ベトナム世界遺産「チャンアン複合景観」
ベトナムのチャンアン景観遺産は、世界遺産に「複合遺産」として登録されている。
世界遺産一覧|公益社団法人日本ユネスコ協会連盟
世界遺産は「文化遺産」「自然遺産」に分かれるが、複数条件に該当する場合は「複合遺産」となる。
「複合遺産」はアジアでも5件のみ、うち4つが中国、残りの1つがベトナムの「チャンアン複合景観」。
結構レアで、日本には存在しない。
そんなチャンアンだが、「陸のハロン湾」とも呼ばれている。
カルスト地形による景観が見事な、ハロン湾の陸版である。
映画「キングコング 髑髏島の巨神」の撮影でも使われており、イメージ的にもアレが近いかな。
髑髏島はホアルー郡ニンスアン村のチャンアン生態観光区で撮影された。
ニンビン省:世界遺産チャンアンに映画キングコングの「髑髏島」を再現
チャンアンを小舟で巡るボートクルーズ
チャンアンでは、川を手漕ぎの小舟でゆったりと巡るボートクルーズが用意されている。
カルスト地形の見事な景観を眺めながら、ゆらゆらと進む。
Google マップ
チャンアン洞窟 – トリップアドバイザー
小舟の漕ぎ手は、青シャツのベトナムおばちゃん。
ライフジャケットをきた乗客は、一艘につき4名まで。
しかしボートツアーは短いコースでも2時間かかるので、乗客が船を漕ぐのを手伝ったりもする。
山の景観は、良し。
川の水も、キレイに澄み渡る。
もわもわと揺れる水草を眺めていると、なんともマッタリな気分になるのであった。
いいですなぁ。
和みますなぁ。
手すさびに、浮いた水草をすくって拾ってみる。
後ろから「それは豚の餌にしかならないよ」と、ガイドさんが教えてくれた。
まぁ、別に食えるか考えていたワケではないんだが(苦笑
現実に引き戻されて、前方を眺める。
このツアーでは低めの洞窟をいくつもくぐるので、前方注意なのである。
「え、ここをくぐるの?」という洞窟に、スイスイ突っ込んでいく。
洞窟の中に入ると、「避けないと頭をぶつける」というアドベンチャーがスタート。
↓の写真だと大した低さではないんだが、危ないところは危ない。
本当に「避けないとヤバイ」という箇所ではカメラを構えてられなかったので、写真が撮れてないんだな。
その日の水量にもよると思うが、自分が行った日は朝から雨だったので水位が高く、マジで洞窟の天井が低かった・・・。
ツアーの途中では、なんどか上陸可能な場所でお寺などをみることができる。
↓の写真は、上陸はできないが川にポツンとたっていた、何か。
!!!ッ、、、このオジサン。
もし存在を忘れられて「迎え」がこなかったら、ここで一晩過ごすのかな。
確かに、屋根はあるけれども・・・。
それにしても。
息を呑むようなキレイな風景にも何度か遭遇し、大満足のボートクルーズであった。
実はこのチャンアン、世界遺産に登録される前から個人的に行きたかった場所。
何年も前に雑誌でみて、ずっと「海外旅行の行き先候補」には入っていたのだ。
そのうち世界遺産に登録されてしまったので、あー観光客が増えちゃったかなぁーと思いつつ。
それでも「なるべく早め」に行った方がよかろうと、今回はコレ目当てでハノイ旅行2泊3日を計画したのであった。
この日は正午前まで雨が降っていたからか、比較的空いていたので幸運だった。
ちょっと曇り空の時間が長かったのは、残念だったが。
逆に「雲から指す太陽の光」と「立体的なカルスト地形」の案配が絶妙で、なかなか良かった。
あと、GoProで動画もとってきた↓
チャンアン(ニンビン)への行き方
チャンアンのボートクルーズに参加する手段は、現地ツアーが最もポピュラー。
ハノイからバスで2時間、世界遺産の一部である「ホアルー」と、チャンアンのボートクルーズがセットで売られている。
だいたい、1人1万円くらい。
ホアルー/タムコック/チャンアン/パフュームパゴダ | VELTRA(ベルトラ)
個人で行く場合は、電車+タクシーという手段もある。
全体的に、安くあがる。
- ハノイ駅からニンビン駅まで電車(往復170,000VDN=800円)
