サグラダ・ファミリアは2026年完成予定
サグラダ・ファミリアはガウディ建築の代表作で、世界遺産に登録されている。
1882年に着工し、完成までは300年かかると言われていた。
それが最近の技術の発展で、完成予定が大幅に近くなった。
3D構造解析技術や、3Dプリンターによるシミュレーション検証、etc・・・。
現時点での完成予定は2026年(着工から144年)。
サグラダ・ファミリア – Wikipedia
って、あれ?
意外と、スグじゃん!!
みたいな。
144年も作り続けた建築物なんて、なかなかない。
更に「自分が生きている間に、その完成の瞬間を迎えることができるモノ」となると、なおさらである。
せっかくだから「未完成の状態」も見ておきたいなと思い、スペイン旅行に行ってきた次第。
入口は「生誕の門」側
場所は、スペインのバルセロナ。
せっかくなので、歩いてサグラダ・ファミリアを目指すことにした。
都心部から、割と近いところにある。
遠くにサグラダ・ファミリアが見えてくると、否応なくテンションもあがる。
サグラダ・ファミリアの入口は、「生誕の門」側(マリナ通り側)にある。
Googleマップ
最初、どこから入るのか良く分からずグルッと一周してしまった。
↓写真の正面右側の入口から、中に入っていく。
サグラダ・ファミリアの傍らに、大型のクレーン車が屹立。
クレーン車はゴリゴリと稼働していた。
まさしく「工事中」といった様子。
さっそく入口で、印刷して持ってきたチケットをみせて列に並ぶ。
10:15入場のチケットだったが、10分前でも入場OKだった。
(あんま厳密にチェックしてなさそう)
入口を入るとすぐ、荷物のX線検査。
水ボトルの持ち込みは、特に問題なかった。
最後に、チケットのQRコードを機械に読み取らせて、入場。
入ってスグ右手に、オーディオ・ガイドのレンタル。
(混雑を避けるため、複数名で借りる場合は代表者1名がまとめて借りにいく)
現場では要所要所に番号が書いてあり、その番号を打ち込むとガイドを聞くことができる。
日本語対応あり(借りるときに言語をきかれる)。
イヤホンも貸し出されるが、普通のイヤホンジャックなので持ち込みイヤホンも利用可能。
自分の場合は、自前のBOSEノイズ・キャンセル イヤホンを使った。
オーディオ・ガイドが含まれないチケットもあるが、基本的にはつけた方がいいんじゃなかなと思う。
ガウディ建築の構造上の工夫や、歴史・経緯などが音声で案内されるため、非常に良いです。
↓写真の右側の入口が、オーディオ・ガイドのレンタルがある。
近くで外観を見てみると、圧倒的な「石」の存在感と、それに連綿と施された細かい彫刻の眺めに、圧倒される。
これほど大きな建築、どこまでも続く彫刻の装飾。
圧倒的だ・・・。
内部はさながら「石」の森
外観の一通りみてから、さっそく中に入ってみる。
広い空間。
高い天井に、大きなステンドグラスから差し込む光。
この空間は「森」をイメージしたと言われている。
柱が「木」で、ちょうど木のように上部が枝分かれしている。
そして天井は、木々の葉っぱのような・・・。
この「柱」の存在感がスゴイ。
実際に目で見てみると、圧倒されるんである。
使っている石の種類は数種類あり、自然界の木のように柱の色もさまざま。
柱のヒダは上に行くほど多くなるなど、ちょっと見慣れないというか、1本1本が複雑な形状。
その規則正しい複雑性から、「森」感を強く感じるという。
そして木漏れ日がごとく、ステンドグラスから綺麗な光が差し込むのであった。
「生誕の門」を登る
「生誕の門」か「受難の門」の塔は、実際に上に登ることができる。
(チケットを買う際に、どちらかのオプションを付けた場合)
自分の場合、「生誕の門」を選択した。
