VPNアプリ「ノートンWiFiプライバシー」の使用感、落とし穴など

ノートンWiFiプライバシー

VPNアプリはいろいろあるが、自分が購入したのは「ノートン WiFiプライバシー」

セキュリティの会社シマンテックが出しているVPNアプリである。

使い方はいたって簡単。

アプリを起動して、VPNをOn/Offするだけ。

VPNをONにする場合、どの国のVPNサーバに接続するか、選択できる。

例えば海外旅行先でネットをする時に「日本のVPN」を選択すると、WEBサイト側からは「日本からのアクセス」として認識される。

逆に、日本にいながら「アメリカのVPN」を使えば、アメリカからのアクセスとして認識される。

※IPからアクセス元を判断されるロジックの場合

選択できるVPNサーバの国の選択肢は・・・

アイルランド / アメリカ / イギリス / イスラエル / イタリア / ウクライナ / オランダ / オーストラリア / カナダ / シンガポール / スイス / スウェーデン / スペイン / チェコ / デンマーク / トルコ / ドイツ / ノルウェー / フィンランド / フランス / ブラジル / ベルギー / ポーランド / メキシコ / ルーマニア / 南アフリカ / 日本

結構な数がある。

アジアについては、日本とシンガポールのみな。

1度「国」を選択すれば、以降は自動的にそこに繋がるようになる。

また、機能的には「広告追跡遮断」の機能もあるようだった。


ネットの速度は遅くなるか?

VPNを介在することで、ネットの速度は多少遅くなる可能性がある。

VPNをonにした時と、offにした時の、ネット速度を計測してみる。

VPN on 91.9 mpbs
VPN off 73.69 mbps

VPNをonにすると、2割ほど遅くなった。

この自宅の接続環境はtransixによるIPv6。

通常だと、以下のようにtransixを中継してIPv6の通信を行う。

VPNをonにすると、transixを中継しないようだった。

IPv6判定のサイトにいっても、IPv4扱いとなった(IPv4のIPになる)。

そこら辺も速度が遅くなる要因かもしれない。


次に、海外での速度測定。

タイに行った際に、日本のVPNをonにしつつ、日本のサーバへの速度を計測してみた。

(海外からVPNを使って日本のWEBサイトをみるような設定)

VPN on 5.94 mpbs
VPN off 3.35 mbps

VPNをonにすると、4割ほど遅くなった。

ふむ。

まぁ半分とは言わないが、ちょっと遅くなる。

あんま速度が出ないときにonにするのは、ちょっと腰が引けるな。。。

なお、テストは2回ずつ実施してみたが、上記と似たような結果であった。


海外からhuluやAmazonビデオを使えるか?

先述のように、VPNの接続先を変更することで、WEBサイトの「アクセス元制限」をすり抜けられる可能性がある。

そこら辺を確認してみた。

まずは、Amazonプライム会員なら無料視聴が可能な「Amazonビデオ」

これは国外から視聴することはできない。

タイに滞在中に、VPNの接続先を「日本」に設定してアクセスしてみると・・・

はい。

ダメでした。

まさかのプロキシまるごとNG設定・・・


次に、動画サービス「hulu」

これは海外からは視聴ができない。

これもタイからVPN(日本)でアクセスしてみると・・・

はい。

お疲れ様でした。


ということで、結果は惨憺たる結果。

ちなみに、日本からのみアクセス遮断している某中国系の動画サイトについても確認してみた。

VPN(設定=アメリカ)で確認みると、観ることができた。

まぁ、サイトによってはイケるらしい。

あと、動画サイトなんかはプロキシ自体がNGなど厳しめだが、普通のWEBサイトなら多分イケるんじゃなかろうか。


セキュリティのためにVPNは必要か?

「インターネットVPN」を使うことでパソコンやスマホの通信を暗号化し、セキュリティを高めることができる。

特に外出先で街のwifiを使って通信する際には、VPNソフトがセキュリティ的に役立つこともある。

コーヒーショップに並んでいる間、電子メールを読んだり、病院で待っている間に口座を確認したりしたことはありませんか?

パスワードが必要なプライベート Wi-Fi ネットワークにログインしていたのでない限り、オンラインセッション中に送信されたすべてのデータは、同じネットワークを使用していた他人に傍受されていた可能性があります。

VPN とは何でしょうか? また公衆 Wi-Fi ではなぜ VPN を使用すべきなのでしょうか?

傍受されている可能性があったとしても、通信が暗号化されていれば問題ないよね。

ということで、通信を暗号化するVPNアプリの登場。

ただ最近では、HTTPSのWEBサイトも増えてきた。

HTTPSなら、VPNを使わなくとも通信は暗号化されている。

しかし今では、状況が大きく変わった。今やインターネットサービスの大多数がHTTPSに切り替え、VPNがなくても、エンドツーエンドの暗号化によって、プライベートな情報を他人に読まれることはない。

これによって今では、VPNに関する間違った認識が世の中に跋扈している。正しくは、VPNによってあなたがインターネット上でより安全になることはない。安全性は、VPNサーバー次第だ。

今さら人に聞けないVPN入門…VPNの神話をはぎ取る | TechCrunch Japan

むしろ上記のように、無料のVPNアプリなんかを使うと「逆に危ない」という話もある。

そうした無料アプリの中には、セキュリティを高めると謳いながら、逆にユーザの情報を漏洩させている可能性があるからだ。

「Google Play」で配布されているVPN(仮想プライベートネットワーク)アプリを使うと、保護されるどころかデータ漏えいのリスクがかえって高まる危険性があることが判明した。

Google Playで配信されているVPNアプリの84%でデータ漏えい? その恐るべき理由

ということで、もし「インターネットVPN」を使うなら、怪しげなアプリはよした方がいいかもしれない。


それはともかく、純粋に「通信の暗号化」という面だけで言うと・・・

今ではVPNの必要性がちょっと薄れてきた感。

一般的な意味では、それほど必要性はないような・・・。

ただ、自分は海外で「これ、大丈夫か?」というようなWiFiを使うことがあったりして、そーゆー意味で「ちょっとVPNが欲しいな」と思っていた。

また、VPNには

  • 接続元を隠す匿名性
  • 自分のアクセス元を他国にみせかける機能

があり、そこら辺が欲しい。

要は「プロキシ」としての利用。

プロキシも今では、chrome拡張あたりで割と手軽に使えるけど。

個人的には無料のはあんま使いたくないかな・・・と。

ちゃんとしたヤツが「安価」であれば、有料でも使いたいなぁと思っていた。

ということで、前から気になっていたシマンテックの「ノートンWiFiプライバシー」を購入した次第。

セキュリティ会社が有料でやってるVPNアプリなので、まぁ、セキュリティ的に安心感はあるよね、と。

まとめ

動画サイトでの結果は、ちょっと期待はずれだった。

まぁ個人的には、以下の用途でチビチビ使おうかな、と。

  • 海外でのwifiアクセスポイント利用時(セキュリティ)
  • IPを残したくない時(匿名性)
  • 国判定を試してみたい時(チャレンジ)



そんな感じ。

自分のメールアドレスやパスワードの流出を確認できる「have i been pwned?」。確認したら、流出しててガックシ。

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tonogata
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