ふるさと納税で4自治体が除外決定、泉佐野市史観で読む「ふるさと納税」の歴史

ふるさと納税の除外自治体が決まりましたね。

以下の自治体は6月以降、控除対象とならない。

小山町(静岡県)、泉佐野市(大阪府)、高野町(和歌山県)、みやき町(佐賀県)。

総務省 ふるさと納税に係る総務大臣の指定

ふるさと納税の収入が全国1位で、今回の除外対象になってしまった泉佐野市から「大変驚き、困惑しています。」のリリースが出ている。

泉佐野市は人気返礼品のPeachポイントを擁し、返礼品に加えAmazonギフト券を20%を配布する一大キャンペーンを実施していた。

泉佐野市の主張 ~ふるさと納税の本来の役割とは~

そこにアップされたpdfファイルが、なかなか興味深かった。

泉佐野市史観ではあるが、「ふるさと納税」の歴史が分かりやすく記述されている。

ふるさと納税の本来の役割とは?(pdf)

ふるさと納税が、どのように人気化していき、どのように問題化していったか。

そーゆーことが、泉佐野市の視点から描かれています。

その中で、初めてふるさと納税ポータル「ふるさとチョイス」(仲介業)を作ったトラストバンクとの関係について、成果報酬の数字がでてました。

その際、トラストバンクから提示されたのが、成果報酬 10%、ただし寄附金が 1 億円に達しなかった場合は無報酬というものでした。

本市からは、これに加えて寄附金額が日本一になった際には 20%の成果報酬を約束しました。

泉佐野市のふるさと納税は135億くらいなんですけど、「ふるさとチョイス」経由の場合は10%の成果報酬がでてるんですね。

「ふるさとチョイス」は各自治体と契約してるハズなので、相当な金額が動いてそうだな・・・と思いました。

ふるさと納税のウラ側① 過熱する自治体の広告合戦 税金はどこへ?10%超がサイト業者へ

トラストバンク自体は、総務省の動きに併せて方針変換済みのようだが、、、

泉佐野市は、サラッと同社のことを批判している。

話題性のある「高額返礼品」や感謝券なる「金券」を積極的に自治体に薦めたのも同社でした。

ふるさと納税制度を普及させるための活動であったと思いますが、今思えば、こういったことが返礼品競争のきっかけを作ったのかもしれません。

自治体に金券を返礼品として進めたのはトラストバンクで、それが返礼品競争のきっかけを作った可能性がある?

かなり指向性の高い批判ですが、本当はどうなんでしょうね。。。


ついでに、鳥取県のことも示唆してました。

高還元率というと宮崎県都城市をイメージする方も多いと思いますが、実は高還元率のパイオニアは市区町村ではなく、ある都道府県でした。実は、「スタバは無いけど、砂場はある」で有名な鳥取県が「7 割」という高還元率で返礼品を提供していました。

とばっちりを受けた鳥取県たん・・・。

7割還元って、なんだろうな。

そして泉佐野市の勢いは、とまりません。

余計なことかも知れませんが、現在でも 3 割と申告しながら、3 割を超える返礼率で実施している自治体は、多くはないですが存在します。

むむっ。。。


まぁ、ふるさと納税。

歴史的にみれば、色んなプレーヤーが各自の思惑で動いてたんだな、と。


その後も、名指しで政治家を批判するなど、泉佐野市の主張が分かりやすく記述されていた。

ただまぁ個人的には、「そうは言っても、ルール・メーカーは総務省なんだし、もうちょい、こう柔軟に・・・」と思ったんですが、、、

Amazonギフト券のキャンペーンとか、無関係ながらも見てるこっちがヒヤヒヤしましたしね。。。

ところが、件のpdfにはデカデカと

「ルールは、みんなで考えてつくるもの」

という泉佐野市の考えが記されており。。。

なるほど。

そういうプレイ・スタイルなのね、と。

規制、基準やルールなどは、総務省が一方的な見解で自治体に押しつけるのではなく、自治体・有識者・マスメディア・国民などが幅広く議論し、返礼品についても、関係者の多くが納得できるようなルール・基準づくりに向けて、オープンに意見を集めたり、議論できるような場を設けていただきたいと考えています。

個人的に「制度改変の善し悪し」はよく分からんので、「きた球を打つだけです」という感じなんだが・・・

まぁ、泉佐野市も含め、各自治体がハッピーな状況になるといいな、と思います。


ほい。

そんな感じ。

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