ANA国内線の特典航空券での「マイルの価値」をチェックする(ANAマイル/ユナイテッド航空マイル)

マイルの価値

「マイルの価値」は、「いつ」使う/予約するのかで大きく変わってくる。
航空券の料金は、「早めに予約すると安い」早期予約割引がきく一方で、マイルによる特典航空券で必要なマイル数は、予約タイミングに関わらず一定なので。

例えば、2万円の航空券を買う代わりに、1万マイルの特典航空券を予約したら?
1マイルの価値は2円。

しかし、直前予約になると航空券が4万円に跳ね上がったりする。
そのタイミングで特典航空券(1万マイル)を取る場合は、1マイルの価値は4円ということになる。

そういう意味では、

  • 早期予約の安い料金で予約可能な場合は航空券を「買う」
  • 予約が出遅れた場合に「マイルを使う」

というのは、アリかもしれない。

ただまぁ、空席があっても「マイルで予約できる席数」は数席?(非公開)で決まっており、直前になると売り切れちゃう。
なので、「買う」にしろ、「マイルを使う」にしろ、早期予約はかなり重要なんだけど。

それはそれとして、ANA国内線のチケット代金の推移(直前になるほど高い)。
出発日が近づくにしたがってチケット代が高騰する中、「マイルの価値」はどんな感じになるか見てみようかな、と。
メモにて。

以下。

ANA国内線の料金

ANAの国内線については、「旅割」という早期予約割引料金がある。
大抵の場合、これを買うことになる。

旅割は「出発日の○日前の料金」という意味で、「旅割75」「旅割55」「旅割45」「旅割28」「旅割21」と分かれている。
「旅割75」は、「出発の75日前までの予約」の意。
これが、もっとも安い国内線の料金となる。

ただし、それぞれの料金にも「設定数」が決まっており、売り切れもありうる。
例えば80日前に予約しようとしたら「旅割75」(75日前まで)が表示されるが、「旅割75」が売り切れていたら、80日前でも「旅割55」を買うことになる。


空席予測に連動した運賃 | ご予約/旅の計画 | 国内線航空券予約・空席照会 | ANA
※2016/10/30から変わる

「旅割21」、つまり21日前をきってから予約しようとすると、「特割」というのがある。
そしてチケット代は、徐々にあがっていく。

では、「旅割75」「旅割55」「旅割45」「旅割28」「旅割21」の具体的な料金は?

これは、発着地毎に発表されている。
2016年3月27日(日)~2016年10月29日(土)搭乗分の「旅割21」、「旅割28」、「旅割45」、「旅割55」、「旅割75」を設定|プレスリリース|企業情報|ANA
※2016/10/30から料金制度がちょっと変わるが、それ以前の料金テーブル

今回は、

  • 羽田-札幌
  • 2016年のGWの料金

で、チェックしてみる。

個人的に、今は北海道に興味があるので。
なんとなく。

ANAマイルを使った場合の「マイルの価値」

引き続き、

  • 羽田-札幌
  • 2016年のGWの料金

のサンプルで見てみる。

なお、羽田-札幌は1日に何本も飛んでおり、「いい時間」ほど値段が高い。
逆に早朝とか、使いにくい時間帯の便は、安い。
同じ日の便を55日前に予約するとしても、行きも帰りも「早朝発」なら安いが、それぞれ使いやすい時間帯にするとチケット代は高くなる。

このため、下表でも「最高」「最安」として2種類の料金を記載。
実際には、「最高」と「最安」の間の、どこかの料金でチケットを買うことになる。
※下図の「帯」の範囲

ゴールデンウィークのサンプルなので、「必要マイル数」はハイシーズン。
シーズン・必要マイルチャート | ANA国内線特典航空券 | マイルを使う | ANAマイレージクラブ

羽田-札幌の場合、ANA必要マイル数は「18,000マイル」。
下図では、チケット代金の「最高」「最安」のそれぞれに「マイルの価値」を吹き出しで表記している。

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運賃 旅割75 旅割55 旅割45 旅割28 旅割21 特割
タイミング 75日前 55日前 45日前 28日前 21日前 3日前
チケット代 最高 38200円 40200円 43200円 44600円 55000円 62400円
チケット代 最安 15400円 21600円 23200円 24600円 35000円 43800円
マイルの価値 最大 2.1円 2.2円 2.4円 2.5円 3.1円 3.5円
マイルの価値 最小 0.9円 1.2円 1.3円 1.4円 1.9円 2.4円

