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ウォール街の欲望と栄光―リーマン・ブラザーズの崩壊 (★★★★☆)


ブックオフの100円本で軽い気持ちでゲットしたのが、思いのほか名作だった。

ウォール街の欲望と栄光―リーマン・ブラザーズの崩壊

ウォール街の欲望と栄光―リーマン・ブラザーズの崩壊

1984年に、リーマン・ブラザーズがアメリカン・エキスプレスに合併された(現在では再独立)。
その前後の話。発刊は1986年。当時、かなり売れたらしい。

経営の混乱が続き、買収されるに至るまでの役員達の権力争い、裏切り、失脚、疑心暗鬼の中でのすれ違いを、当人達や取引先を含む、多数の実名インタビューを通して再構築した企業ドキュメント。

超高額な億単位の給料を稼ぐスーパー・プレイヤー達の、ギラつくばかりの欲望、心理戦が眩しすぎ。
どの立場にも組せず、対立する双方の取材を冷静に記録する作者のスタンスから、実話なのに重厚な群像劇に仕上がっている。

ボーナス・退職金の正確な額面から、社内政争から巻き起こるダイナミックな昇任・降格人事まで、内情がここまで書かれているのも、この手の本では珍しい。

世のサラリーマンと、リーマン・ブラザーズ関与株で痛い目にあった個人投資家にオススメ。
その両方なら、必読。つまり、僕がそうだったんだけど。