築地「かつ平」で食べる「ロース海老ライス」。豚は甘く粉雪と舞い、海老は身重たく横たわる

築地とんかつ「かつ平」

「かつ平」は築地にあるとんかつの名店。
かつ平(食べログ)

かつ平 外観

かの池波正太郎が愛した店として知られている。

「池波正太郎 銀座日記」を買って読んでみたところ、かつ平のとんかつを「極上のロースカツ」であり、「肉も揚げ方も好み」と記していた。

また、以下のようにも語っている。
「かつ平のとんかつを怖々食べる。通風のことが頭にあるからだが、週に一度ほどは、やはり肉を食べたい。」

池波正太郎が通風を押してまで食いたい、かつ平の「とんかつ」。
自分は2回しか食ったことがないが、今回久々に銀座訪問の機を得て再訪することができた。

ロース海老ライス

「かつ平」の売りは、やはりロースカツ。
ヒレよりロースの方が高い値段設定となっている。

脂身が多い特注のロースを仕入れているらしく、脂が美味い極上のロースカツが食える。
シグネチャーメニューの「ロースカツライス」は1300円と、お値段もお手頃。

しかし、ここで一考。
久々の再訪でテンションが爆上がりの当方は、考えた。

一歩、前へ。

今回は単価500円アップ、「ロース海老ライス」(1800円)で行きます!
海老フライ1本追加で、500円アップ。

オーダーしてから、揚げ待ちで数分。

やってきました・・・

築地 かつ平 ロース海老ライス

なるほど、海老フライはでかい。

そしてロースカツは、良い脂の乗り具合。

早速、とんかつをいただく。

揚げ方も特徴的で、かなり粗めの衣がフワッとついている。
箸でカツを持ち上げるだけでも、パラパラと舞い落ちる軽やかな衣。
口に入れると衣の食感はしっとり、舌の上で溶けては消える。
その様は、アスファルトに落ちては滲む、粉雪が如し。

築地 かつ平 ロースカツ

ロース肉は薄め、サシも多く、非常に柔らかい。
脂がほんのり甘く、噛めば噛むほど汁が美味い。
しばらく噛んでいると、全てがとろけて消える。
爽やかな春の雪解け水のように、美味い肉汁の余韻だけを残して消える。

これは、極上のロースカツである。

比べて、今回初挑戦の海老フライは如何に。

皿の上に大きく、ズッシリと横たわっている。
軽やかなカツとは対照的に、重量を感じる逸品。

身が太くプリプリで、一口でも格別の満足感。
美味い海老フライで、口をいっぱいにすることができる。
尻尾もカラリと揚がり、噛めばサクサクといただける。

更に、トンカツと海老フライを交互に食うと、美味さ倍増。

魔法のように軽やかなトンカツ。
プリプリ物理質量のエビフライ。

その、コンビネーションたるや。

これは美味い。

いつかまた、銀座にくることがあれば・・・
このトンカツ&エビを食いたいなと、思いました。

ほい。

そんな感じ。

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