税金が安くなる控除
医療保険などと同様に、保険会社がやってる「個人年金」に入ると、「生命保険料控除」を受けられる。
納税者が一定の生命保険料、介護医療保険料及び個人年金保険料を支払った場合には、一定の金額の所得控除を受けることができます。
これを生命保険料控除といいます。
https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1140.htm
つまり、所得税が安くなる。
ついでに、住民税も安くなる。
それって、いくらくらいオトクなのかな?と思って。
税金関係はあんま気にしたことなかったんだけど。
ちょっと個人年金に興味をもったので、調べてみたメモにて。
「生命保険料控除」とは何か
「生命保険料控除」は以下の3つ。
- 生命保険料
- 介護医療保険料
- 個人年金保険料
上記3つについて、それぞれ最高4万円の所得税控除が受けられる。
3枠の合計で12万円。
年間の支払保険料等 | 控除額 |
---|---|
20,000円以下 | 支払保険料等の全額 |
20,000円~40,000円 | 支払保険料等×1/2+10,000円 |
40,000円~80,000円 | 支払保険料等×1/4+20,000円 |
80,000円~ | 一律40,000円 |
年間の支払額なので、例えば月額6700円の「個人年金」に加入した場合、年額80,400円。これで4万円の控除を受けられる。
逆に言うと、これより掛け金が多い年金に入っても、控除額は増えない。
おーけー。
最大の控除額4万のためには、月額6700円程度の年金に入ればよいワケね。
理解した。
たぶん。
しかし。
4万円といっても、年額の税金が4万円安くなるワケではない。
「所得税」は年収が多いほど、税金も増える。
この、課税対象となる「課税所得」。
実際の年収から4万円を減算した「課税所得」レベルでの、税金が徴収される。
しかし、それっていくらくらいなんだろうか。
自分の「課税所得」と「所得税率」を知る
個人年金に入ると4万円の控除が受けられる。
4万円×「所得税率」の分だけ、1年の所得税が減る。
しかし「所得税率」は「年収」によって異なる。
5%~40%。
「所得税率」は、「年収」そのものでなく、「年収」から「給与所得控除」を引いた、「課税所得」で決まる。
例えば、↓の源泉徴収票の例。
※番号はあんま意味ない
[1]の「支払い金額」が、いわゆる「年収」。
その隣にある2つで、「課税所得」が決まる。
[a]給与所得控除後の金額
[b]所得控除の額の合計額
今回の目的でいうと、[a][b]を詳しくみる必要はない。
単純に「課税所得」を知るには、以下を計算するだけ。
「課税所得」= [a] – [b]
ちなみに、「生命保険料控除」は[b]所得控除に含まれる。
これが、↑で言っていた、「所得税の対象となる課税所得が4万円減る」という話。
それで、その「課税所得」から、以下の表で自分の「所得税率」が分かる。
国税庁ホームページリニューアルのお知らせ|国税庁
課税される所得金額 | 税率 | 控除額 |
---|---|---|
195万円以下 | 5% | 0円 |
195万円~330万円 | 10% | 97,500円 |
330万円~695万円 | 20% | 427,500円 |
695万円~900万円 | 23% | 636,000円 |
900万円~1,800万円 | 33% | 1,536,000円 |
1,800万円~ | 40% | 2,796,000円 |
ちなみに「課税所得」を計算するのが面倒なら、、、
超適当にいうと、大体↓のような感じになると思う。
年収が300万なら税率5%、500万なら10%、700万なら20%。
たぶん。
[b]所得控除の状況が、人それぞれなので適当。
ここには、扶養控除とか、保険の控除とか、色々含まれる。
詳しくは↓など。
【総まとめ】確定申告で所得税に適用される控除一覧|BIZ KARTE
なお、[a]「給与所得控除後の金額」は、単純に年収から計算できる。
国税庁ホームページリニューアルのお知らせ|国税庁
「個人年金」に入ると、控除でいくら得するのか?
さきほどの「所得税率」。
5%~40%。
4万円に対して、これを適用した分だけ、所得税が安くなる。
所得税率が10%なら、4000円(年)。
「復興特別所得税」の分も含めて、4100円。
また、「住民税」も安くなる。
こちらは2.8万が最大控除額なので、所得税率が10%なら、2800円。
つまり、所得税率が10%の場合、所得税と住民税で合計6900円。
所得税率 | 所得税 | 住民税 | 合計 |
---|---|---|---|
5% | 2100円 | 2800円 | 4900円 |
10% | 4100円 | 2800円 | 6900円 |
20% | 8200円 | 2800円 | 11000円 |
ちなみに、この手の一覧表は↓とか保険会社の宣伝資料でも見れる。
http://www.meijiyasuda.co.jp/find/point/list/05.html
保険会社の説明だと、年収500万をモデルケースにすることが多い模様。
それで、年収500万にさっきの[a][b]の平均的な額を引いて「課税所得」をだしていくと、、、
「年収500万の場合、個人年金に加入すると6900円の節税になる」というコピーになる、と。