悪魔的スピンオフ、理外の飯テロ漫画「1日外出録ハンチョウ」は最高の旅行漫画

「賭博黙示録カイジ」のスピンオフ第一弾「中間管理録トネガワ」がアニメ化されるというニュースを読んだ。

「中間管理録トネガワ」TVアニメ化、制作はマッドハウス – コミックナタリー

そっちかぁ~・・・

「中間管理録トネガワ」、そんなに人気あるのね。

個人的には、スピンオフ第2弾の「1日外出録ハンチョウ」の方が好きなんだな。

地の獄…! 底の底…!

帝愛地下労働施設…!

劣悪な環境である地下にいながら「1日外出券」を使い、地上で贅の限りを尽くす男がいた…!

その名は大槻…!

E班・班長にして、1日を楽しみ尽くす匠…!

飲んで食って大満喫…!

のたり楽しむ大槻を描く、飯テロ・スピンオフ第1巻‥!

1日外出録ハンチョウ(1) (ヤングマガジンコミックス)

1日外出録ハンチョウ(1) (ヤングマガジンコミックス)

  • 作者:福本伸行,萩原天晴,上原求,新井和也
  • 発売日: 2017/06/06
  • メディア: Kindle版


「1日外出録ハンチョウ」は日常系のグルメ漫画であり、ちょっとした旅行漫画でもある。

主人公はカイジ本編にも登場した、地下の強制労働施設で働く「E班ハンチョウ 大槻」。

地下労働施設には、借金を返せなかった人間が収容されている。

給料は独自通貨の「ペリカ」。円ペッグ制で、価値は日本円の1/10。

ハンチョウ大槻は貯めたペリカで1日外出券を買い、ささやかな「自由」を謳歌する。

監視人によって護送されるので交通機関こそ使わないが、「ぶらり途中下車」的な小旅行に興じるのである。

普段休みがナカナカとれない当方のようなサラリーマン的には、親近感の沸く内容だ。

「1日外出券」の値段は、50万ペリカ

地下で1ヶ月働いても9万ペリカしかもらえないので、1日外出券で勝ち取った「24時間の自由」の価値は希少。

まさしく希少。

そんな貴重な24時間を与えられたら、人はどんな過ごし方をするのか?

どこに行って、なにを食べるか?

大槻は、立ち食い蕎麦屋で昼間からビールを飲む。

アンテナショップをはしごして、地方名産をつまみ食いする。

それらのありふれた行為にも、大槻なりの「ちょっとしたテクニック」が光る。

時には無邪気な笑顔ではしゃぎながら、時には飯のチョイスを間違えた後悔に苛まれながら・・・

とにかくハンチョウ大槻は、充足した24時間を過ごすのである。

その様子をみていると、本来の「旅行の楽しみ」とは何なのかということを、しみじみと考えさせられる。

遠くに行かなくても、豪華なホテルに泊まらなくても、こんなに楽しめるもんなんだな、と。

と、そうは言っても・・・

やはりこれは「悪魔的スピンオフ」。

福本節でグイグイとコミカル展開し、結果的には声をあげて笑ってしまうという。

そんな漫画。


それにしても、最近はスピンオフ系のグルメ漫画がアツいのか・・・

「闇金ウシジマくん」にも、グルメ漫画のスピンオフが出ている。

闇金ウシジマくん外伝 らーめん滑皮さん

まさかの「滑皮さん」+「戌亥くん」でグルメ漫画きたかぁ、という。

しかも面白い(笑

このWEB漫画、最初は全部無料で読めていたが、回数を重ねるうちに一部過去の分が読めなくなってしまった。

どっかで有料販売してるか、コミックスになるんだろうな。

グルメ系の漫画も、色々な切り口でまだまだ面白いのがあるんだな、と思った次第。


そんな感じ。

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