書籍「地球のはぐれ方 東京するめクラブ」(村上春樹)

またしても、読書感想文。

今ちょっとネット回線が貧弱すぎる環境にいて、出来ることが限られてるんだな。
読者感想文ならネットで調べ物せずに書けるし、アップ速度が必要な画像も不要なので助かる。
とりあえずオフラインで書きためた後、1時間近く歩いて電波のある所に赴き、本件をアップ予定。

それで本の方だけど、タイトルは「地球のはぐれ方」by 村上春樹。
昨日の「地球の歩き方 ガチ冒険」に、タイトルが似てる。中身は全然似てない。

東京するめクラブ 地球のはぐれ方 (文春文庫)

東京するめクラブ 地球のはぐれ方 (文春文庫)

村上春樹を隊長とする「東京するめクラブ」の三人が気になるエリアへ取材旅行、食や文化を分担してレポートするという内容。
雑誌「TITLE」での連載を収録したもので、2002年〜2004年とかなり古いため、紹介されている店などは既に閉店している場合あり。

最初の訪問地は、名古屋。
「そんな料理もあったのか」と驚く名古屋の食文化が、いろいろ紹介されていた。
例えば、ブラジャー丼って何ですか。初めて聞いた。
今はもう無いんじゃない?と思いググろうとしたけど、忘れてた。ネットが繋がらないんだな。。。
ブラジャー丼の次は「エビフライドッグ」について調べようと思っていたが、その件も諦めるほかない。
なにしろ、ネット、繋がらない。

それでまぁポツポツと名古屋飯の特異性がレポートされつつ、締めの座談会に突入。
この座談会といのが壮絶で、村上春樹が一方的に名古屋をいじめるだけという(笑

名古屋をいじめすぎるのは良くないと止める2人に、村上春樹氏は「いや、これはイジメじゃなくて一種ポストモダン的な世界なんじゃないかと指摘してるんだ。いわば再構築して読み込んでるわけだよ」という一歩高みに上った空中戦を展開。
ポストモダンのなんたるかを知らない当方としては、「ははぁそんなものか」と、馬鹿みたいに上を仰ぎ見るばかり。

一応座談会の締め括りは「名古屋のガラパゴス環境は今の日本では貴重」みたいな綺麗ごとでまとまるワケですが、全体として3人の名古屋という異物に対する恐怖心、畏敬の念?が滲み出てて。読んでて面白かったですね。
でもまぁ、名古屋人は読まない方が平和な内容でしょうか。それ以外の人が読むと、そうだよなぁと納得してしまうと思います。

お次の「熱海」は、変わったスポットを種々訪問。
これまた「そんなとこあったんだなぁ」と驚くが、いかんせんネット不通のため現在の状況が確認できない。
ネットがないって不便。

「ハワイ」の段になると、3人が一様にデレデレしてホノルル礼讃モード。
「ワイキキを馬鹿にする奴こそ馬鹿だ」という、ちょっと当時の流行というか文脈というか仮想敵が良く分からんが、そういうワイキキ肯定論が展開されている。
ただ一点、村上春樹からホノルルマラソンに参加する日本人への嫌味がネチネチ長っらしく主張されてはいた。

とまぁ、そんな感じで他には「江ノ島」、「サハリン」など収録。

読み物として一番面白かったのは、サハリンかな。
まとまった文章で、じっくり読める。
個人的にスマホでチマチマ文を書くのに限界を感じ始めているので、詳細と感想は割愛。

全体的に「言いたい放題」というか、普段から親交のある大人三人が、ダメな地域のダメな理由を肴に飲んでるイメージ。
そのストロングスタイル、今のご時世では難しいだろうなぁという感。
2002年くらいの紙媒体の空気感を感じる。カルチャー紙がネットの反響とか気にしてなかった時代の、紙媒体のオラつき感というか。こういうのも懐かしいな、という。それともTITLEってこんなテイストの雑誌だっけ?たまに買って読んでた気がするけど、内容は何一つ頭に残ってない。

いずれにしろ、今となってはこういう「明け透けな、愛なきダメ出し」って珍しい気がするので、逆に新鮮というか、読んでて楽しかったです。書いてあることは悪口ばっかなんだけど(笑
おススメの本。
読み物としても、一風変わったエリアガイドとしても。

そんな感じ。