自宅の無線LANで使える大容量HDDをRAID運用、Synology「DS218 Plus」をローカル専用のNASとして使う

大容量HDDを無線LANで使う

自宅で大容量のHDDを使いたい。

しかしUSBなどによる有線接続の外付けHDDは、運用が面倒。
無線LANを介して、ネットワーク・ドライブのように使いたい。

また、そのHDDには大切な写真・動画をポンポンといれておきたい。
そのためHDD故障などに備えて、バックアップも自動でとって欲しい。

ということで、家庭用NASの導入。

無線LANでアクセスしつつ、普通のドライブ・フォルダのように扱う。
その裏側では、システム的に常時2台のHDDで同じ内容を保持するRAID1構成で、HDDの故障などにも備える。
(1台のHDDが故障しても、同内容を保持するもう1台のHDDが残る)

購入したのは、Synology「DS218 Plus」の2ベイNAS。

Synologyといえば、もう少し安い「DS218J」もある。
しかし黒い外装が欲しかったのと、「Plus」の方がCPU・メモリが良いので「DS218 Plus」にした形。
(ただし基本性能としての「ディスクの読み書きの速度」は同じ。CPU/メモリはサーバとしてなにか処理させる場合に役立つかな、と。いずれにしろ黒色は「Plus」にしかないのだ)
Synology 製品比較

現在までの4年間、同様のNASとして「MyBookLive」を使っていたが、こちらは1ベイしかない(HDDが1つ)。
こいつもまだ特にトラブルなく運用できているんだが、今回は2ベイNASの製品に切り替えてHDD2台によるRAID構成にしようと思った次第。
WD社「MyBookLIve」をローカル専用のNASとして使う設定 – やじり鳥

NAS自体には、外部からインターネットを介してHDDにアクセスする、リモートアクセス機能なども備わっている。
しかし個人的には、自宅WiFi回線のみからアクセス可能なNASとして運用したい。
外部からのアクセスで使う用途は特にないので、わざわざセキュリティの穴を作ることもないかな、と。

以下、そのセットアップにて。

ハードウェアをセットアップ

「DS218 Plus」本体はこちら。
これにACアダプタ・LANケーブルが付属する。

「DS218 Plus」にはHDDがついてないので、自分で容量を選んで購入する。
今回は、WesternDigitalのNAS用HDD「WD Red」から、3TB(3.5インチ)のヤツを買いました。

Western Digital HDD 内蔵ハードディスク 3.5インチ 3TB WD Red NAS用 WD30EFRX 5400rpm 3年保証

Western Digital HDD 内蔵ハードディスク 3.5インチ 3TB WD Red NAS用 WD30EFRX 5400rpm 3年保証

本体のフロントパネルをパカっとあけて、ドライブベイを引っ張り出す。
そこにHDDを乗せて戻す感じですね。

3.5インチHDDなら、ネジ不要でHDDをハメ込むのみ。
楽ちんです。

工具不要で、スッキリ収納完了。

本体の奥にHDDを読み取る部分があるので、そちらにバシッとはまる形。

あとは、設置するのみ。

  • LANケーブルで本体とルーターを繋ぐ
  • ACアダプタを入れて、電源ONにする

これで完了。

ソフトウェアをセットアップ

パソコンのブラウザから、無線LAN経由で「DS218 Plus」をセットアップする。

まずは、下記から「Synology Assistant」を取得して実行。
Synology ダウンロードセンター – DS218+

こいつを実行すると、LAN環境の中の「DS218 Plus」を見つけて、その設定ページをブラウザで開いてくれる。
例)http://192.168.0.X:5000/のようなURL

「設定」ボタンを押して、先に進みます。

「DiskStation Manager」(DSM)のダウンロード&インストールが始まります。

サーバー名・ユーザー名・パスワードを適当に設定します。
(あとで変更も可能)

設定が完了すると、DSMのデスクトップ画面(?)がブラウザで表示される。
各種設定やソフトのインストールは、このブラウザUIで操作可能。

最初に確認するのは、RAIDバージョン。
画面の一番上にあるアイコンから「ストレージ・マネージャ」を開く。
(画面右の検索ボタンから、storageと検索しても出てくる)

標準で設定されるRAID管理システムは、「Synology Hybrid RAID (SHR) 」というSynologyのオリジナル版になっている。
これはRAIDに詳しくないユーザのために、通常のRAIDよりディスクの変更を容易にしたり、ディスク容量を効率よく使えるようにした管理システム。
Synology Hybrid RAID (SHR) とは

通常のRAID1などにしたい場合、一度ここでボリュームを削除→再作成する必要がある。
最初にやる必要があるのだ。

自分は迷った挙げく、SHRのままで使うことにした。
(2台のHDDを使ったRAID1相当の冗長化はできているため)

ま、特段NASに詳しいワケでもないので、素直にデフォでいいかな、と。

ちなみに今回自分が導入したHDDは3TB✕2台だが、RAID1的にミラーリングされているので、使用可能な容量は1台分の3TBになっている↑

次に「コントロールパネル」を開く。

「ファイアウォール」の設定。
[コントロールパネル]→[セキュリティ]→[ファイアウォール]
ファイアウォールを有効にし、通知を受けるようにする。

また同じ画面の[規則の編集]→[作成]→[ソースIP]→[位置]→[選択]で、「JP」(日本)のみ許可にしておく。
自分の場合はそもそも外部からアクセスの口をあけないが、何かの拍子で外れてしまった場合のためにファイアウォールでIP制限もしておいた。

次に「QuickConnect」(リモートアクセス)の設定。
[コントロールパネル]→[QuickConnect]

自分は外部からのアクセスは使わないので、オフにしておいた。

QuickConnectの仕様は知らないが、WD社のリモートアクセスと同じようなものであれば、心配しすぎる必要もないかな、と思う。
ただまぁ使わないし、調べるのが面倒なのでオフにしておいた形。

タイムゾーンの設定。
[コントロールパネル]→画面右上の「上級者モード]→[地域のオプション]→[時間]
タイムゾーンが日本でなければ、日本にしておく。

Windowsからアクセスするための、共有フォルダの作成。
[コントロールパネル]→[共有フォルダ]→[作成]
NFS権限タブで、NFS権限もつけておく。

次に、最初にDLした「Synology Assistant」を開き、表示された「DS218 Plus」の上で右クリック、「マウント」を選択。
ドライブ名を適当に指定し、「ログオンで再度接続します」にチェック。
これでネットワークドライブとしてWindows側にも表示される。

ほい。

とりあえず、これで設定は完了。

おいおい、他の設定もいじってみたいと思います。

※2018/12/16追記
ルーターのDHCP設定もしておかないと、NASの割り振りIPが変わったタイミングで繋がらなくなる。

  1. 「Synology Assistant」でNASのMACアドレスとIPアドレスをチェックする
  2. ルーター管理画面でDHCPの設定を探し、上記MACアドレスにIPアドレスを固定で振るようにする

そんな感じ。

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