紛失物の場所をスマホの地図から探す、Bluetoothの紛失防止タグ「MAMORIO S」を使ってみた感想

世界最小クラスの紛失防止タグ

なくしたら困るモノにタグを付けておいて、いざ紛失したらスマホの地図アプリから場所を確認する。

紛失防止タグ「MAMORIO S」を購入して、2週間ほど使ってみた。

MAMORIO 世界最小クラスの紛失防止デバイス

「MAMORIO S」は、MAMORIOシリーズの中で最も軽く、最も薄い。

いわゆる「紛失防止タグ」の中でも、世界最薄クラス

自分は自宅の鍵に付けたかったので、なるべく薄いヤツが良かったんだな。

メーカーが日本の会社というのも、大きなポイントの1つ。

薄くて小さいので、財布パスポートケースなんかにも入れておくことができる。

重さはシリーズ中で最軽量の2.4g。

「MAMORIO S」はBleutoothでスマホと連動。

スマホの地図アプリで位置を確認することができる。

「MAMORIO S」自体には、GPSがついていない。

スマホとBluetooth接続し、そのスマホのGPS位置情報をクラウドに記録する。

GPSは消費電力が厳しいので、いわゆる「紛失防止タグ」にGPSをつけるのは難しいだろう。

その点Bluetoothだけであれば、まだ消費電力が少ない=本体サイズが小さくて済む。


紛失物の場所はどこまで分かる?

実際にモノをなくした場合に、どうやってMAMORIを活かせるか?

まずMAMORIOとスマホのBluetooth接続がきれたら、スマホアプリに通知がくる。

「MAMORIOとの接続がきれました。モノは手元にありますか?」

Bluetoothの範囲は、最大で半径60m。

そのためモノを落して移動した場合、数十m離れたらスマホ・アプリに通知が来て気付く形。

(接続がきれた地点のスマホの位置情報も記録されるので、地図でも確認可能)

まずはそのエリアまで戻って、紛失物を探す。

MAMORIO自体にGPSがついているワケではないので、ピンポイントの場所が分かるワケではない。

Bluetoothの電波の強さに応じて「半径○m以内にあります」と表示されるので、それを手がかりにモノを探す。

近くに行けば、「半径5m以内にあります」などと表示される。

ただしその距離精度は、それほど高くない。


では、スマホと一緒に持ち歩かないアイテムや、スマホの電源が切れていた場合はどうするか?

その場合、MAMORIOの位置ログがヒントになるかもしれない。

MAMORIOでは、Bluetooth接続がある状態でも定期的に位置情報をログに残している。

通常だと、1~数時間程度の間隔で位置情報が残っている模様。

またMAMORIOには、紛失物をみつけるために役に立つ「みんなで探す」機能が搭載されている。

人が多いエリアなら、この機能が役に立ちそう。

紛失物を探すには、まずBluetooth接続範囲の半径60m以内に入る必要がある。

しかし、そのエリアさえ特定できない場合は、ちょっと困ったことになる。

そこでMAMORIOでは、他のMAMORIOユーザーが自分のMAMORIOの近くを通った際に、その位置をお知らせしてくれる機能がついている。

これで、ユーザーが増えれば増えるほど、自分の落とし物が見つかる可能性が高くなるというワケ。

ちなみにこの機能は、自分のMAMORIOの位置が他人にバレるワケではない。

モノをなくした場合にスマホ側で「クラウドトラッキングモード」をONにすると、クラウド側が他のユーザからそのMAMORIOの情報を得て、自分に位置情報を通知してくれる仕組み。

(すれ違ったユーザーは「他人のMAMORIOと1回すれ違った」という事実しか分からない)


ハードの特徴と電池持ち

MAMORIO本体は、軽いプラスチックでできている。

金属製ではないので、強い衝撃を受けると破損する可能性は、一応ある。

(あとプラスチックなので、ちょっと見た目が安っぽい感じはする)


また防水機能はナシ。

本体表面が水滴で濡れる程度は問題ありません。

ただし、水が本体内に入ると動作しなくなる可能性がありますので、ご注意ください。



MAMORIOを飛行機の機内に持ち込めるか?という点では、問題なし。

扱いとしては、Bluetooth製品となる(ちなみに技適あり)。

Bluetoothは他の製品(イヤホンとか)でも機内で使えるので、特に問題なることはなさそう。

機内のMAMORIO持ち込みについて

MAMORIOの飛行機内の持ち込みは、機内Wi-Fiが使用できる機材等では基本的には問題ございません。

その際、MAMORIOの扱いとしては、Bluetooth機器となります。

※日本航空には確認済み。

但し、お乗りになる機材や乗り継ぎ先の航空会社等によっては使用できない可能性がございますので、必ず各航空会社にご確認くださいますようお願い致します。



MAMORIO本体のリチウム電池は、約1年もつ。

自分で電池交換はできない。

ただし電池切れの製品を、半額で新品と交換できる制度がある。

OTAKIAGE(おたきあげ)でMAMORIOを交換する方法は?

