ベトナムのハノイには、ヨーグルト・コーヒーというものがあるらしい。
その名も、Sua chua(ヨーグルト)・ca phe(コーヒー)。
ベトナムと言えば、コンデンス・ミルクをいれた甘ったるいコーヒーが思い浮かぶ。
特に、暑い現地で飲むベトナム・コーヒーは格別の味わい。文句なしに最高だ。
しかしなぁ、兄弟。
コーヒーにヨーグルトとは、どういうことだ?
ダメだろう。どう考えたって。
苦い酸味のコーヒーに、甘酸っぱいヨーグルトを混ぜる。
大事故の予感しかしない。
少なくとも酸味の大渋滞で、味覚に大混乱を引き起こすであろう。
ほろ苦い思いと、甘酸っぱい思いを、一気に味わうことになるんだから。
思春期と更年期が一気にやってくるようなもんだ。
つまり・・・
それってどういうこと?
しかし待て。
ちょっとお待ちください。
ベトナム人というのはコーヒーが大好きで、コーヒー生産も盛んなお国柄。
ベトナムのコーヒー生産量は世界1位のブラジルに次いで、世界2位なのである。
世界2位のコーヒー産地になったベトナム
それだけコーヒーに慣れ親しんでいるベトナム人が・・・
ヨーグルトをコーヒーに入れる。
コレは、なにかある。
ズバリ、意外と美味いのかもしれない。
そこでハノイに行った際、有名なカフェ・チェーン「CONG CAPHE」で名物「ヨーグルト・コーヒー」(Sua chua ca phe)を試すことした。
「CONG CAPHE」は共産主義レトロをモチーフにしたカフェで、いわゆるオシャレ・カフェである。
訪れたのは、ハノイの旧市街にある店舗。
Google マップ
店に入ると、目の前にカウンター。
オシャレな店員さんにスマホ画面で「Sua chua ca phe」の文字を見せる。
観光地のど真ん中という場所柄、旅行者の対応に慣れているらしく「分かった」と頷いて早速コーヒーを作り始めた。
料金は後払いらしい。
店内はオシャレな空間で居心地も良さそうだったが、店の外にある席に陣取って待つことにした。
目の前は、バイク・バイク・バイク。
ちょうど仕事終わりの時間なのか、相当な交通量である。
あまり知られていない事実だが・・・
車やバイクの排気ガスというのは、実はコーヒーに良く合う。
大自然、爽やかな空気の中で飲むコーヒーが美味いのは、周知の事実。
しかしまた、「逆もまたしかり」なのだ。
知らないけど。
(適当に言った)
そうこうするうちに、ヨーグルト・コーヒーがやってきた。
コーヒーだな。
「ふうん」と思って側面を見ると・・・
ヨーグルトだった。
コンデンスミルクと同様、沈殿式なのか!!
「沈殿」と言うより、体積のほとんどがヨーグルトのように見えるが。
試しにストローで下の方をすすってみる。
トロントロンに甘く、ほのかな酸味。
普通に美味しい、ヨーグルトだった。
これは、アレだな?
かき混ぜるやつだ。
飲んでみる。
・・・。
なんだろうな。
ヨーグルトの酸味と甘味が、コーヒーの風味で中和されつつ・・・
コクがでてきた。
そして喉を通すと、ラクトコーヒーのような鼻抜けするんだよな。
甘いミルクを飲み込んだ後に、ほんのり苦みが残ったような。
ヨーグルトの食感と、ちょっぴりコーヒー風味。
不思議な、はじめての感覚。
しかし、美味しい。
なんか分かんないけど、美味いというか。。。
美味いな。
ふーむ。
目の前を、ぶんぶん飛び交うバイクを眺めながら。
ハノイの「CONG CAPHE」にて。
お会計は、ヨーグルト・コーヒー(Sua chua ca phe)=40000ドン(VND)。
1杯200円でした。
なお、「CONG CAPHE」はハノイ市内に何店舗もある。
後から気付いたが、旅行者が多く集まる旧市街、ホアンキエム湖の噴水前にも「CONG CAPHE」があった。
Google マップ
場所的には、こっちの方がアクセスがよい。
少しだけ、広場を見下ろすテラス席もあるようだった。
そんな感じ。