無料宿泊がダイナミック・プライシングに
マリオットにおける「ポイントを利用した無料宿泊」は、ホテルの「カテゴリ」によって必要ポイント数が決まる。
「カテゴリ」は1-8まであり、更にピーク時・平常時・オフピーク時によっても必要ポイント数が異なる。
マリオット 無料宿泊
カテゴリ | オフピーク | スタンダード | ピーク |
---|---|---|---|
1 | 5,000 pt | 7,500 pt | 10,000 pt |
2 | 10,000 pt | 12,500 pt | 15,000 pt |
3 | 15,000 pt | 17,500 pt | 20,000 pt |
4 | 20,000 pt | 25,000 pt | 30,000 pt |
5 | 30,000 pt | 35,000 pt | 40,000 pt |
6 | 40,000 pt | 50,000 pt | 60,000 pt |
7 | 50,000 pt | 60,000 pt | 70,000 pt |
8 | 70,000 pt | 85,000 pt | 100,000 pt |
2022年3月からは、この「カテゴリによる固定の必要ポイント数」を廃止、フレキシブルな必要ポイント数となる。
旅行業界の改悪トレンドである、「FIXレートのアワードチャートを廃止して、現金払いと同様のダイナミック・プライシングに移行」ですね。
マリオット Flexible Point Redemption Rates

基本的には、現金でのホテル宿泊が日によって価格が異なるのと同様に、無料宿泊における必要ポイント数も「日によって異なる」という形になる。
ポイントによる無料宿泊のメリットの1つが「キャッシュでは料金が高い繁忙期でも、FIXレートの無料宿泊ならお得感が高い」という「固定レート(ポイント)と変動レート(現金)のギャップをつけること」にあったワケだが、そのメリットについては薄くなる。
マリオット公式の表現でいうと、「空室日が多い日程で旅行すれば、必要ポイント数は今より少なく済むでしょう。でも繁忙期に旅行するなら、今より必要ポイント数が多くなるでしょう」。
If you’re traveling somewhere with a lot of availability, you can expect to use fewer Marriott Bonvoy® Points. And if the destination you love is busier during your preferred dates, the redemption amount may increase.
夏休み・正月休みのようなホリデーシーズンのみならず、「土日」のようにホテル代金が高くなるシーンでも、必要ポイント数はアップする。
そういう意味では、大抵の人にとっては改悪に繋がることと思われます。
なお、どの程度の改悪になるかは、各ホテルの運用次第ではある。
一応、各ホテルには「最低必要ポイント数」と「最高必要ポイント数」が設定される模様。
それが3月にでてきたら、もう少し「どの程度のダメージか」をイメージできるようになるかもしれない。
なお、現在ある「無料宿泊の5連泊で1泊分は無料」という制度は、2022年3月以降も継続する。
その点は、ちょっと安心ですね。
さて、マリオットについては毎年3月に、各ホテルの「カテゴリ」を変更していた。
例えば前回のカテゴリ変更は以下。
次の3月については、例年の「カテゴリ変更」ではなく、「カテゴリ廃止」になったという流れですね。
無料宿泊券に追加ポイントが可能に
ちょっと良いニュースもある。
現在、無料宿泊券(Free Night Award)については、「○ポイントのホテルまで」と規定があったりする。
例えば、SPGアメックスでもらえるEサーティフィケートは「5万ポイントまでのホテルで1泊」。
そうすると「5万ポイントで泊まれるホテル&日程」を探すのが大変だったりするんだが・・・
2022年の早い段階から、無料宿泊券に追加の15,000ポイントまでを併用できるようになる。
追加分はあくまで自分のポイントを持ち出すことになるわけだが、無料宿泊券を活かしやすくなるという意味では、良いニュースだと思いました。
Free Night Award Top Off
In early 2022, Members will have the opportunity to increase their Free Night Award by adding up to 15,000 additional Marriott Bonvoy® Points, expanding the value of the award and possible options across the portfolio.
まぁ、そのベースとなる「ポイント数」が、ダイナミック・プライシングに移行しちゃうワケですけどね。。。
まとめ
必要ポイント数がダイナミック・プライシングに移行するのは2022年3月。
2022年2月までは、現行のカテゴリ固定レートで予約が可能。
※ただし、3月以降に日程変更したら必要ポイント数が変わると思われる
そのため制度変更の前に予約するのであれば、「2月まで」がキーワード。
ただし、例えば平日利用が多い人であれば、ダイナミック・プライシングは「いい感じ」に働く可能性がある。
またコロナ影響でホテル価格が落ち込んでいる状況においては、必要ポイント数も低く設定される可能性がある。
そのため、3月時点で「確実に改悪となる」かは、ちょっと読めない部分がある。
ほい。
そんな感じ。