※特典航空券の予約は「4日前まで」
※面倒なので、羽田→札幌(4月)のMIN/MAXを料金を2倍にして、往復料金としている
※「獲得マイル」は加味していない

羽田-札幌のハイシーズンの場合、「マイルの価値」は「21日前」をきったあたりから、安定して2円以上になりそう。
「使いやすい時間帯」の便なら、55日前でも2円は超えそうだが。

逆に、「マイルの価値」が0.9円とか1.2円あたりの場合、「SKYコインに交換した方が得だった」ということになる。
マイルからANA SKY コイン(スカイコイン)に交換する方法 | マイルを使う | ANAマイレージクラブ

この例は、ANAの設定する「ハイシーズン」のため、必要マイル数が多い。

  • ローシーズン=12,000マイル
  • レギュラーシーズン=15,000マイル
  • ハイシーズン=18,000マイル

ローシーズン(12000マイル)の方も、一応見てみる。

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旅割75 旅割55 旅割45 旅割28 旅割21 特割
ANA 75日前 55日前 45日前 28日前 21日前 3日前
チケット代 MAX 38200円 40200円 43200円 44600円 55000円 62400円
チケット代 MIN 15400円 21600円 23200円 24600円 35000円 43800円
マイルの価値 MAX 3.2円 3.4円 3.6円 3.7円 4.6円 5.2円
マイルの価値 MIN 1.3円 1.8円 1.9円 2.1円 2.9円 3.7円

「マイル設定」の意味で「ローシーズン」と言っても、4/1-4/28の前提であれば、GWとチケット代は変わらない。
面倒なので、4月出発前提のまま、必要マイル数だけ下げてチェックする。

この場合、必要マイルが減るので、マイル単価が大きく改善する。

ただまぁ、必要マイルの少ないローシーズンって、期間的には結構短いけど。
※2016年の例では、1/5~2/26、4/1~4/27、12/1~12/22のみ

また、必要マイル数が1.2万ということは、ユナイテッド航空(1万)の状況に近くなる↓

ユナイテッド航空マイルを使った場合の「マイルの価値」

ANA国内線は、ユナイテッド航空(UA)のマイルでも特典航空券が予約できる。
そこら辺の話は、以下など。

ユナイテッド航空のマイルでANA国内線の特典航空券(札幌)を発券したら、マイルの価値は4.6円だった。 – やじり鳥

引き続き、羽田-札幌の「ゴールデンウィーク」の例で。

UAマイルでANA国内線をとる場合、往復1万マイル固定
ANAマイルの場合と異なり、「シーズンによるマイル数の変動」がない。
このため、「マイルの価値」は基本的にANAマイルより高い。
ただし、UAマイル(スタアラ他社)で予約できる席数が、ANAのそれより少ない可能性はあるので、単純に「マイルの価値」だけでみていいかは微妙だけど。

※2016/10/01 追記
UAは、出発から3週間をきると直前手数料75ドルが必要。
https://www.united.com/web/ja-JP/content/mileageplus/awards/travel/ticketing.aspx

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旅割75 旅割55 旅割45 旅割28 旅割21 特割
UA 75日前 55日前 45日前 28日前 21日前 3日前
チケット代 最高 38200円 40200円 43200円 44600円 55000円 62400円
チケット代 最安 15400円 21600円 23200円 24600円 35000円 43800円
マイル単価 最大 2.0円 4.0円 4.3円 4.5円 4.8円 5.5円
チケット代 最小 1.5円 2.2円 2.3円 2.5円 2.8円 3.6円

※UAは出発日から3週間をきると、75ドルの手数料が必要なため、ANAチケット代から7500円を差し引いている

UAマイルの場合、割と楽に3円代にはなりそう。

直前予約だと5円代とかになるが、正直ハイシーズンの場合はこの価格になる前に、特典航空券用の席が売り切れてると思う。
なので、あくまで理論値。

それでもまぁ、3円くらいはいけそうだ。

まとめ

早期予約が可能な段階では、ANAマイルを使うのが「お得でない」場合があり得る。
(マイル単価0.9円とか、1.2円の場合など)

UAマイルは羽田-札幌なら、3円くらいにはなりそう。
とはいえ、売り切れ注意。

チケット代金は、行き先・時期によって異なるので、本件はあくまでサンプルにて。

そんな感じかな。

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