風呂なしアパートとコインシャワー
遠い昔の学生時代、2年ほど高円寺の風呂なしアパートに住んでいた。
部屋に風呂がないので、近くのコインシャワーを使った。
高円寺は風呂なしアパートがそこそこあり、街中にコインシャワーがいくつかあった。
当時のコインシャワーの相場は100円3分だったかな。銭湯より安い。
家賃が破格の2.3万円だったので、シャワーに100円を払ってもトータルでは十分安く済んだ。
※4.5畳の畳部屋/風呂なし/共有トイレ/高円寺駅まで徒歩5分
第一、毎日シャワーを浴びるわけでもない。
お財布的に、100円が厳しい時期もあった。
時間がなく、徒歩で片道10分のコインシャワーまで行けない時もあった。
そんな時は、やかんでお湯を沸かしてから冷水で温度調整し、頭を洗ったりタオルで体を拭いた。
ちゃんと一度お湯を沸騰させて「カルキ抜き」をするのがポイントで、後から冷水を混ぜるので実質的に意味はないんだが、とにかく一度「沸騰」という作業を経ることで「キレイなお湯で頭を洗えた」感があった。
とにかく金がなく、そんな生活レベルだったので、100円のコインシャワーも豪勢に思えた。
懐に余裕がある時には奮発して200円を使った。
200円なら6分、圧倒的な水量である。
まさしく「湯水のように」お湯を使えて、テンション爆あがり。
その感触は、まだ鮮明に覚えている。
最近、全国旅行支援を使いこなそうと都内の安ホテルを探している際に、高円寺の宿が目にとまった。
久々に高円寺で過ごしてみるかと予約しつつ、懐かしく思って当時通っていたコインシャワーにも訪問してみた。
千恵コインシャワー(高円寺)
高円寺の北口に、オリンピックがある。
高円寺駅前郵便局の向かい。

通っていたコインシャワーは、このオリンピックの裏手にあった。
地図(Googleマップ)

このコインシャワー、Googleマップにものっていないようだ。
当時の記憶を頼りに歩いて見つけた時には、「まだ潰れずに残っていてくれたか!!」と感動した。
その名も、「千恵コインランドリー コインシャワー」。

※2023年1月23日追記
「千恵コインランドリー コインシャワー」のコインシャワーは2022年12月17日に閉店したとのこと。
コメント欄を参照。
コインランドリーとコインシャワーが併設されている。
左がコインランドリー、右側コインシャワー。

コインランドリーの設備はあまり覚えてないが、そこそこ新しめのように見えた。
※コインランドリーは、ほとんど使わなかった

一方、コインシャワーの設備の方は、だいぶ年季が入ったまま残っていた。
そして、ほとんどのブースに「故障中」の貼り紙があった。

貼り紙によると、シャワーメーカーが倒産して修理できなくなったそうだ。
稼働中のシャワーブースは1つか2つしか残っていない。

ある意味、このタイミングでこれて良かった。
全てが壊れる前に。。。
石けん・タオルの自販機も、故障中だった。

ちなみに自分はシャンプー等をカゴにいれて持参していたので、この石けん自販機も使ったことがないな。。。
コインシャワーの料金は200円で6分。延長3分につき100円。
昔は100円3分から入れた気がする。

コインシャワーは、「滞在時間」と「シャワー時間」(お湯がでる時間)の2つの時間制限がある。
着替えをしたりするための在室時間が、シャワー時間とは別にちゃんと確保されているのだ。
ここの場合、200円で滞在20分まで。シャワーは6分。
シャワーブースの中は、↓こんな感じ。

着替えるスペースがあり、その奥にカーテンで仕切られたシャワーブースがある。
シャワーブースに入りドアを閉めてから、中にあるコイン投入口に200円をいれる。
するとブース内の照明がパッと輝き、シャワータイムが始まる。

シャワーの下にコントローラーがある。
そこに「シャワーボタン」があり、これを押すとお湯がでる。
もう一度押すと、お湯が止まる。
お湯が止まっている間は、「シャワー時間」も減らない仕組み。

このシャワーボタンも、めちゃくちゃ懐かしいな・・・と。
ということで、久々のコインシャワー。
シャワーブースに入ってドアを閉めると、暗転して非常灯だけ薄暗くほのめく世界。
硬貨をいれ、ボタンを押すとあふれ出すシャワーと蒸気。
めちゃ懐かしくて、良い感じだった。
ほい。
そんな感じ。