ダントツ1位の神話系金賞バーガー、函館「ラッキーピエロ」のチャイニーズ・チキンバーガーに挑む

函館のソウルフード「ラッキーピエロ」

函館出身のロックバンドGLAYが愛し、料理研究家の岸朝子が気に入り味付けにアドバイスをしたというチェーン店「ラッキーピエロ」。

函館にのみ17店舗を擁し、奇抜な発想のバーガーと、店舗毎に異なるテーマパークのような内装で独自の進化を遂げているハンバーガー・チェーンである。
数々のご当地バーガー・ランキングで必ず上位に食い込み、1位をとることも多い有名なお店。

店頭には「ハンバーガー愛好会 金賞受賞」を高らかに掲げるが、それを掲げる店舗側もハンバーガー愛好会なる謎団体の正体を知らず、「その愛好会というのは、今はないが昔にあった、どっかの大学サークルのことらしい」という曖昧模糊とした情報しか持ってないという、半ば神話・伝承と化したその生い立ち。

ラッキーピエロ ハンバーガー愛好会 金賞受賞

キャッチコピーは「オンリーワン・ナンバーワン・ダントツ1位」。

代表メニューだという「チャイニーズ・チキンバーガー」は、名前から全く味が想像できない。

いろいろ謎すぎて好奇心をそそるが・・・

その一方で「うーん、金賞ねぇ・・・」「ほんとに、そんな美味いのかな?」という素朴な疑念が湧き上がってくる。

だが、一度でも食ってみないことには、始まらない。
そこで函館初訪問の今回、ラッキーピエロに行ってきたというワケ。

チャイニーズ・チキンバーガー

函館に到着してから何度かラッキーピエロに入店を試みるも、どの店舗も長蛇の列で並ぶ気がしない。
しかし、たまたま寄ってみた「ラッキーピエロ 本町店」が空いていたので、初入店を果たすことができた。

ラッキーピエロ 本町店 外観

カウンターで注文すると紙を渡され、テーブルに着席してから紙にテーブル番号を書いて店員さんに渡す。
そうすると料理ができたらテーブルに持ってきてくれるという方式。

初めてなので、店頭で人気No1メニューと記載のあった「No1セット」(748円)を頼んでみた。
チャイニーズ・チキンバーガーに、オリジナルのポテト「ラキポテ」、ウーロン茶。

ラッキーピエロ 本町店 内観

チャイニーズ・チキンバーガーは、バンズにレタスと唐揚げが挟まっている。
唐揚げには甘辛なタレがかかっているというが、、、お味は如何に。

いざ、勝負、勝負!!

ラッキーピエロ チャイニーズ・チキンバーガー

ふっくらフワフワな厚めのバンズに、ガブリとかぶりつく。

まず、揚げたての唐揚げが、プリプリしていて美味すぎる。
そして、ほんの少しだけ唇をピリッとさせる甘辛タレが、口内では甘酸っぱさを存分に展開。
唐揚げ・パン・レタスをまとめあげて「どこか中華風」のオリジナリティある味に染め上げる。

これは、美味いね。
チキンバーガーとして相当な手練れとみた。

いいじゃん、いいじゃん。
でも、ちょっと喉が渇くタイプのバーガーかな。
唐揚げと厚いバンズで。

緒戦の感想をまとめあげ、気を緩めて2の口に進む。

当方、念願だった「函館のラキピ」も、今ここに見切った
あとは適当に函館観光でもして、夜はホテルの温泉に入るかな~♫

・・・。

だがチャイニーズ・チキンバーガーには、、、

それを許さない存在があった。

チャイニーズ・チキンバーガーのマヨネーズ

マヨネーズである。

伏兵が如く、奥の方に潜んでいたか。
それも大量に!!

しかしそのマヨネーズ・・・

本当に必要かね?

なんだか、安易な戦術に見えなくもないが。

いま、一歩引いて俯瞰し、広く口内を見渡せば・・・

ふわふわなバンズとプリプリの唐揚げが咀嚼に相性良く、甘辛タレで味も安定。

そこにレタスのシャキシャキ感がアクセントを加える。

すでに完成しているのだ。
悪くない。むしろ美味しい。

しかし、もしここでマヨネーズが参戦したら・・・

甘辛タレでバランスのとれた口内の景色が、一変する可能性だってあるんだぜ?
もちろん、悪い方向にも。

・・・まぁ、いい。

やってみなよ。その、マヨネーズで。
受けて立つよ。

当方も、伊達に「ラキピ目当て」で函館にきたワケじゃない。
ステゴロで「とことんヤり合う」ってんなら、受けて立つ。

マヨネーズもろとも・・・
バーガーにかぶりつくぜッ!!

その行方は・・・

・・・。

美味い!!

