ザ・ムーンビーチ ミュージアムリゾート
沖縄の恩納村にある「ザ・ムーンビーチ ミュージアムリゾート」に宿泊した。
旧「ホテルムーンビーチ」(2023年4月改名)。
ザ・ムーンビーチ ミュージアムリゾート(旧ホテルムーンビーチ)

1972年に沖縄本土復帰、1975年にホテルムーンビーチ開業。
沖縄で最古の本格ビーチリゾートということで「いつか行ってみたい」と思っていたが、念願叶って初訪問。
ホテルの前には三日月型の「ムーンビーチ」。
1957年に「月乃浜海水浴場」が営業開始しており、ホテル建設後は「ムーンビーチ」と呼ばれている。
ビーチを囲むように建つ、白い低層階のホテル。ロケーションは抜群。

ホテルのコンセプトは、「自然にいちばん近いリゾート」。
施設内には緑が溢れている。
宿泊棟の吹き抜けピロティでは、ポトスが長く垂れ下がり、池には魚が泳ぐ。

「ガジュマルの木陰を思わせる約3000坪のピロティを有する、唯一無二の建築様式」ということで、印象的な空間だった。
ピロティは一部エリアが屋根なしらしく、雨の日は土砂降りだった。
建物内の真ん中の空間だけ土砂降りという不思議な光景だが、南国らしい、スコール的な雨も身近に感じる。
雰囲気最高です。

ホテルの敷地には、ビーチを臨む散策路とベンチ。
ちなみにこの道をまっすぐ行くと、人魚像がある。

目の前は海だけに、朝食会場からも海の景色がバッチリ。
特に屋外席は開放的な雰囲気そうだった。
自分は空調が効いている屋内席しか使わなかったが。

建築コンセプト通り南国の自然を身近に感じる作りで、非常によい感じだった。
まさに南国リゾートという感じで、素晴らしいホテルでしたね。
ビーチ(ムーンビーチ)
ホテル前にある「ムーンビーチ」は、透明度の高い海だった。
少し粗めの砂とサンゴのビーチは、なんとか素足でも歩けるレベル(ややサンゴあり)。

自分的には非常に好みのビーチだった。
なんといっても遊泳エリアが広い。
そして水平線への視界を遮るプレイパーク的な遊具がないので、景色に開放感がある。

干潮時でなければ、奥に行くと足がつく/つかないのレベルの深さで、たっぷり泳げる。
とにかく「(沖縄のホテルビーチの中では)広い!」という感じで、その点が最高でしたね。
素晴らしい。
あと、パラソル・チェアが空いていたのも良かった。
なんで空いているかというと、有料だからですが(笑)
パラソル・チェアが1日3300円、宿泊者割引ナシ。
パラソルには、「有料席」という大きな札がかかっている。

ちなみにタオルバーもなく、「タオル貸し出し1枚440円」。
タオル有料はちょっと驚いたが、2022年9月あたりから有料化したらしい。
自分は念のためもってきていたビーチタオルを使いました。
ビーチにある受付(写真右側)で、パラソルやタオルの料金を払う。
マリン・アクティビティの受付もこちら。
なので、受付に客が並んでたりすることもある。
中には「え、有料なの?どうしようかな」と長考し始める客や、「確か財布も持ってきてたハズ・・」と荷物をあさり始める客もでてくるので、意外に待ち時間が発生する。
個人的に有料なのは別に良いんだが、このシステムだけはどうにかして欲しいと思った。
早くビーチでまったりしたいのに、毎日並ぶのが面倒というか。
宿泊客は前払いとかできないもんかな。。。
※料金の部屋付けは可能
ビーチの後ろにはホテルのレストラン・土産店(スナック・アイス)があり、飲食はそちらで可能。
品をパラソルにテイクアウトして食うようなサービスは、なさそうでした。
なお、ビーチは宿泊客以外の一般客も利用可能。
施設利用料が大人2000円/子供1000円、駐車場が1000円。
いずれも宿泊客は不要となる。
「沖縄にプライベートビーチは存在しない」という話の背景
ホテルの宿泊客は、上記料金ナシで「チェックイン前」「チェックイン後」もビーチ利用が可能。
荷物はフロントで預かってもらえる。
ビーチには、コインロッカー(200円)付のシャワーあり。
自分はチェックアウト後のビーチ利用で、ロッカー・シャワーを使いました。
※シャワーにシャンプーなどのアメニティはナシ
※ホテル内に有料(1000円)の風呂もあるが、営業時間が17:00~23:00なので注意

