JAL「国際線乗り継ぎ割引運賃」を終了

JALの運賃変更

JALが「国際線乗り継ぎ割引運賃」を9月末で終了するんですね。
2016/9/30出発分まで。

http://www.traicy.com/20160919-JLconnectionfare

この「国際線乗り継ぎ割引運賃」は、もともと2015/3で大幅縮小していた。
本件で、完全終了。

JALも「国際線乗り継ぎ割引運賃」を大幅縮小

公式サイトはコチラ。
http://www.jal.co.jp/inter/fare/transit/

f:id:tonogata:20160916003734j:plain

ちなみに、ANAの同種の券種「海外乗継割引スペシャル」は、2015/4で完全終了済み。

ANA「海外乗継割引スペシャル」の完全終了は2015年4月11日

さて。

「国際線乗り継ぎ割引運賃」とは、なんだったのかな、と。
思いまして。

地方に住んでいると、地方空港から直接は国際線が飛んでなかったり、非常に少なかったりするので、

  1. 地方空港→羽田
  2. 羽田→海外

みたいに、余分に国内線のチケットを買う必要がある。
結果、地方の人は、東京とか大阪に住んでる人より、海外旅行のお値段が高くなる。

お客様の声
羽田空港のように路線が多い空港を利用する人は、直行便の割引運賃を利用し、お得に旅行ができますが、私が利用する空港は便数が少なく乗り継ぎをしないといけないため、直行便より運賃が高くなってしまいます。
乗り継ぎをしても直行便を利用するのと変わらないようなお得な運賃はないのでしょうか?

https://www.jal.com/ja/csr/customer/201102_01/
※これは国内線乗継の話だけど

「地方に住んでても、気軽に海外行けるようにしようぜ」ってことで、地方空港→羽田(など)を割引。
JALの割引メリットとしては、CSR的に「地方活性化」、営業的に「(単価の高い)国際線の需要喚起」?

「地方空港→羽田etc」部分の割引手法は2種類。

  • 「国際線乗り継ぎ割引運賃」
  • 「通し運賃」(国際線の国内区間)

以下。

「国際線乗り継ぎ割引運賃」

「国際線乗り継ぎ割引運賃」は、今回終了しちゃうヤツ。
国際線前後の国内線を片道5,940円でつけることができた。

つまり「国際線への乗継ぎ用途」なら、沖縄(地方空港の例)→羽田とか、札幌(地方空港の例)→羽田とか、どんな区間でも片道5,940円。
沖縄に住んでいる人は、「沖縄→羽田→シンガポール」のチケットを、「羽田→シンガポール」の運賃+5,940円(×2)で購入可能。
普通に「沖縄→羽田」のチケットを買うより、かなり安い。
別に「沖縄」じゃなくても、地方空港→羽田で片道5940円より安いチケットはないので、お得。

昔は行き先を問わず「国際線乗り継ぎ割引運賃」が付けられたが、2015/3に「韓国・台湾・中国・香港に行く場合のみ」となっていた。
9月末からは、「韓国・台湾・中国・香港に行く場合」でも使えなくなって終了。

「国際線乗り継ぎ割引運賃」は、1997年に開始かな?
当時は(平均)50%割引、2010年から固定額面になったっぽい。
https://www.jal.com/ja/press/1998/102302/102302.html
http://press.jal.co.jp/ja/release/201007/001582.html

「通し運賃」(国際線の国内区間)

もう1つが、いわゆる「通し運賃」。
「沖縄→羽田→シンガポール」を一括りの「国際線」にして、運賃を設定しますよー、という。

このチケットの国内線部分「沖縄→羽田」の区間のことを、「国際線の国内区間」という。
地方空港から羽田や関空までの往復で1万円。

例えば、地方空港→羽田で往復1万円(片道5000円)
片道5940円の「国際線乗り継ぎ割引運賃」と、似たような感じ。

ただ、この「通し運賃」は渡航先によっては設定されてない場合がある。
近距離の「韓国・台湾・中国・香港」あたりは設定ナシ。
※昔はグアムとかも「通し運賃」ナシだった

本来、JALは「国際線乗り継ぎ割引運賃」を2015/3に全廃したかったと思われるが、「韓国・台湾・中国・香港」行きでは「通し運賃」が設定されていないため、救済策の割引手段として「国際線乗り継ぎ割引運賃」が残っていた感。
逆に言うと、今回「国際線乗り継ぎ割引運賃」が終了するので、「韓国・台湾・中国・香港」に「通し運賃」が設定されるのかな。

先行して「海外乗継割引スペシャル」を全廃したANAも似たような状況(近距離路線で「通し運賃ナシ」)だったが、全廃後に近距離路線で「通し運賃」を設定していた。
http://www.traicy.com/archives/8770686.html

「通し運賃」は、行き先やチケットの種別で設定の有無があるが、一般的に国際線で使われる「ダイナミックセイバー」なら、だいたい設定されてる。

ハワイ・北米・メキシコ・カリブ・中南米・ヨーロッパ・ロシア・中東・アフリカ・アジア(韓国・台湾・中国・香港行きを除く)行き運賃は、東京発運賃に往復10,000円でそれぞれの都市発の通し運賃の設定がございます。(国際線から国内線へのお乗り継ぎが24時間以内の場合に限ります。)

http://www.jal.co.jp/inter/fare/transit/

設定の有無は、以下の運賃を選択すると分かる。
https://www.jal.co.jp/inter/fare/

例)シンガポール行きのダイナミックセイバー

日本国内の各出発地からシンガポールへの運賃は東京発運賃にプラス10,000円(往復)となります。

https://www.jal.co.jp/inter/fare/table/16a_sin_ds5.html

「国際線乗り継ぎ割引運賃」と「通し運賃」の違い

価格は先述のように、ちょっとだけ違う。
マイル/FOPの積算率は、両方とも100%。

「通し運賃」(国際線の国内区間)は、24時間以内に乗継ぎする必要あり。
沖縄→羽田(24時間以内に乗継ぎ)羽田→シンガポール

「国際線乗り継ぎ割引運賃」は、そこら辺が割と自由。
どこまで間を空けられる知らないが、このチケットの楽しみはその別切り感にあったらしい。
(長く滞在できるとか、別の旅行的に仕切り直すとか)

あと、「羽田→札幌→(自力で羽田)→ソウル」みたいに、必ずしも「国際線と接続」しなくてもよかった、と。
国際線乗り継ぎ割引は、どんな区間でも購入可能 : JALグローバルクラブへの道2014-2018

個人的には使ったことない。

今後のこと

  1. 「国際線乗り継ぎ割引運賃」終了
  2. 「通し運賃」が設定されるかも?
  3. ANAの時は、移行期間で「海乗SP+国内区間」が一時的に可能になってた

つまり、羽田→沖縄→羽田→ソウル→羽田→沖縄→羽田。

ANA「海外乗継割引SP+国際線国内区間」がソウル等なら期間限定で復活だから修行僧たちがドラゲナイ

JALの場合は不明。
どうなるんだろう。

そう思いました。

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