ANAがプレミアムエコノミーの特典航空券を開始、SFCなど上級会員の無料アップグレードは消滅。

ANAがプレエコ特典航空券を開始

ANAが2019年4月より、プレミアムエコノミー(プレエコ)の特典航空券を開始する。

(プレエコは今までなかった)

ニュースリリースはコチラ。

マイルで国際線プレミアムエコノミーのご利用が可能になります

特集ページはコチラ。

ANA国際線特典航空券 プレミアムエコノミーの予約を開始します

予約開始は12月5日(水) 15時から。

一斉開放されて先着順になるので注意。

(国際線の特典航空券は、1年後まで予約可能)

必要マイル数は、エコノミーのおおよそ1.5倍。

どちらかというと、ビジネスクラスの必要マイル数に近い。

※プレエコ=PY



ANA国際線特典航空券

各座席クラスの特典航空券に必要なマイルは、下位席に必要なマイル数と比較してどれくらい高いか?

エコ:プレエコは1.5倍とやや高めで、プレエコはビジネスに近い(1.2倍)。

エコノミー : プレエコ 1.5倍
プレエコ : ビジネス 1.2倍
ビジネス : ファースト 1.9倍

そういう意味では、個人的には「割り切ってエコノミー」か、「がんばってビジネス」がいいかな。

特典航空券としては。。。


なお今までANAは、プレエコの特典航空券が予約できなかった。

JALは可能だったので、これでANA・JALともプレエコの特典航空券が可能になった形。


プレエコのアップグレード特典も開始

特典航空券の他に、アップグレード特典もプレエコが使えるようになる。

エコノミーの航空券を買った上で、マイルもしくはアップグレードポイント(UPGポイント)でプレエコにアップグレードできるように。

特集ページはコチラ。

ANA国際線アップグレード特典 2020年4月1日ご搭乗分よりプレミアムエコノミーへのアップグレード特典がご利用いただけます。

開始時期は、2020年4月。

特典航空券のプレエコ開放より、1年遅い。

予約開始は、2019年9月予定。

アップグレード特典は「マイル」もしくは「UPGポイント」で可能となるが、以下それぞれについて。

まず必要マイル数については、1.5万マイルか2万マイルで固定。

距離によって2系統となる。

TPM(区間基本マイル)が4500マイル以上であれば、アップグレードの必要マイル数は2万マイル。

それ以下なら、1.5万マイル。

ざっくり言うと、欧米路線は2万マイル、それ以外は1.5万マイル。

ハワイについては、1.5万マイルの方。

ANA マイレージチャート

1区間(片道)の距離 エコ

プレエコ
Y/B/M/U/H/Q/V
エコ・プレエコ

ビジネス
G/E/Y/B/M/U
ビジネス

ファースト
0~2,000 15,000 12,000 20,000
2,001~3,500 15,000 18,000 30,000
3,501~4,500 15000 20,000 35,000
4,501~5,500 20,000 25,000 40,000
5,501~ 20,000 28,000 45,000

https://www.ana.co.jp/ja/jp/amc/reference/tukau/upgrade/usage.html

エコノミーからプレエコへのアップグレードは、購入したエコノミーが「対象予約クラス」である必要がある。

https://www.ana.co.jp/ja/jp/amc/reference/tukau/upgrade/usage.html#fare_examples

エコノミーからプレエコの対象予約クラスは、Y/B/M/U/H/Q/V(左からチケットが高い順)。

もっとも安いチケットは、積算率50%の「V」(Value)。

エコノミーからビジネスへのアップグレードも可能だが、こちらの対象予約クラスはG/E/Y/B/M/U

「U」のみ積算率70%、他は積算率100%(Basic~Flex)。

チケットが高めなので、ビジネスへのアップも可能という形。

航空券の価格は、同じエコノミーでも購入時期やキャンセル条件などで価格が異なる。

「少し高めのエコノミー」を買った場合は、予約クラス的にプレエコへのUPGが可能な可能性がある。

「かなり高めのエコノミー」を買った場合は、ビジネスへのUPGの可能性がある。

なお、ツアーに含まれる航空券は予約クラス=積算率が低く、基本的に対象外と思っていいと思う。

いずれにしろ、予約時に表示されている「予約クラス」をチェックする必要がある。

やじり鳥 ANA国際線でマイル/PP計算に使う「予約クラス」

※予約クラス「U」の例(赤枠内)


