書籍「モンスター・トラベラー」「賢者の海外投資術」「ファンタジーランド」

夏の読書感想

夏に少し本を読んだので。

特に旅行に関係する本をピックアップして、メモメモ。

モンスター・トラベラー 海外ブラックロード大放談

テレビ番組「クレイジージャーニー」の旅先案内人として何度か観たことがある丸山ゴンザレス氏。
その共著本(嵐よういち・丸山ゴンザレス・和田虫象)が出ていたので、買って読んでみた。
モンスター・トラベラー 海外ブラックロード大放談

モンスター・トラベラー 海外ブラックロード大放談

「海外ブラックロード」ということで、危険地帯に関する旅行の話とか、そういうのですね。
内容としては、スラム街など危ないエリアの訪問や、貧乏旅行にまつわるトラブル・体験談などが中心。
10年間続いたポッドキャストの内容をまとめた書籍で、脱線しまくりのゆるーいフリートークがそのまま文字になってて、読みやすかった。

冒頭からして、「取材や旅で何度も訪れる街、思い入れのある街を5つピックアップしたが、3人が共通して思い入れがあるのはバンコクだけだということが、なんとなく判明した」という、ね。
だいぶ、ゆるい感じで進行する。

全般的に(いい意味で)くだらない話が多いんだけど、一例として。
格安航空会社の荷物重量制限をいかにかいくぐるかって話でテクニックが出てたんだけど、そのやり方が「重量オーバーしそうな荷物を一度空港のゴミ箱に捨てて、計量を済ませてからもう一度回収する」っていう(笑)。

ちなみに作中で語られていたところによれば、丸山ゴンザレス氏が好むホテルチェーンは、ACCORとベストウェスタンらしい。
理由は安い割に、(バックパッカー向けの安宿と比べて)しっかりしてるから。

本の趣旨とはズレるが、作中で「有名な旅行者の分類」がされており、ブラックロード・ファミリーは「体育会系」ということになるとのこと。

  • 文化系:蔵前仁一氏など(旅行人)
  • サブカル系:クーロン黒沢氏など(シックスサマナ)
  • 越境系:室橋裕和氏など(元Gダイアリー デスク)
  • レジェンド冒険者系:高野秀行氏など(謎の独立国家ソマリランド)
  • 体育会系:嵐よういち氏、丸山ゴンザレス氏など(ブラックロード・ファミリー)

「旅行人」はガイドブックとして昔、お世話になった。

「シックスサマナ」は特集的に興味あるのだけ読んだことあるけど、視野を広げる(下の方に)という意味では、かなり強烈ですね。。。

室橋裕和氏は、元Gダイのデスクだったそうです。自分は(ほぼ)読んだことないけど。
日本の異国: 在日外国人の知られざる日常」だけ、読んだことある。

元Gダイ編集長 西尾氏「激旨!タイ食堂」は、インタビュー記事とか特集が面白くて、たまに拝見している。
例)『ソンブーン』のプーパッポンカリーが国外へ進出しないワケとは

高野秀行氏の著作は結構好きで、色々読んだ。
謎の独立国家ソマリランド」とか、すごく面白かった。

ブラックロード系というのは、個人的には今回が初めてですね。
なかなか興味深かったです。

黄金の扉を開ける賢者の海外投資術

いかんせん2008年と古い本になるが、セールで安くなっていた時に買った積ん読本。
黄金の扉を開ける賢者の海外投資術

経済に関する解説がわかりやすい。
ミセス・ワタナベに関する解説とか、あぁ、そういうことだったのか、と。

「家は買うより賃貸」とか「サラリーマンのポートフォリオは株式一択」とか、参考になった。
実際にそうするかは、別として。あくまで考え方として。

基本は投資・経済に関する本なんだが、無理矢理「旅行」観点でサマると、「例えば新興国のベトナムとか現地に行って、旅をしながら証券口座を作って投資するのは楽しいし、日本の金融機関経由で投資するのに比べて手数料が安いから儲かりやすいYO!!」みたいな。

だいぶ端折ったけど。

いかんせん10年以上前の本ではあるが、もろもろ考え方の参考にはなりました。

ファンタジーランド 狂気と幻想のアメリカ500年史

この夏に読んだ中では、一番面白かった。
ファンタジーランド: 狂気と幻想のアメリカ500年史

もはや旅行とは関係ない気がするが、まぁ、旅行先の文化をお勉強ということで。

アメリカがプロテスタントの国であることから派生する、狂気と幻想の歴史がまとまっている。
読み応えアリ。

アメリカって進化論を否定する州があったり、(創造論でなく)進化論の支持者が国民の過半を超えたのもここ数年だったりするわけだが、その一方で最先端の科学技術も有していたりするワケで、そこら辺の案配というか因果関係というのが個人的に昔から謎だったんだけど、それに至った歴史的な経緯とかカルチャーというのが理解できた。気がする。

その延長上で「なんでトランプが大統領になったのか?」とか、各種のアメリカ独特のカルチャー・事件の背景とかも解説されている。

分厚いけど、いい本だった。

ほい。

そんな感じ。

この記事を書いた人 Wrote this article

tonogata
TOP