このロッカーで「脱水機」(無料)なるものが設置してあり、初めて使いました。
水着をいれてボタンを押すと、洗濯機の脱水機能のようにグルグル回って脱水できる。
便利だな、これ、、、と。
ちなみにホテル内(大浴場近辺)に有料のコインランドリー・乾燥機もあり。
プール
ホテル内にはプールが2つある。
半屋内アトリウムプールは、長さ25m・幅8m~10m・深さ70cm~1m45cm。
プールの上に見えるのは宿泊部屋で、これらの部屋からは階段でスグにアクセス可能。

半屋内アトリウムプールから外にでると、屋外ラグーンプールがある。
長さ最大17m・幅最大30m・深さ110cm~130cm。

ちなみにプールのパラソル・チェアは無料。
そのため、プール側のパラソルは結構埋まっていた。
自分はビーチ側のパラソル(有料)が好みだったので、そちらを利用していた。
プールの目の前はビーチだが、ビーチ自体が広めであるので、スグに海に入れるビーチ側がいいな、と。
半屋内アトリウムプールの方は日陰になる一方、風がない。
しかし屋根付きではあるので、雨にも対応可能。
双方、メリ・デメはあるかなと思います。
大浴場
ビーチの近く、建物内に大浴場がある。
大浴場には、サウナあり。

風呂はそこそこ広く、宿泊客も有料だからか空いていた。
宿泊客は1100円で滞在中は何度でも利用可能。
風呂の受け付けで部屋番号を伝えて料金を支払い。部屋付け可能。
チケットをもらえるので、滞在期間中はそのチケットで出入りが可能となる。
外来客は、1回につき2200円。
ちょっとお高め。
なお、営業時間は17:00~23:00となる。
つまり、夜しかやってない。
滞在の最終日、チェックアウトしてからもビーチ利用をしたが、最後に風呂を使おうとしたが営業時間が合わず断念、ビーチにあるシャワーを使うことになった。
朝食(ブッフェ)
朝食はブッフェ。
品数は普通。
屋内席と屋外席あり、いずれも海が見える。
沖縄料理は、沖縄そば・イリチー・豆腐チャンプルーがあった。

出来たてがもらえるエッグステーション。
オムレツ(コンビーフ・チーズ)とエッグベネディクトがあり。
またパンケーキも充実していた。

ちょっと珍しかったのは、「モーニング・スパークリング」。
自分は飲まなかったですが。

自分が実際に食べたメニューは以下。
一番美味かったのは、エッグベネディクト。

デザートは、フルーツとデニッシュをいただいた。
このダークチェリーのデニッシュも、美味かったですね。

テイクアウトのコーヒーもあり。
ランチ(ブッフェ)
朝食会場「コラーロ」では、ランチブッフェもある。
朝食付のプランで宿泊したら朝食券がもらえたが、朝食を逃したらランチでも使えるとのこと。
単価的には朝食(2,686円)よりランチ(3,143円)の方が少しだけ高いので、ランチの方がお得感がある。
メニューは朝食と被っている部分もあるが、ランチの方が豪華になっていた。

朝食との違いは以下。
- チャップステーキ・ポークソテー
- 天ぷら(白身・ゴーヤ・茄子)
- 鰹のたたき・サーモンポキ
- カレーのルーが3種類、具材も充実(ハンバーグなど)
- ミニケーキなどデザートが充実
朝食だとカレーのルーは「ホテル・オリジナル」の一種類だったが、ランチでは3種類。
甘口、ジャワカレー、オリジナル。
ホテル特製カレーは、なかなか美味かった

