JALの年間発行マイル数を考える
年間発行マイル数
JALは2027年3月期 第1四半期決算から、マイル事業についての数字を出し始めた。
今後、マイルビジネスがどんどん大きくなることを見込んでいるんじゃないかと思います。
JALマイルの会計処理と、マイルのビジネスモデル
それで、今JALは年間でトータルどれくらいのマイルを発行しているのか。
ちょっと推計してみようかな、と。
AIと相談しつつ、ちぇけちぇけした結果…
年間1,000億マイルくらい発行してそうだな、と。
そこら辺について。
決算資料から推計する方法としては、2系統がある。
- トップダウン推計:公開された「マイル発行収入(売上)」に対して、マイル売値の単価を変数として、発行数を求める
- ボトムアップ推計:公開されたJALカードの「会員数」と「平均利用額」に対して、マイル還元率を変数として、発行数を求める

それでは早速、レッツらゴー!!
トップダウン推計
まず、財務データからのトップダウン推計。
公開された「マイル発行収入(売上)」に対して、マイル売値の単価を係数として、発行数をちぇけちぇけする。

Q1の「マイル発行収入」は295億円。
単純計算で4倍して、少なく見積もっても年間1,180億円。
※現時点で数字が判明しているのはQ1分のみ
※通常Q1(4-6月)は、航空系も決済系も他Qより金額が小さいらしい
マイルの販売単価は、1.5-2円で考える。
他社ポイントとの交換レートや、自社還流での扱い(1マイル=1.5 eJALポイント)から推定しているが、詳細は以下を参照。
JALマイルの会計処理と、マイルのビジネスモデル
ということで…
単価1.5円の場合、787億マイル(1,180億円/1.5円)。
単価2円の場合、590億マイル(1,180億円/2円)。
つまり、マイル発行数は590億-787億マイル/年。
ただし「マイル発行収入」には、JAL本体の自社発行分である「航空券でのマイル発行」は含まれない。
この金額は、JALカード分や他社へのマイル販売による「社外向け売上」で構成されている。
※上記の会計処理の記事を参照
そのため上記のマイル発行数は「非航空系」分のみとなるが、航空系と非航空系のマイル発行比率は決算資料にある。
マイル発行の比率は、非航空系が7割、航空系が3割。
- マイル発行の7割は、非航空系(JALカードや他社へのマイル販売など)
ということで…
さきほどのマイル発行数(非航空系)に「航空系」分を足すと、年間のマイル発行数は以下。
結果、JALの年間マイル発行数は、843億-1,124億マイル/年。
by トップダウン推計。
ボトムアップ推計
次に、ボトムアップ推計。
公開されたJALカードの「会員数」と「平均利用額」に対して、マイル還元率を変数として、発行数をちぇけちぇけする。

JALカードの会員数と、その会員の1人あたりの平均利用額(年)も決算資料に数字がある。
ちなみにJALカード会員の年間利用額は、一般的な他社カード会員の3倍と高いことも決算資料に示されている。
ということで、JALカード会員の年間決済額の合計は、4.9兆円。
※369万人 × 133万円 = 4.9兆円
その4.9兆円に対して、どの程度のマイルが発行されたか?
JALカードの基本還元率は0.5%。
ただし、ショッピングマイル・プレミアム加入だと1%になるのと、特約店では2%になったり、各種のボーナスマイルもある。
JALカードの初回/継続ボーナスマイル、毎年の初搭乗ボーナスマイル、フライトでのステータス加算ボーナスもここに含まれる。
そのため平均還元率は0.5%より大きく、0.8-1%程度で想定する。
4.9兆円に対して0.8-1%のマイル還元がある場合、JALカード由来で年間392億-490億マイルを発行していることになる。
その上で、決算資料から分かる以下の比率を使う。
- マイル発行の7割は、非航空系(JALカードや他社へのマイル販売など)
- 非航空系のうち、7割はJALカード由来(残り3割は他社へのマイル販売など)
上記「392億-490億マイル」は、非航空系におけるJALカード分(7割)。
これを逆算すると「非航空系」全体では約600億〜750億マイルとなる。
さらに、航空系(3割)を含める。
「航空系(3割)+非航空系(7割)」の合計試算値は、930-1,000億マイル/年。
結果、JALの年間マイル発行数は、930億-1,000億マイル/年。
by ボトムアップ推計。
推計結果
ここまでのまとめ。
- トップダウン推計=843億-1,127億マイル/年
- ボトムアップ推計=930億-1,000億マイル/年
ということで、年間1,000億マイルくらい、かな?
他社ポイント比較
JALのマイルビジネスは、まだまだ規模的には北米航空会社の1/10以下。
ただ、国内の他社ポイントと比較すると、どうなのかな、と。
| ポイント マイル | 公表会員数 | 年間発行or消費 | 会員1人あたりの 年間ポイント数 |
|---|---|---|---|
| Vポイント | 約1億5,400万人 (2024年 統合時有効ID) | 非公開 (国内最大級,数千億規模) | – |
| dポイント | 約1億人以上 (2024年時点) | 約4,000億ポイント (2025年度 年間消費数) | 約4,000ポイント / 人 |
| JALマイル | 約4,000万人 (2024年実績) | 約1,000億マイル? ※本稿推計値の発行数 | 約2,500マイル / 人 |
こう見ると、JALマイルは意外と大きいんだな、と。
dポイントが1人につき4,000ポイント/年だが、これは1pt=1円。
JALマイルが1マイル=2円と考えた場合、dポイントの一人あたりに匹敵するボリューム感。
※「消費」と「発行」の違いはあるけど(発行したうちの何割かは期限切れ消滅する)
これは、ヘビーユーザーが航空・カードでマイルを稼ぎまくる分とかで、JALマイルの発行数を引き上げてる効果がありそう。
そもそもJALカードの顧客層は、先述のように消費額が大きい。
それを囲い込んで、マイルビジネスを成長させていくという。
今後も伸びていきそうだな、と。
ほい。
そんな感じ。




面白い考察ですね。こういうの好きです。