- ニンビン駅からボートクルーズの受付まで、タクシーで100,000VDN(500円)
- 受付でボートクルーズのチケット購入(1人200,000VDN=1000円)
ただし、電車の数は非常に少ないので超絶注意。
ハノイ→ニンビンに関しては、ほぼほぼ朝9時台に1本あるくらい。
電車での行き方は、↓の口コミが参考になる。
ハノイから個人でいっても楽しい。 – チャンアン洞窟の口コミ – トリップアドバイザー
電車のチケットは「baolau」で購入可能らしい。
https://www.baolau.com/
自分は電車でいこうと考えていたが、朝から雨が降っていたため断念。
しかし正午近くに雨がやんできたため、急遽旅行代理店に飛び込んでプライベートツアーを組んでもらった形。
プライベートツアーのメリット
実際に行ってみると、プライベートツアーにもメリットはあった。
今回、まず旅行代理店にいって、「なんでもいいから、今からチャンアンに行けないか?」ときいてみた。
電車チケットの取扱いもあったが、午後出発だと14:30発と遅すぎる。
電車でも2時間はかかるので、駅からのタクシー移動も考えると現地に着くのが夕方になってしまう。
ベトナムの電車、本数が少ないのだ。
かといって、バスツアーは大抵朝からの出発で、本日分は終了済み。
ローカルの長距離バスを、今から探す気力もない。
結局、プライベートツアー(ガイド+運転手)を手配してもらうことに。
料金は、1名110ドルちょい。
バスツアーとの差は、思ったほどなかったかな。
ただ基本的に2名以上での料金なので、1名で頼むと料金は2倍かかる。
220ドルは痛いが、1名でお願いしました。
「次にいつハノイにこれるか分かんないし、チャンアンは早めに行きたい」ということで、
同行は、車の運転手1名と、ガイド1名(英語)。
料金には、移動費用とボートツアー代、昼飯代が含まれる。
昼飯は、ボート乗り場横のレストランで、適当な食事。
特筆すべき点はない(ベトナム料理ではあった)。
しかし、自分が食い終わったらスグ出発できるので、無駄な時間が発生しないのがプライベートツアーのいいところ。
タイミングは全部、自分次第なのだ。
ボートは通常4名(客)で乗り込むので、他の観光客と相乗りになる。
しかし、4名分の料金を支払えば貸切にもできる。
このプライベートツアーでも、自分+ガイドさんだけでボートに乗ることができた。
早速ボートの先頭に乗り込んで、広い視野を確保できたのでGoodです。
また川下りをしていると、3カ所くらい上陸してお寺などをみるようなポイントがある。
個人的にはあんまり興味がなかったのと、また雨が降り出しそうだったので、全部スルーした。
今回は出発時間が遅すぎだったので、全部「巻き」で進行した次第(笑
もし他の客が乗っていた場合、そっちの意向に合わせる必要もでてくるかもしれない。
ボートは貸切の方が、良いんじゃないかと思いました。
ちなみに、ベトナムはチップ文化はないようですが、船を漕いでくれたおばちゃんにはチップが必要。
1人あたり50,000VDN(250円)。
さて。
結局、自分が行ってきたタイムスケジュールは、↓のような感じ。
11:30 旅行代理店にて、プライベートツアー手配
12:30 車で出発(ガイドと運転手がホテルにお出迎え)
14:30 チャンアンに到着→昼飯→ボートクルーズ
16:45 ボートクルーズ終了→車でハノイへ
18:45 ハノイのホテルに到着
当初、天候が悪かったので諦めていたが、急遽プライベートツアーを頼んで、良かったです。
念願のチャンアンにいけたので、大満足。
ボートクルーズのコース
参考情報にて。
ボートクルーズのコースは、2種類あるようだった。
洞窟が9つの、ルート1。
洞窟が4つの、ルート2。
自分がいったのはルート2の方。
こっちには、「キングコング 髑髏島の巨神」の舞台を再現した上陸ポイントも入っている。
(自分は上陸しなかったけど)
洞窟については、たぶん9つは多すぎるかな。
最初はちょっと面白いが、所詮は真っ暗で景色もないし、9つもいらないかな、と。
そんな感じ。