次に、必要UPGポイント数については、以下。

エコ→プレエコは、エコ→ビジネスの半分のポイント数となる。

対象の予約クラスは、上記マイル版と同じ。

なお「UPGポイント」はANA上級会員に付与されるポイントで、座席のアップグレードに利用可能。

(もしくはSKYコインに交換・・・1pt=1000円)

https://www.ana.co.jp/ja/jp/amc/reference/premium/detail/comfort.html#section04

必要ポイント数 エコノミー

プレエコ
エコノミー

ビジネス
ビジネス

ファースト
東アジア路線 6
リゾート・東南アジア・南アジア路線 4 8 16
オセアニア路線 5 10
欧米路線 5 10 20

ハワイや東南アジアは、片道4ポイントでプレエコにアップグレードできる。

4ポイントと言えば、SFC特典でもらえるのが4ポイント。

(1回/年でもANA便に乗れば、プラス4ptで計8ポイント)

今までは、4ポイントだと「国内線でのプレミアムクラスへのアップグレード」にしか使えなかった。

やじり鳥 ANA国内線プレミアムクラスへの「アップグレード予約」をしてみた

それが今回の国際線プレエコ新設で、4ptの使い道が増えたと言えるかもしれない。


SFC特典の無料アップグレードは消滅

もともと「プレエコへのアップグレード」と言えば、SFCなど上級会員は無料で可能だった。

搭乗24時間前に、SFC会員やプレミアムメンバーは先着順でプレエコに無料アップグレードできたのだ。

やじり鳥 ANAのSFC特典「国際線プレミアムエコノミーの無料アップグレード」は、24時間前の先着順。

それが今回、プレエコのアップグレード特典が一般開放される2019年9月に、消滅する。

ANA「ダイヤモンドサービス」・「プラチナサービス」メンバー、およびANAスーパーフライヤーズ会員のお客様へご提供しております「プレミアムエコノミーへの変更サービス」は2019年9月末をもって終了いたします。

https://www.ana.co.jp/ja/jp/amc/promo/py_upgrade/

現行の上級会員のサービス一覧は、以下。

ANA スーパーフライヤーズ会員の特典

プレミアムエコノミーへのご変更

ご搭乗手続き時に空席がある場合、エコノミークラス運賃から追加料金なく国際線「プレミアムエコノミー」をご利用いただけます。

ANA ステイタス別 プレミアムメンバー サービス一覧

プレミアムエコノミーへのご変更



ほい。

プレエコへの無料アップグレードは、JALのJGCにはない、ANA SFCのメリットの1つだった。

それも、2019年9月で終わる。

思うに。

SFC会員はANAが言うように「永続」するかもしれないが、特典は徐々に痩せ細っていくのかもしれない。

やじり鳥 ANAのSFC会員は「永久」か?~「永遠」と「永続」~


近年のプレエコの動き

プレエコについては最近、割と動きが多かった。

2017年には、JALでプレエコへの有償アップグレードが、最大2倍に値上げされた。

やじり鳥 JAL、当日空港でのプレエコへの有償アップグレード料金を値上げ。最大2倍の料金へ。

2018年には、ANAでプレエコ・アップグレードにオークション制が導入された。

やじり鳥 ANA国際線のプレエコ・アップグレードに入札オークション制「Bid My Price」導入、SFC特典の恩恵は薄まる方向

そして2019,2020年で本件。

ANAのプレエコ特典航空券・アップグレードが一般開放。

なんというか、プレエコの「価値の見直し」でもしてるんでしょうかね。

「もうちょい高く売ろう」みたいな。


っていうか、ANAのオークション「Bid My Price」は、なんだったんだろうな。

別に終了するワケでもなさそうだが。。。

ANA Bid My Price

これについては、使ったことがないのでイマイチ分からない。


そんな感じ。

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tonogata
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