200g未満でドローン規制対象外の「Dobby」
ドローンで写真を撮りたい、動画を撮りたい。
しかし、なるべくコンパクトに持ち運べるヤツがいい。
そもそも、200g以上のドローンは飛行機制があるので、200g未満のが欲しい。
そこで、「Dobby」(Zerotech社/中国)。
この「Dobby」、尻ポケットに入るほどコンパクト。
そして199gなので、200g規制には引っかからない。
公式の紹介動画は、コチラ。
これを見るのがてっとリ早い。
公式のスペック表はコチラ。
http://www.zerotech.com/en/dobbycs-en.html
項目 | 値 | 備考(当方) |
---|---|---|
重量 | 199g | 200g規制クリア |
飛行時間 | 9分 | 実際は5~7分程度? 予備バッテリー推奨 |
最大高度 | 100m | WiFiが届く範囲。しかし田舎じゃないとWiFi混線 |
画像 | 13M 4208×3120 | 静止画の画質は割と良い |
動画 | 1080p/30fps | ブレ補正ありで1080p 画質は微妙 |
ブレ補正 | 電子式手ブレ補正 | ジンバルがないので動画でのブレ補正は限界ある |
顔認識 | あり | 人物追従の自動飛行モードに使う |
GPS | あり | 自分のところに戻ってくる機能とかにも使う |
衝突回避機能 | ない | 高いドローンにしかついてない |
操作 | スマホアプリ | 割と使いやすい スマホ-本体間はWiFi通信 あと音声での操作可 |
本体メモリ | 16GB | 十分です |
結論から言うと、個人的にはまぁまぁ気に入って使っている。
(誰にでも勧められるモノとはとても思えないが、個人的には満足な範囲)
特に
- 上空からの、広い構図の静止画が撮れる!!
- コンパクト&軽量
- アプリでの操縦はかなり簡単
- 「200g規制にひっかからない」という安心感(笑
あたり。
ただし。
自分は初めてのドローンだったので、いろいろ想定しないことばかりだった。
それらをあらかじめ知っていたら、自分で買っていたかは微妙(特に規制問題)。
そこら辺も交え、Dobbyを使ってみた感想について。
飛ばす「場所」探しには苦労する
まず、一番重要な点。
規制対象外の200g未満のドローンでも、結局飛ばすところが「都内」にはあんまない。
そこが一番デカい。
買ってから知ったけど(笑
もし購入を検討する場合、マジ注意。
これについての詳細は、最下部↓の「ドローンの飛行機制」の項を参照。
静止画のバードビューはスゴく良い
静止画は、やはり「高い視点からの撮影」ができて、気に入ってます。
自分が取ったサンプルは・・・
※メキシコのイスラ・ムへーレス
ちなみに、海からの風にあおられて、こういう角度になっている(笑
※メキシコのイスラ・ムへーレス
※メキシコのカンクン
まぁ、今のところ埼玉で数回練習、メキシコ旅行で本番、という感じ。
メキシコ以外では、まだ本格的に使っていない。
画質は、フォトショ加工後なので、あんま参考にならないかも。
注意点としては、遠隔操作ではカメラの角度を変えられない点。
カメラの角度は、飛ばす前に自分で変更しておく必要がある。
方向は、本体をそちらに向ければ好きな方向を撮れる。
しかし上下角度は、カメラをマニュアル・セッティング。
まぁ、個人的にはあんま問題にはならない。
風のある日は「動画」が微妙
次に、「ブレ補正」について。
電子式のブレ補正(ソフトウェア処理)なので、ジンバルのようにハード的に揺れを吸収してくれるワケではない。
(ジンバルは、高いドローンには付いている)