まぁMAMORIO本体の電池は、問題ないんじゃないでしょうか。

個人的に懸念していたのは、MAMORIOと接続するスマホ側のバッテリー消費。

そこら辺について、2週間ほど様子をみていたので、以降はそのメモにて。


スマホのバッテリー消費問題

MAMORIO本体のバッテリーは、1年もつ。

あとは、MAMORIOと接続するスマホ側のバッテリー消費。

こちらはどうだろうか?

ちなみにMAMORIOの場合、専用アプリを常時起動しておく必要がある。

バックグラウンド起動で問題ないが、アプリを終了するとMAMORIの位置が記録できなくなってしまう。

この常時起動で、どの程度スマホのバッテリーを消費するか?

iPhoneではアプリ毎のバッテリー消費率をみることができるので、そちらを確認することにした。

1週間の平均でみると、おおよそ11%。

ただし左側の1日平均で「3%」とあるように、この比率は日によってかなり異なる。

1%の日もあれば、30%の日もある。

これは、スマホの各種アプリをどれだけ使うかに影響される。

メールやブラウザをガンガン使った場合、相対的にMAMORIOの占める割合は低くなる。

なので「過去24時間」の平均というより、少し長めの平均(1週間の平均)でみて、自分の使い方ならMAMORIO=11%ということ。

自分の場合、ブラウザ(9%)と同じくらい。

メール(30%)よりは、かなり少ない。

個人的には、これくらいなら別にイイかな?という感じ。

ただし体感上のレベルでも、多少はスマホのバッテリーの減りが早くなった感はある。

また先述のようにバッテリー消費量には、日によってかなり波がある感触。

バッテリーの減りがやたら早く、「これ、明らかにMAMORIOじゃね?」という日も1日だけあった。

ただ、他の要因のせいかもしれないので、なんとも言えない。

その日を除けば、比較的安定していた。

いずれにしても、MAMORIOを使う場合は多少なりとも「スマホのバッテリー消費に影響する」と考えた方がよいかと思います。

現時点でスマホのバッテリーに不満がある場合は、ちょっと微妙かも。

※2018/08/11追記

2018/7のアプリ・バージョンアップで、バッテリー消費量を30%削減したらしい。

バッテリー消費量を削減しました!MAMORIOでのお問い合わせで多く寄せられるのは「バッテリー消費が多いのが気になる」というものです。このバージョンにてファイル書き込みの回数や位置情報設定を最適化しました。

社内の検証結果では、前回のバージョンよりもおよそ30%バッテリー消費が減りました。バッテリー消費が気になっていた方、ぜひこのバージョンへアップデートお願いします!

まとめ

紛失防止タグという意味で、現時点ではこういうスマホとBluetoothを使った形が最適解なんだろうな、と。

本当はタグ自体にGPSと通信モジュールが入っていると嬉しいが、GPSはバッテリー消費の観点からサイズに難がでるし、通信モジュールは「通信料金」の問題がある。

通信モジュールでは「SIGFOX」なんかも普及が期待されるけど、結局GPS問題と通信料金問題が残るしなぁ。

そうえいば今年になってヴィトンから、SIGFOXを使ったデバイス「エコー」が発売された。

スーツケースにいれて、荷物トラッカーとして使う。

エコー – トラベル ルイ・ヴィトン 公式サイト

本体価格4.2万円で、3年間は通信料無料(本体価格で通信料を回収してる)。

バッテリーは6ヶ月もつが、再充電が可能なタイプ。

本体は10cm×2cmということで、少し大きめ。

スーツケースに入れて使う用途でしか使えない。

位置情報についてはGPSを用いず、SIGFOXの基地局ベース?で計算するらしいが、どの程度の精度か不明。

ちょっと興味あるが、4.2万円はちょっと・・・。

まぁ当面は小型のBluetoothタイプでいいかな、と。

ちなみに「スーツケースにいれて使う」という意味では、MAMORIOでもシールタイプの「MAMORIO FUDA」がでた。

こちらはサイズ小さめで、スーツケースに貼って使える。

(サイズ自体はMAMORIO Sの方が小さいけど)

ただMAMORIO自体はスマホが近くにないと位置が分からないので、いったんスーツケースを航空会社に預けた後は、位置をトラッキングすることはできない。

その点は、単体で位置情報がとれるSIGFOXベースの「エコー」とは異なる。


そんな感じ。

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tonogata
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