札幌千歳空港で、離陸前のJAL便のエンジンから煙が出て、機内に流入。
乗客は脱出シューターで緊急脱出し、その際に怪我人が4名ほど出たそうですね。
ある意味、離陸前のエンジントラブルで良かったという気がしますが。。。
日航機から煙、緊急脱出 新千歳空港 4人を搬送 :日本経済新聞
http://www.news24.jp/articles/2016/02/23/07323117.html
対象の飛行機は、日航3512便ボーイング737-800型、札幌発-福岡行きで、当日は降雪のため離陸を待機していたところ、エンジンから煙が出てきたとのこと。
すでに「重大インシデント」にも認定。
JALについては、先週「JALグループ中期経営計画ローリングプラン2016」というのを出していました。
『2012~2016年度 JALグループ中期経営計画ローリングプラン2016』を策定 | プレスリリース | JAL企業サイト
その中で、「航空事故、重大インシデントともにゼロを達成する」という2015年の目標と、実績として3件発生したという結果が記載されてました。
2014年 | 0件 |
2015年 | 3件 |
また、これを受けて
3件の重大インシデントが発生した事実を真摯に受け止め、原因究明と再発防止策を徹底する
という2016年の目標が掲げられていました。
そんな中で、昨日の「重大インシデント」認定。。。
ちなみに、「重大インシデント」とは?
航空事故には至らないものの、事故が発生するおそれがあったと認められるもので、滑走路からの逸脱、非常脱出、機内における火災・煙の発生および気圧の異常な低下、異常な気象状態との遭遇などの事態が該当し、国土交通省が認定します。
JALの過去の「重大インシデント」については、下記にまとめられている。
http://www.jal.com/ja/flight/safety/trouble/
2015年のものについては、↓みたいな感じすかね。
- 着陸しようとしたら、滑走路上に車がいたから着陸を中止した
- 客室与圧が低下したので、管制塔にかけあって高度を下げて飛行した
- 間違った滑走路で離陸しようとしてから、中止した
国土交通省側の情報ページ(統計と報告書)は、コチラ。
(国内の重大インシデント)
航空重大インシデントの統計 | 航空 | 運輸安全委員会
※怪我人が出た「航空事故」も検索可能
JAL以外も含めると、2015年の「重大インシデント」(国内/大型機)は、5件。
5件のうち、3件=JALグループ、1件=複合、1件=FDA、という感じでしょうか。
※あと海外では、去年はシンガポールでJAL便が重大インシデントとか
国内の重大インシデント(大型機)は、だいたい毎年5件程度は発生しているようです。
航空重大インシデント検索結果 | 航空 | 運輸安全委員会
2014年は少なく、Peachの1件のみ。
2013年は、ANAが3件。
ちなみに、ANAの「重大インシデント」に関するページはコチラ。
CSR | ANAグループ企業情報
なんにせよ。
今回の「エンジントラブル」という重大インシデントは、雪が関係しているのな?
どうなんでしょうね。
本件とは全く別物だが、雪と言えば、以前に見た「メーデー!:航空機事故の真実と真相」の↓を思い出した。
エア・フロリダ90便墜落事故 – Wikipedia
- 不凍液の混合比率を間違えて充分に機体の雪を落とせなかった
- パイロットがエンジン防氷装置 (Anti-Ice) を OFF にしていた
- 翼に雪や氷が付着した状態で離陸を開始した
- ボーイング737 型機は主翼前縁部に僅かでも氷雪付着があると離陸時に急激な機首上げ(失速の主因になり得る)を生じるという既知の機種固有の特性を持っていた
- ポトマック川に墜落
天候の影響って、やっぱあるよなぁ、、、と。
そう思いました。