カメラの視線がアチコチにブレる
↓
「常にカメラの視界に入っている範囲」だけに切り取って、「ブレてない映像」を作る。
↓
つまり、画像が小さくなる。
↓
それでも吸収しきれないと、映像の端が黒くなる。
Dobbyは200gと軽いので、風の強い日は上空にいくとかなり「風にあおられて揺れる」ので注意。
そこら辺は撮ってきた動画があるので、↓を参照。
まぁ、風がない日だったら、大丈夫です。
ちゃんと撮れます。
ちゃんとブレてない動画も撮ったんだが、そこら辺はYoutubeでいくらでも探せるので・・・。
(あんま良い感じの動画を、今のところ撮れていない)
あと、川とか海とかは風が強いことも多い。
そこら辺が注意かな。
静止画については、風の有無にかかわらずOKです。
操作感や操作モード
操作感について。
操作は、スマホアプリが使えて、超カンタン。
撮影ボタンや動画・静止画の切り換えも、スマホアプリ上から行う。
自動飛行な撮影モードとしては、人物追従モードや、基点を中心にグルッと回りながら動画を撮るモードなど、いくつかある。
便利です。
人里近いとWiFiが途切れて操作不能に・・・
本体とスマホの通信は、WiFi。
都会で操縦しようとすると、混線してコントロールを失う。
(都会でなくても、WiFiが途切れることもある)
そのため、あんま高く飛ばすのはコワくてできない。
あと、海とか川の上に飛ばすと、コントロール不能になって水没すると困るので、水辺がコワい(笑
田舎にいけば大丈夫だと思うが、WiFiがビュンビュン飛んでる人里が近い場合は注意。
コントロールを失っても、そのうち復帰するので、致命的な自体に陥ったことはない。
しかしまぁ、コントロールを失っている時間の恐怖感といったら笑
(コントロールを失っている間のDobbyは、その場で滞空しているか、移動中・・・)
そういうことがあるので、例え200g規制をクリアしていても、都会では飛ばす気になれないんだよなぁ。
200g規制なんてほとんどの人が知らないだろうから、通報されても困るし笑
プロペラ音も結構大きいし。
そもそも、危ない。
おもちゃ級で、プロペラガードがついているとはいえ、やっぱりプロペラが回転しているので・・・。
※プロペラガードがついた状態
「衝突回避」機能はないよ
障害物を検知して避けるような「衝突回避」機能がないので、操作が下手だと木にぶつかったりして墜落する。
(衝突回避機能は、高いドローンにしかついてない)
あと、「かっこいい感じの低空飛行」(笑)を「ぶ~~ん!!」っつて試していたら、草に絡まって墜落とか。
墜落しても壊れたことはないが、以下のように部品が外れたりする。
(ハメればスグ直る)
もし故障した場合、保証や修理は以下のサイトからになる模様。
IOTFOU.com
バッテリー持ちや、ケースについて
バッテリーは、公式で9分、実際には7分くらい?もつ。
「短いかな?」と思ったが、1つの撮影をするのには十分。
そんなに長い動画も撮らないし、サッと飛ばして、サッと撮影して、終了。
ただし、複数のポイントを撮影したい場合、やはり予備バッテリーは必要。
あと、練習(と言ってもカンタンだけど)したい場合は、予備バッテリーがないとキツい。
充電は、付属の充電器でACアダプタかモバイルバッテリー(USB経由)。
QuickCharge2.0対応で、モバイルバッテリーを使う場合はQC2.0でないと充電遅いので注意。
- 急速充電=橙ランプ(付属のACアダプタやQC2.0対応モバイルバッテリー)
- 低速充電=赤ランプ(それら以外)
低速充電だと、数時間は覚悟が必要。
(ランプの色に注意!!)