こちらはガウディが生存中に完成した塔らしい。
登る時間は指定制なので、時間になったら教会内のエレベーター付近へ。
大きな荷物は、ロッカー(無料)に預ける必要がある。
(ウェストポーチやショルダーバッグ程度なら問題ない)
※左:ロッカー、右:エレベーター
登りはエレベーター、降りは階段。
エレベーターは5人ずつしか乗れないので、混雑している場合はちょっと並ぶ必要あり。
指定時間はさほど厳密にチェックされてないので、空いている時に行った方がいい。
塔の中は狭いので、混雑しているとゆっくり見れないのだ。
登った先には、ちょっとした短い渡り廊下的なエリアがあり、そこが写真スポット。
(しかしここで延々と写真を撮ってたりすると、渋滞が起きる)
ちょっと横を眺めると、職人さんがロープにぶらさがって作業をしているのが見えた。
街の方を見渡してみると、非常に眺めが良い。
ちなみに複数ある塔の内部は、空洞になっている。
ガウディは各塔にそれぞれ音色の違う鐘を吊り下げて、「音楽を奏でる」予定だったらしい。
これほど大規模な建築物を、そのまま楽器として使うという発想がスゴい。
また塔の最上部にライトを付けて、神の光が如く「街の方向を照らす」予定だったのだとか。
もし完成していたら、かなりSF感ある建築物になってただろうな・・・。
今の時代となっては、そんなことやらない気がするけど。
さて。
↑の渡り通路を経ると、後は塔を降るだけ。
割と「あっという間」である。
延々と、階段を降りる。
途中に何カ所か横道にそれることができる枝道があった。
そこら辺も適宜観察しながら降りていく感じ。
展示も見応えアリ
教会横の建物に、ガウディ関連の展示があった。
それがまた、思ったより充実していた。
↓は、左がガウディの作業部屋を再現したもの。
右は現在の作業室。
現在の作業室を窓越しにのぞくことができて、なかなか良かった。
そのほか、ガウディが設計に使った逆さ吊り模型(左)。
糸に重しを付けて逆さ吊りにして、建築全体を「逆さに再現」したもの。
これで重力に逆らう上での「適切な形状・高さ」を計算したらしい。
右図は、ガウディが設計したベンチ。
展示にはベンチや教会内の設備など、ガウディが設計した小物も割と置いてあった。
サグラダ・ファミリアのライトアップ(夜)
サグラダ・ファミリアは、夜にはライトアップもされる。
詳細は、以下など参照。
サグラダファミリア夜景 ライトアップ時間とアドバイス
ライトアップされるのは、「生誕の門」側。
(昼間に入場した側)
夜にライトアップされたサグラダ・ファミリアは、「石の質感」が浮き上がってきて、、、
生々しいというか、荘厳というか。
なんか、良かったですね。
昼間とは全く別の印象でした。
近くにある公園に池があり、その池の向こうからサグラダ・ファミリアを撮ると・・・
池にサグラダ・ファミリアが浮かび上がるという。
なかなか綺麗でしたね。
まとめ
滞在時間は、オーディオ・ガイドを聞きながらゆっくり見学して、3時間ほどだった。
さっと見て回るだけなら、1.5時間くらいかな?
自分はサグラダ・ファミリアの解説本も持ち込んで、教会内で読んだりしてました。
(教会なので座るベンチもある)
これは現在もサグラダ・ファミリアの建設に携わっている日本人の彫刻家、外尾悦郎氏の著作。
なぜ日本人の外尾悦郎氏が、サグラダ・ファミリアに関わるようになったのか?
本書に書かれている経緯や、描かれる職人達の話も面白い。
またサグラダ・ファミリアにおける、ガウディの建築上の工夫なども、解説あり。
すごく良い本でした。オススメ。
ということで。
サグラダ・ファミリア、完成前に1度行けて良かったです。
完成後に、また1度行ってみたいかな。。。
そんな感じ。