ルーブル美術館では、任天堂3DSでの公式音声ガイドをレンタル可能(5ユーロ)。
その名も「ニンテンドー3DSガイド ルーヴル美術館」。
→任天堂HP
→ルーブルHP
これがねー、マジ便利だった。
位置情報連動が、スゴかったですよ。
3DSを手に持ち、イヤホンを耳につける。
「見学コース」を押して歩き始めると、自分がいる場所を認識して(!)、勝手に音声ガイドが始まる。
ただし自動で再生されるのは、その部屋のテーマなどの概要のみ。
その代わり、部屋に入ると画面が部屋内MAPに切り替わるので、見たい作品を選択すると、作品解説が再生される。
自分が歩くペースに合わせて、解説が聞こえてくる感覚。
便利だし、すげー楽しかった。
ちなみに「ニンテンドー3DSガイド ルーヴル美術館」に収録されている音声解説の合計時間は、30時間。
圧巻のボリューム。
鬼のように広いルーブルも、「コース見学」で表示されたルートと音声案内に沿って進むだけで、割とイージーモード。
見学コースとは別に、個別に見たい作品を指定して、そこまでのルート検索も可能。
まじハンパない。
ちなみに。
自分は「美術館」って興味が無く、行ったこともなくて。
芸術品鑑賞を楽しむ日がくるとは、ついぞ考えたこともなかった。
それが、この音声ガイドを片手に、丸2日間ルーブルに入り浸ってしまって。
ルーブルすげー、任天堂すげー、と。
思ってたんだけど。
ん?位置情報??
GPSのついてない、3DSで???
ってのが、だいぶ謎だったんですよね。
(GPSだと逆にあの館内はキツい)
どうやって「現在地」を取得してるんだろう。
無線LANのAPのビーコンだけで、果たしてアレだけの精度が出るのか?みたいな。
だって、階段の上り下りにも、ほぼ追従してMAPが切り替わってたし。。。
これ、以前調べて見たときは分からなかったんだけど。
最近、偶然みた任天堂の公式動画で何となく分かった。
(特注のハード使ってるのかな?という疑問もあったが、そうでないことが分かった)
https://youtu.be/97mRnegyP78?t=5m49s
宮本:そこにある棒状の、アレが位置検出をしているんです
岩田:あそこから電波が出ていて、その電波が色んな場所から届くので、場所が分かる
宮本:歴史的な建物なので、ネジはうてない、目立ってはいけないので、ステルスで壁の色に塗ったり、黒くして上の方につけたり。
岩田:色んな工夫をしてつけた
宮本:コレを探すのも結構面白いです
岩田:(棒状のアレ)探すのもルーブル美術館の一つの楽しみですね
「棒状のアレ」。
あー、やっぱ館内の要所要所になんか設置して、ビーコン出してるのか。。。
個々のDSや無線LANから出るビーコン(※10)の電波強度を測定することで自分のおおよその位置が推定できる仕組みを使ったんですね。
※10ビーコン(Beacon)=DSや無線LANが自らの存在を知らせるために発する無線信号のことをビーコンという。ビーコンの電波強度から位置を推定することができる
https://www.nintendo.co.jp/3ds/interview/al8j/vol1/
※「イクスピアリ・ニンテンドーDSガイド」についての会話
どれくらいの数を設置しているのか?
館内に、500本くらい設置してあるとのこと。
岩田:位置検出システムを導入するには、かなりの数を美術館内に設置する必要がありますよね。いったいどのくらいの数のビーコン発信機が入ったんですか?
宮本:たしか・・・500以上ありますね。
社長が訊く『ニンテンドー3DSガイド ルーヴル美術館』|ニンテンドー3DS|任天堂
ふーむ。
屋内位置検出って、実証実験はよく見かけるし、既に実地でやってるトコもあると思うけど。
利用者の多い世界的に有名な施設で、2013年開始で、あの完成度の高さ。。。
位置情報をGPS無しでつかむ技術はPlaceEngineとかGoogle Location Serviceが使われて久しいけど、
屋内×ビーコンってのが。
ちなみに、ルーブルには公式のスマホアプリ(アプリ内課金あり)もある。
自分は現地でそちらも使ってみたが、スマホアプリは現在地連動ナシなので、無理だった。
機能も、ちょっと少なめ。
やっぱ3DSが断然よい。
https://itunes.apple.com/jp/app/musee-du-louvre/id337339103?mt=8&uo=4&at=10lmTr
ちなみに、自分の3DSをパリに持っていく場合、販売されているDL版をインストールしていくのもOK。
現在地連動も機能するほか、展示物が変わってコンテンツ更新があった場合でも、追加DLできるらしい。
ニンテンドー3DSガイド ルーヴル美術館 [オンラインコード]
- 発売日: 2013/11/27
- メディア: Software Download
※DL版しか売ってないが、ルーブル現地でのみパッケージ版を購入可能とのこと
あと、↑動画の最後の方にあったけど、レンタル用DSを返却したら、充電しつつログが吸われて、DSがどう使われてたか(館内をどう動いたか)、解析結果をルーブル側が見れるようになってるらしい。
おー、そこまでやってるんだ、と驚いた。
最後に、「ニンテンドー3DSガイド ルーヴル美術館」を使う上でのポイントなど。
位置情報はとれてるが、ジャイロ・電子コンパス非搭載なので、「進むべき方角」は部屋のMAPをみて判断する必要がある。
各部屋には、部屋番号が書いてあったりするので、それもヒントになる。
3DSはフル充電で貸し出されるが、もし使用中に充電が切れた場合、レンタルした場所にもっていくと交換してくれる。
(自分は1日フルで使っていた際に、一度電池がなくなって交換した)
イヤホンは貸し出されるが、ノイズキャンセリング・イヤホンを持っていくと、更によいかも。
自分はBOSEのを持っていった。
一番簡単な使い方は、シュリーから入って、入り口ですぐ「見学コース」を開始すること。
途中で「見学コース」をはじめようとすると、「入り口までご案内します」となる。
あくまでスタート地点は入り口らしい。
ルート探索機能を使うと、「え、この通路って通ってイイの?」みたいなところも通れるので、楽しい。
あと、ルーブルにある作品の解説本を読んでいったけど、↓が良かった。
作品・作者の裏話とか、意味とか、知ってると面白さ倍増。
そんな感じかな。