内なる筑波山を乗り越え、天上のみちびきを得る

内なる筑波山を乗り越える

茨城県は、つくば市。
つくば旅行の1日目は、筑波山にやってまいりました。

バス停から筑波山神社まで少し歩き、神社の裏手から登山スタート。

筑波神社

「白雲橋コース」を登り、「御幸ヶ原コース」から下る予定。
頂上までのケーブルカーもあるが、せっかくなので軽登山をしたい。
筑波山登山コース

とはいえ今回は、寝坊したため若干遅めのスタート。
バスに揺れながら「山と高原地図」アプリで計画をたてた感じでは・・・
ギリ、日暮れまでに戻ってこれるはず。

筑波山 白雲橋コース

しかし歩き始めてみると、そこそこの傾斜で登りが続く。

ごめん。

なめてた。

筑波山って初めてだけど、「日本百名山の中で最も低い山」っていうイメージで・・・
なめてたましたね、正直。

その日の体調もあってか、ちょっと登っては、すぐに休憩。

疲労困憊。

筑波山 傾斜

まだ登りが続くかぁ!!っていう。
時間ばかりが過ぎて、なかなか距離と高度を稼げない。

そして登山開始から、1時間を過ぎた。

何度目の休憩だろうか。
岩に腰掛け、マップを眺める。

筑波山 マップ

うん。
無理だな。

このペースだと、頂上には行けるが下りの途中で日没の憂き目に。
下りだけケーブルカーを使おうとしても、頂上側の終電時刻に間に合わない。

低山と思っていた山を「登れなかった」として案件クローズするのは残念だが、、、
ここは1つ、冷静になって考える必要がある。

結局、登るのをやめて、来た道を下ることにしたのであった。

下り道は、楽ちんであった。
疲労困憊していた登りとは天地の差。

楽しい山歩き。

筑波山 夕日

清浄な山の空気に、美しい木漏れ日。
気分は最高、まるで登頂した後のような、清々しさ。

よく考えたら、実際「登頂した」と言っても過言ではないかもしれない。

人はみな、いつかは「内なる筑波山」と向き合う日がやってくる。

なめてかかった相手に「敵わない」と気がつき・・・

自尊心を抑えて「勇気ある撤退」の選択を迫られるような日が。

当方は今回、冷静に判断し、「勇気ある下山」を選択。
つまり、内なる筑波山を乗り越えたのである。

だからであろうか。

下山した後の夕日も、いつもより黄金に輝いて見えた。

筑波山 夕日

振り返れば、結果的にはなかなか気持ちの良い登山であった。

あとシンプルに、最初からケーブルカーを使えば良かったとも思った。

天上のみちびきを得る

つくば旅行の2日目。

JAXAの筑波宇宙センターにやってまいりました。
筑波宇宙センター 見学の案内

ロケット広場では、H-IIロケットの実機がお出迎え。

筑波宇宙センター H2ロケット

展示館「スペースドーム」は無料で見学が可能。
予約も不要。

筑波宇宙センター 展示館「スペースドーム」

歴代の衛星やロケットなど、宇宙開発に関する展示がある。
例えば、衛星画像の解像度がどんどん進化していくのが、サンプル画像も含め展示。
またデブリ除去の仕事内容など、いくつかビデオ上映による解説も。

スペースドーム 順路

展示品については、音声ガイドが用意されておりスマホで聴ける。
QRコードから↓のページに飛んで、該当コンテンツの再生ボタンを押す形。
スペースドーム 音声ガイド

スペースドーム 音声案内

説明員による無料ガイドもある。
タイムスケジュールが決まっており、1日6回くらい。

スペースドーム 館員ガイド予定

説明員によるガイドは、ふらっと寄っていって途中から話を聞いたり、抜けたりもできる。
下図は歴代の人工衛星について、説明員が解説している様子。

スペースドーム 館員ガイドの様子

国際宇宙ステーション「きぼう」日本実験棟の実物大モデルがあった。

スペースドームの中心に陣取っており、実際に中に入ることも。

スペースドーム 館員ガイドの様子

実験棟の中に入ると、たくさんのスイッチが並んでいた。
スペースデブリが当たっても貫通しにくいような外殻の素材になっているという解説が興味深かった。

スペースドーム きぼうの内観

100万分の1スケールの地球「ドリームポート」の展示では、衛星への距離感が分かる。
高度400kmにある国際宇宙ステーションや、高度660kmにある衛星「いぶき」
これらが地球の表面からみてどれくらい遠くにあるか、ミニチュアが見られるんだな。

スペースドーム ドリームポート

普通の衛星は、地球模型に棒をさす形で衛星の高さを表現している。
宇宙的な観点で言えば、大抵は地球の表面のすぐ近くを飛んでいるんだな。

一方、個人的に興味のあったは準天頂衛星システム「みちびき」。

これはカーナビやスマホで地図上にGPS現在地をプロットする際に有用な衛星。
自分のような方向音痴にとっては、神のような衛星である。

それで、「みちびき」はどこに飛んでるかな~と探すも、見当たらない。
あれ?あれ?と思いながら地球の表面を探し回った結果・・・

ふと天上を見上げると、ようやく見つけることができた。
みちびきだけは、高度が高いので天上から吊して展示していたらしい。

準天頂衛星システム「みちびき」


「みちびき」は高度3万キロを超える。
やたら遠いところにあるのだ。

あんな遠くから、当方を見守ってくれていたのか、、、
ちょっと感動。

みちびきは、「日本の真上」という位置を維持するために、自転する地球から遠くにあるらしい。
日本の真上にあることで、みちびきは日本のGPS位置情報を補助・強化することができる。

日本に寄り添うために、あえて地球から遠く離れる必要がある。
そういうことなんだろう。

展示を一時間ほどかけて見学したあと、隣にある「プラネットキューブ」にも寄った。
ここでは、JAXA関連のグッズ・お土産などを購入できる。

筑波宇宙センター  プラネットキューブ

今回、始めて筑波宇宙センターに行ってきた。
いつかは行ってみたいと思っていたが、実際に行ってみるとなかなか良かったです。
なにより、無料ってのがいいですな。

ほい。

そんな感じ。

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