やはりステーキが、美味かったデスね~。
あとサーモンポキも、いい感じ。
デザートは、杏仁豆腐やプリンをいただきました。
これも美味かった。

ということで、ランチはなかなか良かったです。
部屋(ナチュラルコンフォート)
宿泊した部屋は、安めの「ナチュラルコンフォート/グリーンビュー」(30㎡)。

ちいさなテラスがついており、椅子もある。
水着を干すのに便利。
目の前は、ホテル入口のロータリー・ビュー。

風呂は浴槽あり。
今回は大浴場の方をメインで使った。
全体的に部屋の作りは古いが、そこそこ広いし問題はなかった。
無料の水が1本と、粉コーヒーあり。
有線LANなし、Wi-Fiが弱いのが気になった。
あと館内は電波が弱いエリアも稀にあるので、通信面はちょっと弱めかなと思いました。
飲食店・コンビニ
ホテルナ内には「ゼネラルショップ マハロ」がある。
コンビニ的に、いろいろ売っている。

お値段は、ちょっと高め。
当方が好物の「名護ひがし食堂ぜんざいバー」(200円)。
「バヤリース・マンゴー」のペットボトル(200円)。
隣接するピロティにテーブル・チェアがあるので、そちらで食いました。
やはり、ぜんざいバーは最高です。
一番近いローソンでは売ってなかったので、ぜんざいバーはこちらで補充した。
なお、ホテルをでて数分歩くとコンビニがある。
一番近いのはローソンで、ちょっと歩くと他のコンビニもあり。
夕食については、周辺に色々あり。
自分は、徒歩15分ほどの「シーサイドドライブイン」に通った。
このお店は、美味いし使い勝手もよかったです。
沖縄最古のドライブインレストラン「シーサイドドライブイン」(1967年創業)がいろいろ美味かった
部屋からビーチへのウォークスルー動画
宿泊した部屋から、プールを経由して、ビーチまで歩く。
今回は、かなりビーチアクセスがよい部屋だった。
部屋を出たら、すぐプールだったり。。。
以下、iPhone13 Proで撮影したウォークスルー動画(部屋からビーチまで)。
まとめ
今まで行った沖縄のビーチリゾートの中では、「ビーチ環境」と「南国を感じる建築様式」という意味では一番良かったかも。
プール・ホテル内の各種施設・サービスを含めると、また話は変わってくるけど。
「ビーチ環境」という意味では、瀬底ヒルトンと同じくらい気に入った。
瀬底ヒルトンみたいな、気軽でチープな感じの「海の家」があれば、もっと好みだったんだけど。
- ビーチ環境が良い
- 遊泳エリアが広くて泳ぎやすい
- 透明度が高く、ビーチの砂も良好(石少なめ)
- プレイパークがなく水平線の眺望が良い
- スコール対応可能な屋根付の休憩エリアあり
- ビーチのパラソルが適度な混雑度
- プールが近くに2つあるので、ビーチとプールで客が分散
- ビーチ側はチェアが有料、タオルも有料なので、更に分散
- 南国気分を味わえる建築様式
- 自然溢れる独特なピロティ
- 緑の中にポツンと建つクラシカルなホテル外観
- 近くにシーサイドドライブインがあり、使い勝手がよい
お値段的に気軽にイケる感じではないが、今回は全国旅行支援なども使い、なんとか敢行できた。
機会があれば、また行ってみたい。
素晴らしいホテルでした。
沖縄ビーチリゾートの歴史
「ムーンビーチ・リゾート」は沖縄最古のビーチリゾートと言われる。
そこら辺について、以下の論文からサマリーにて。
「日本のハワイ」としての沖縄の形成
- 1960年代、日本最南端の「南国」である宮崎県が新婚旅行ブームの定番
- 1964年、海外旅行の自由化で、お金があればハワイ・グアムも新婚旅行の選択肢に
- 同時期の沖縄は日本復帰前、パスポートが必要で通貨はドルの「海外旅行」、本土より高級外国製品を安く買える「ショッピング」や「戦跡」が観光の目玉
- 1972年、沖縄の日本復帰、パスポート不要に
- 1975年、沖縄国際海洋博覧会で沖縄が「青い海」「亜熱帯」の観光イメージ確立、国内の南国パラダイスは宮崎から沖縄へ
- 同じく1975年、恩納村にムーンビーチ開業、当時は本格的なリゾートホテルがなく、ツアー観光客はほとんどが那覇に宿泊しており、ムーンビーチは元祖ビーチリゾートだった
- ムーンビーチ(75年)の成功に続き、78年のオクマリゾート、79年の小浜島はいむるぶし、83年に万座ビーチリゾートが開業、恩納村を中心として沖縄に本格的なリゾートホテルが集積していく
ほい。
そんな感じ。