円寺で有名なハンバーグ屋さん。
1969年創業の老舗である。
ニューバーグ(食べログ)

高円寺 ニューバーグ 外観

AからCのセットメニュー。
オリジナルソースの「メキシカン」
ハンバーグ2枚の「ダブル」。

高円寺 ニューバーグ メニュー

昔に比べると少し値上がりしているようだが、それでもハンバーグの定食が580円。
「本日の揚げ物」を100円でトッピングできる。
ハンバーグのソースを「メキシカン」に変えたい場合は、30円で変更可能。

高円寺 ニューバーグ 券売機

席に座ると、早速ナイフとフォークをセットしてくれた。
昔は「ナイフとフォーク」を滅多に使うことがなく、それだけでもちょっぴり嬉しかった記憶。

自分が頼んだのは「サービスセット」(680円)
アジフライ付き。

高円寺 ニューバーグ サービスセット

ハンバーグは、これまた懐かしい味。
50年以上、味を変えずに営業しているとのこと。
高円寺のソウルフード『ニューバーグ』のハンバーグ

肉は豚肉3:牛肉7の合挽き肉だが、パン粉なんかも絡んで独特の味わい。
味楽もそうだったが、今風のハンバーグとは方向性がちょっと異なる。
薄くて、モチっとしたハンバーグ。

高円寺にある洋食店「ニューバーグ」、メキシカンハンバーグ610円。ハンバーグの独特なこだわりはパン粉を付けて焼く「フライドハンバーグ」 肉汁を閉じ込め旨味を引き出しているという。

TVでた蔵「news every. 特集」

パン粉をつけて焼き仕込んだハンバーグを、提供時にレンジでチンし、熱した鉄皿で仕上げ。
それも1つの、こだわりだそうだ。
530円のハンバーグを出す洋食屋。調理に電子レンジを使う深い理由

自分はこういう方向のハンバーグ、好きなんだよなぁ。
学生時代に、たくさん食ったからなのかもしれないが(笑)

別日には、同じくサービスセットに「メキシカンソース替え」(30円)を使った。
昔は辛いのが苦手だったので初見だが、ちょいピリっと辛くて美味しいですね。

高円寺 ニューバーグ メキシカンソースサービスセット

揚げ物やパスタも、うまい。
アジフライ、美味かったな。

タブチ

タブチもまた、高円寺で有名なお店。
ただ、当方はほとんど行った記憶がないので、今回が初かも?
タブチ(食べログ)

高円寺 タブチ 外観

こちらも、400円・500円のメニューがずらり。
そして、どれもボリューミーな面構えですね。

高円寺 タブチ ディスプレイ

こちらのお店は、入店時に注文&支払いをして席につくようです。
食ってから払うパターンもあるようで、ワンオペでお忙しそうな店主の様子を見てって感じかな?

メニューは、以下。

高円寺 タブチ メニュー

注文したのは、「カツカレー」(600円)
安い。そしてボリューミー。

高円寺 タブチ カツカレー

家庭的なカレーだが、ちょい辛。おいしいね。
なにより、ルーがたっぷりなのがうれしい。

別日には、昼飯で「回鍋肉丼」(600円)を食った。

高円寺 タブチ 回鍋肉丼

味が濃いめの回鍋肉丼。
最後まで、おいしくいただけました。

いい感じですね。

高円寺に住んでた時に、食いに来てればよかったな(笑)
だいたい、近くの味楽に行ってたんだよなぁ。

キッチン フジ

キッチン フジ。
来たことが、あるような、ないような・・・
キッチン フジ(食べログ)

「SINCE 1966」とあるから、1966年の創業か。

高円寺 フジ 外観

「本日の定食」(700円)を食いました。
ポークソテー、ベーコンエッグ、メンチカツ。
すごいメンバー。

高円寺 フジ ディスプレイ

食ってみると、レベル高ぇ。
1品1品が丁寧に作られている感あり、美味かったです。

高円寺 フジ 本日の定食

カウンター席が中心で、サッと入って食える感じも良い。
※テーブル席も少しあり

ここは、いい食堂ですね。

クロンボ

2011年に阿佐ヶ谷から移転してきたクロンボ。
1976年の創業。
クロンボ(高円寺)

高円寺 クロンボ 外観

店頭のディスプレイをみて考えていると、中から人の良さそうな店主が顔を出した。
「今日はあまりに客が来ないから、看板の電気が消えてるのかと思って出てきちゃったよ笑、どうぞ、どうぞ」。

高円寺 クロンボ 店頭ディスプレイ

キレイな店内。
カウンター席のみ。

注文したのは「Bセット」(630円)。
B~Dセットは、鉄板で提供される。

高円寺 クロンボ Bセット

ハンバーグはもちろんだが、この小さなクリームコロッケ。
懐かしいな~、これ!おいしい。

高円寺に滞在中、2回ほど使った。
店を出る際には、背中から店主のお爺さんが「ありがとぉ~」と元気に送り出してくれる。

なにより、それが嬉しかった。

ほい。

そんな感じ。


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