ウルトラ・クリーミーなマヨネーズが、甘辛チキンとふんわりバンズを、すべからく絡め取っていく。
まろやかな油分が加わり、「ちょっとパサパサかな?」と感じていたバーガーの印象をひっくり返す。
甘辛タレの甘酸っぱさは残しつつ、コクと旨味が加わる。

ここにきて、この口内カオスの中で・・・・
マヨネーズが、強力な一個師団の再編成を成し遂げた。

見事なまでの編成力、圧倒的な中毒性。
ただ、ただ、美味。

参った。
参りました。

バツグンに美味いです。

「しかしこのマヨネーズ、さっぱりしつつ『コク』のあるこの感じ、只者ではないな」。

そう思って帰りに店内を見渡すと、売っていた。
オリジナル・マヨネーズ「タマゴタマゴ・マヨネーズ」(「タマゴ」が2回)。

タマゴタマゴ・マヨネーズ ラッキーピエロ

レストランのための味作りの技術をご家庭用に活かしました。

卵黄の風味が香り、コクがあってまろやかなレストランの味のマヨネーズです。微妙な味のバランスにこだわったマヨネーズです。

卵は卵黄だけを使って豊かな風味とコクを引き出し、酸味・塩味・甘みは抑えてまろやかな味に仕上げました。

いや、美味かったです。ほんと。

あと敗者の弁ではないが、何度かチャイニーズ・チキンバーガーを食って分かったのは、「マヨネーズ、初見は見えずとも奥の方に潜んでがち」
たまに初見からマヨが見えてる場合も、ある。

ハンバーガー・ランキング

ラッキーピエロには、チャイニーズチキン・バーガー以外にもたくさんのハンバーグがある。

ラッキーピエロ メニュー

以下は、当方が食ってみて美味かった順。
全部を食えたワケじゃないし、むしろ「いか踊りバーガー」(5~10月限定)がまだ売られてない時期だったのが残念すぎるけど、とりあえず8種類は食ってみた。

  1. チャイニーズチキンバーガー
  2. エビチリバーガー
  3. テリヤキバーガー
  4. ラッキーチーズバーガー
  5. トンカツバーガー
  6. エッグバーガー
  7. チャイニーズチキンバーガー(特上)
  8. フィッシュバーガー

2位の「エビチリバーガー」は、エビたっぷり。
まず一口目で、エビ風味のパンチに面食らう。
エビを噛み切ると、ありがちなエビカツバーガーでは出せないエビの風味がグッとくる本格派。
チリソースは最後にじわっときて、唇に確かなチリ感を残す。

ラッキーピエロ エビチリバーガー

3位の「テリヤキバーガー」は、生姜感もあって普通のチェーン店のテリヤキバーガーとは一線を画す。
照り焼きソースで肉の旨味が十分に引き出されて、個人的には好きなタイプだった。

ラッキーピエロ テリヤキバーガー

4位の「ラッキーチーズバーガー」は、チーズバーガー。
大量のソースが、怒濤のチーズが、、、
ハンバーグは濁流にのまれるが如く喉を駆け抜け、あっという間に完食。
大自然の景色に圧倒されるような、迫力ある一品。

ラッキーピエロ ラッキーチーズバーガー

5位の「トンカツバーガー」は、カツが2枚重ねで挟まっている。
厚めの衣がカスカスに揚げてあり、歯応え良し。
クリーミーなマヨがまろやかに油を中和し、サクサクした音で爽やかさえ醸し出してる。

ラッキーピエロ トンカツバーガー

6位の「エッグバーガー」は、メニューに「会長大好物」の刻印。
卵、トマト、ハンバーグ、レタス。それぞれの素材の味が一番よく味わえる、オーソドックス・タイプ。
何度もラッキーピエロのバーガーを食った先に行き着く先がコレというのも、頷ける。

ラッキーピエロ エッグバーガー

7位の「チャイニーズチキンバーガー(特上)」は、チャイニーズチキンバーガーの「特上」版。
目玉焼き・チーズが加わった形。
ただコレだけ具材が多いと、甘辛タレの味が引っ込んじゃって、、、
ちょっと味のフォーカスが定まらないかな。

ラッキーピエロ チャイニーズチキンバーガー(特上)

8位の「フィッシュバーガー」は、一番あっさりしたバーガーかも。
マヨの代わりに入ったタルタルソースの量も抑え目で、まぁこれはこれで美味いけど、普通感あり。

ラッキーピエロ フィッシュバーガー

ほい。

ということで、今回は函館内のいろんな店舗に行ってきました。
内装がそれぞれ違ってて、面白かったですね。

ラッキーピエロ 店舗外観

一番良かったのは「本店」ですが、まぁ、一番長い行列ができてたのも「本店」でした。

逆に、一番空いてたのは本町店。席数は少ないけど、行列はなかった。

ほい。

そんな感じ。

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