愛媛・三津駅から「三津の渡し」を経てターナー島まで歩く(子規・漱石・東京ラブストーリー)

三津浜焼きを食べる

愛媛県は、松山市。

JR松山駅から一番近い「大手町駅」から伊予鉄に乗り、三津駅に向かった。
大手町から三津までは、片道300円。

伊予鉄 大手町

三津駅を降りると、三津浜商店街
名物「三津浜焼き」のお店や、古民家カフェなどがある。
三津お散歩マップ

三津浜商店街

歩く前に、まずは腹ごしらえ。
今回は、商店街とは逆側にあるテイクアウト専門店「三津浜焼 まるこう」へ。
三津浜焼 まるこう

三津浜焼 まるこう

三津浜焼は、お好み焼きのようなメシ。
広島のお好み焼きとは違いは、「生地の上に味付けした麺(そば・うどん)を乗せる」とのこと。

店のそばに会津公園(地図)があり、そちらのベンチでいただきます。
「豚玉そば入り」(500円)。

三津浜焼 豚玉そば入り

焼きそばが大量に入った、お好み焼きとのハーフ&ハーフといった感じ。
味はイメージ通りで美味しかったが、なかなかボリューミー。

腹一杯になりました。

「三津の渡し」(市道高浜2号線)を渡る

三津浜商店街を抜けて海まで歩くと、三津浜港フェリーターミナル。
そのそばに、正岡子規の句碑があった。

「十一人一人になりて秋の暮」句碑

「十一人 一人になりて 秋の暮」(子規)
十一人一人になりて秋の暮地図

漱石の「愚陀佛庵」(松山)に身を寄せて、病気療養していた子規。
東京に上京するにあたり、仲間達が三津で賑やかな送別会を開いてくれた。
夜も更けて皆が松山に帰っていくと、ポツンと残された自分が、1人。

いい句ですね。

フェリーターミナルから海沿いに歩くと、「三津の渡し」地図)がある。
三津の渡し

三津の渡し

市道高浜2号線の一部になっている、渡し船(無料)。
市道に「渡し船」とかあるんだなと思い、一度渡ってみたかったんだな。

船着場にいくと、ちょうどこちら側に船がありスタッフの方が待機していた。
「乗りますか?」と声をかけてくれたので、「お願いします」と。

三津の渡し 船

乗客は自分のみで、出発します。

ブロロロっとエンジン音を鳴らして、船がゆっくりと川を渡る。
川幅は90mくらいで乗船時間は数分だが、テンションが上がる。

三津の渡し 船からの眺め

崖の上の神社や、対岸にあるスクラップ工場の船を眺める。
ゆっくりと安全運転で進むので、ちょっとした船旅感。

対岸(港山側)につくと、船員さんにお礼を言って上陸。
無料で船に乗れるということで、なかなか貴重ですね。

三津の渡し 港山側

上陸したら、車道や海沿いの道を歩いて、梅津寺駅を目指す。
海沿いは、歩くと気持ちいい。

三津 線路沿いの道

ターナー島(坊ちゃん)を眺める

線路沿いを歩き、梅津寺駅までやってきた。

梅津寺駅 外観

そばに「みきゃんパーク梅津寺」があり、みかん系の土産物やカフェが入っている。
みきゃんパーク梅津寺地図

みきゃんパーク梅津寺

みかんジュース(ペットボトル)を買って、水分補給。
さらに北上してターナー島を目指す。

梅津寺駅周辺の道

ターナー島は無人島で、島に渡ることはできない。
蛭子神社地図)のあたりから、島を眺めることができる。

半島の北側からぐるっと回り込んで海沿いを歩くと、ターナー島が見えてきた。

ターナー島 遠景

ターナー島は、夏目漱石「坊ちゃん」で命名された島。
「坊ちゃん」の中で「これをターナー島と呼ぼう」というセリフがあったことから、以降はターナー島と呼ばれている。

ターナー島 近景

「坊ちゃん」作品内に、教頭「赤シャツ」と腰巾着「野だ」が得意げに「ターナーの画のようだから、ターナー島と呼ぼう」と発議し、坊っちゃんが迷惑がるシーンがある。

「あの松を見たまえ、幹が真直で、上が傘のように開いてターナーの画にありそうだね」と赤シャツが野だに云うと、野だは「全くターナーですね。どうもあの曲り具合ったらありませんね。ターナーそっくりですよ」と心得顔である。ターナーとは何の事だか知らないが、聞かないでも困らない事だから黙っていた。
(中略)
すると野だがどうです教頭、これからあの島をターナー島と名づけようじゃありませんかと余計な発議をした。赤シャツはそいつは面白い、吾々はこれからそう云おうと賛成した。この吾々のうちにおれもはいってるなら迷惑だ。おれには青嶋でたくさんだ。

夏目漱石「坊ちゃん」

実際にターナー島を眺めてみたが・・・
モデルとなった画を見たことがないので、よく分からない。

やはりここは、「全くターナーですね」(知ったかぶり)としか言い様がないですな。

しかしまぁ「漱石が眺めた島か」と思うと、それはそれで感慨深いモノはある。

ちなみに神社の横に登山道のような道があり、登ると眺めも良いか?と思ったが、そうでもなく。
登ると私有地に辿り着くだけで、徒労であった。

ただ道の途中、見下ろす眺めはなかなか良かった。
海の透明度が高いなぁ、と。

蛭子神社の上からの眺め

ロケ地「東京ラブストーリー 最終話」(梅津寺駅)

その後、伊予鉄の終点「高浜駅」地図)まで歩いた。
ターナー島からだと、この高浜駅が一番近い。

高浜駅

伊予鉄に乗って松山に戻る途中、梅津寺駅のことを思い出した。
みきゃんパークがあった駅だが、東京ラブストーリーのロケ地にもなった駅だったのだ。
東京ラブストーリー ロケ地ガイド

リカが完治と最後に待ち合わせをして「バイバイカンチ」のハンカチが海側のホームの欄干に結ばれていた駅

東京ラブストーリー

最終話で「バイバイ カンチ」のハンカチが欄干に結ばれていた駅とのこと。
記憶が定かでないが、なんとなくそんなシーンもあったような・・・。

松山に戻る途中、車内から梅津寺駅で外を眺めてみると・・・

梅津寺駅 車内からの眺め

「東京ラブストーリー」のロケ地看板と、結ばれたハンカチが見えた。

東京ラブストーリー ロケ地看板

昔のテレビのような、粗い解像度(笑)

これなら帰りも梅津寺駅から乗って、ロケ看板をみときゃ良かったなと思った次第。

ほい。

そんな感じ。

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