2つのフェリーうどん
鹿児島で、桜島に行ってきた。
鹿児島市と大隅半島を結ぶ2つのフェリーには、それぞれ有名なうどん店がある。
両店とも歴史のあるフェリーうどんで、いわばソウルフードとして地元民に親しまれているらしい。
今回は、その両店を一挙に楽しみつつ、桜島観光をしてこようかと。
まずは、桜島フェリーの「やぶ金」で腹ごしらえをしつつ桜島に向かう。
桜島で観光し、少し遠回りをして垂水フェリーで鹿児島市内に戻りつつ「南海うどん」で旅を締める。
ルート的には、こんな感じ↓

桜島ではちょっとしたウォーキングも敢行するので、カロリー計算的にも万全。
厳密に言うとカロリーの計算はしてないが、雰囲気的にうどん2杯を食っても大丈夫な程度には歩く予定。
大丈夫。太らない。
全く問題ない。
よし。
行くぞ。
それでは早速、レッツらゴー!!
桜島フェリー「やぶ金」

鹿児島港から「桜島フェリー」で桜島に向かう。
片道200円。安いですな~。

運賃は後払い(下船時に回収)とのことで、そのままフェリーに乗り込む。
なかなか大きなフェリーで、席数には余裕がある。

とはいえ15分で桜島に到着するので、そんなに時間の余裕はない。
早速、船内にある「やぶ金」に向かいます。

店内には、カウンターの立席が2人分くらい。
店の外にあるテーブルで食べている人も、結構いました。
メニューは、うどん・そば・おにぎり。

「やぶ金」には一度だけ来たことがあるが、その際には「かけうどん」を食べた。
「かけうどん」には小さなさつま揚げが入っており、このさつま揚げがまた、うどんの出汁と合って美味いんだな~。
しかし今回はせっかくの再訪なので品を変えて、「天ぷら うどん」(600円)を頼んだ。

この少し甘い出汁がね、美味いんですよね。
昆布と、削り節を6種類使っているそうです。
こだわりのだしには、北海道産昆布と枕崎産のカツオやサバ、ムロアジなどの削りぶし6種類を使用。
https://373news.com/_news/storyid/131540/
麺は柔らかく、噛むとプツンと切れるタイプ。
チュルっとすすって、プツンっと噛んで、グングン食い進む。
出汁の甘い感じと相まって、どこかスナック感覚あり。
なんだろうね。懐かしい味がするね。
「かき揚げ」は玉ねぎと人参。具の存在感は大人しめ。
しかし汁でホグして溶かし、柔らか麺と一緒に啜ると、食感・風味が変わって面白い。
出汁が美味いので、ついつい飲み干してしまう。
その結果、身体が火照ってきた。
食い終わって外にでると、風が気持ちいい。
桜島は、もうすぐだ。

桜島観光
到着したフェリーターミナルから10分ほど歩くと、「溶岩なぎさ公園」。
足湯で有名な公園です。

その公園の海際から、「溶岩なぎさ遊歩道」がスタート。
食ったら、歩く。
歩いたら、食ってヨシ。
これが当方の、勝利の秘訣。

海沿いを、グルッと回る遊歩道。
海岸には黒々とした溶岩石がゴロゴロ転がっており、なかなか奇観な浜辺。

遊歩道は「烏島展望所」の前まで続いている。
「烏島展望所」にはサクラジマアイランドビュー(循環バス)のバス停(烏島展望所)がある。
そこからバスで、有名な「湯之平展望所」に向かった。

ガスってて、火口が見えなかった。
ツイてないでござる。
最後に、フェリーターミナルの近くにある「月讀神社」に向かった。

和銅年間(708〜715年)に創設されたという、パワースポット。
この月讀神社には「幸福の鳩みくじ」という、鳩の形に折ってあるおみくじがある。

鳩の形というのは、こんな感じ↓

なお、結果は「吉」であった。
桜島港から垂水港へ
桜島港から垂水港へは、バスを使う。
しかし桜島港から垂水港へルートを引くと、Googleマップでは数時間かかる遠回りルートしか結果がでない。
Googleマップは、たまに対応しているバス会社が足りてない。
Yahoo路線(アプリあり)は、対応バス会社の数が多い。
Yahooで「桜島港→垂水港」で検索すると、鹿児島交通「垂水港行き」(730円/50分)がヒットする。
バス乗り場は、フェリーターミナル前のバスロータリーにあり。
本数は1時間に1本とか多くないので、時間調整には注意。
バスに乗ってみると、乗客は自分とおばあちゃんが1人。
スカスカですな。