また、本体にUSBの口があるが、これはデータ転送用なので注意。
(データ転送はスマホアプリ経由でできるので、こっちはあんま使わない)
ここから充電すると故障の原因になるって説明書に書いてあった。
ケースは以下を買った。
ちょっと安っぽいが、用は足りる。
付属のケースは、ケースと言うより布の巾着。
それでOKな場合は、特に問題ないと思うけど。
自分は別売りケースで、↓みたいな感じに本体やバッテリーなどを収納。
本体自体はポケットに入るが、旅行とかで持ち運びの際には、このケースに入れている。
モバイルバッテリーは、QC2.0/3.0に対応の「Anker PowerCore+ 10050」を使っている。
Dobbyバッテリーの急速充電に対応。
サイズ感は↑の写真を参照。
予備バッテリーは以下を、追加で2つ買った。
特に問題は起きていない。
【国内正規代理店品】Zerotech ポケット セルフィードローン Dobby バッテリー D150
- メディア: エレクトロニクス
合計3つあるので、割とバッテリーには困らず飛ばせている。
が、備品を含めると、少々の出費を覚悟する必要がある・・・。
購入時には、そこら辺も注意かな。
ドローンの飛行機制は、かなり厳しい
ドローン(ラジコン含む)には、飛行機制がある。
詳細は国土交通省のガイドラインを参照。
航空:無人航空機(ドローン・ラジコン機等)の飛行ルール – 国土交通省
ガイドライン(pdf)の内容を簡単に言うと、
以下のエリアは「飛行禁止」(飛行するには申請が必要)。
- (A)地表又は水面から 150m 以上の高さの空域
- (B)空港周辺の空域
- (C)人口集中地区の上空
では、「人口集中地区」や「空港周辺」はどうやって知るか?
以下のようなサイトで、地図で見ることができる。
DJI-安全飛行: 飛行禁止エリア
ドローン専用飛行支援サービス(SORAPASS)
DJIの地図とかを見ると分かるが、「東京」は真っ赤っか(飛べない)。
ただし、この国土交通省のガイドラインは、200g以上のドローンが対象。
200gより軽いドローンは、規制の対象外となる。
対象となる無人航空機は、「飛行機、回転翼航空機、滑空機、飛行船であって構造上人が乗ることができないもののうち、遠隔操作又は自動操縦により飛行させることができるもの(200g未満の重量(機体本体の重量とバッテリーの重量の合計)のものを除く)」です。
航空:飛行ルールの対象となる機体 – 国土交通省
そのため、200g未満のドローン「Dobby」が注目されている。
ただし。
国土交通省のガイドラインとは別に、各自治体の条例で規制されている場合がある。
つまり、200g未満であっても、自治体が管理している「公園」とかは、割とNG。
ドローン規制条例全国早見マップ&都道府県別最新情報まとめ! – 知りたがり情報 site
※上述のDJI地図なども、条例の状況は反映していないので、条例は別で確認する必要がある
その結果、東京の「公園」では、200g未満でも飛ばせない。
すべての都立公園でドローン使用禁止へ… 違反すれば罰金も – NAVER まとめ
国土交通省の規制対象外なので、「割とどこでも飛ばせる」と思いきや、飛ばすにのうってつけな「公園」はNG。
ツラたん。
街中で飛ばすのも微妙なので、「広い場所」を求めて河川敷などを探すことになる。
200g未満であっても
- 音がうるさい
- 人に当たったら危険
- 他にどういう「規制」が潜んでいるか分からない(笑
という・・・。
しかし「河川敷」をどうやって探すか?
Googleマップのストリートビューなどで、探す↓
許可なしでもドローンの飛行場所を見つける最も効率の良い方法【永久保存版】 | DRONE WALKER〜空中散歩〜
個人的には、わざわざ埼玉の方まで行って、練習したりする。
ただまぁ、練習するほど操縦は難しくないので、旅行で地方に行ったときに飛ばすかな、という感じ。
ということで。
200g未満のドローンを買っても、飛ばせるところが「あんまない」ので注意。
あと、以上は日本の「規制」の話だが、海外には各国の規制が当然ある。
海外で使う場合、いちいちそれを調べないといけないのが、非常に面倒ではある。
まとめ
割と気に入って使っている。
ただ、やっぱ高いなぁ。
不満点としては、やっぱ「動画がイマイチ」な点かな。
これはテクニックの問題もあると思うが、風の弱い日でないといけないのが、ボトルネック・・・。
旅行先で使うとしたら、風の有無は運次第になっちゃうからなぁ。。。
そーゆーことで、もうちょっと本格的なドローンも欲しいと思うようになってきた。
ジンバルとか衝突回避とか、動画の画質とか・・・。
ただ、更に値段が高くなるし、持ち運びがデカい・重いになるし、、、
当面はDobbyでいいかな、と。
もし購入を検討する場合、「マジで都内は飛ばすとこ少ない」というのは、注意。
普段使い?は、全然できないです。
そんな感じ。