おばあちゃんは途中で降りたが、他に乗ってくる乗客はナシ。
優雅に貸切状態のバスで、垂水港に向かうのであった。
地方のバスに乗ると、たまにこういうこと、あるよね~。
これはこれで、楽し。
垂水港へは、50分の道のり。
桜島から遠ざかりながら、大隅半島を南下していく。

人間不思議なもので、1時間近く「運転手1人、乗客1人」の関係が続くと、最後には何となくバスの運転手に親近感というか、仲間意識が芽生えてくる。
運転手側はそんなのしょっちゅうだろうから、気にもとめてないと思うが。
それでも「ありがとうございます」と言ってバスを降りると、バスの運ちゃんも「またのご利用をお待ちしております!」と元気よく返してくれた。
垂水フェリー「南海うどん」

垂水港のフェリーターミナルは、思ったより大きな建物だった。
そして、まだまだ桜島がよく見える距離感。
券売機で「鴨池フェリーターミナル」までの切符(500円)を買い、乗船する。

鴨池までの所要時間は、40分。
ソファ席や屋外席など、席のバリエーションも結構豊富で、楽しい船内。

船内の「南海うどん」はというと、本格的な食堂のような感じだった。
立ち食い席に加え、テーブル席もそこそこあり。

一番人気は「かきあげうどん」(570円)ということで、そちらを注文。
しかし注文時に欲張って、「えび天」(150円)を追加してしまった(笑)

どうでしょう。
かきあげ+えび天。

食ってみると、麺にコシあり、本格派。
スープの味は濃すぎず良い案配。落ち着いた、出汁の風味を味わえるスープやね~。
こちらのうどんは、「いわさきホテルズオリジナルの醤油」を使ったスープとのこと。
かつお節他、4種の素材から引いた出し汁と、いわさきホテルズオリジナルの醤油を、いわさきホテルズ総料理長考案のレシピで合わせた手作りのスープです。
https://www.iwasaki-corp.com/marinetp/tarumizuferry/ferry-udon/
ちなみに垂水フェリーは「いわさきグループ」が経営しており、「いわさきホテルズ」とはその「いわさきグループ」傘下のホテル。
指宿・屋久島・種子島などにホテルがある。
この「いわさきグループ」というのは、地方の一大財閥らしい。
話戻って「うどん」だが、えび天は大きくて身がプリプリ、大満足。
かき揚げは、殻付きの小エビが入っており、食感がカリカリと楽しい。
こちらのうどんも、スープを飲み干してしまった。
美味かった!
クオリティ・ボリューム、ともに大満足。
食い終えると、広い屋外デッキのベンチで風に当たる。気持ちいい。
夕焼け迫る繊細なグラデーションの空に、桜島が黒く浮かび上がっているのであった。

鹿児島中央駅に、戻る
鴨池フェリーターミナルに到着した。
辺りには何もない住宅街である。

「フェリーターミナルの真ん前が住宅街」というのは、ちょっと意外だった。
なんだろうな、これは・・・とキョロキョロしていると、「鴨池ニュータウン」という看板があった。
なるほど。ニュータウンなのね。
ここから25分ほど歩いて、最寄駅のJR南鹿児島駅に向かう。
名所を歩くのは、楽しい。
しかし、こういう勝手が分からない住宅街に迷い込んで歩くのは、もっと楽しい。
「おっ、鴨だ!(鴨池ニュータウンだけに!!)」

などと、ブツブツ呟きながら歩いていると・・・
あっという間に到着。
JR南鹿児島駅。

暗いでござる。まっくら。
鹿児島中央駅から2駅で、この暗さ。
東京で生活していると、電車のホーム=暗闇という組み合わせが、清々しく感じる・・・。

やがて電車の出発時刻になると、ガヤガヤと男子学生たちがホームに集まってきた。
そして電車も到着。

一路、鹿児島中央駅に向かったのであった。
鹿児島市内に戻ると、ナチュラルに「餃子の王将」へ吸い込まれていった。
これは完全に計算外で、旅行の後で体重計に乗ってから、後悔することとなる。
いくらなんでも、食い過ぎだろう。
しかし夜の「王将」、その誘惑は抗い難し。
ほい。
そんな感じ。