ステータス条件を金額ベースに移行したデルタ航空が、変更後1ヶ月で若干の条件緩和を発表

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金額ベースへの移行の余波

2023年9月、デルタ航空はステータス獲得条件を「金額ベースのみ」に移行する発表を行った。
飛行機で飛んだ「距離」は関係なく、「デルタ航空にいくら払ったか」だけがステータス条件となる。
デルタ航空のステータス条件が「金額ベース」だけに移行

この変更は、大きな話題を呼んだ。
変更を嫌ってデルタ航空から逃げ出す顧客を取り込もうと、ステータスマッチ市場も活発化。
最近増えてきた航空会社のステータスマッチ

VFTWによると、ユナイテッド航空は決算発表の質疑応答で「ステータスマッチが劇的に増えたか？」の質問に「イエス」と回答している。
※ただしステータスマッチの人数は、全体に比して大した数ではないとも

Are status matches up dramatically? Yes.
(ステータスマッチでうちにくる顧客が大きく増えたかって？YES。）

Requests For United Airlines Status Matches Are Up “Dramatically” With Delta Gutting SkyMiles

一方、デルタ航空の決算発表では、物議を醸す変更発表の後でも収益が順調であることが示された。
収益の11%を占める提携クレジットカードでの売上も堅調で、新制度では「クレカ利用でもステータス獲得に近づく」ことになるため、これは今後も重要な指標になると言われている。
また、ロイヤリティ・プログラム変更については、修正の予定があることがコメントされていた。

We need to go back and reassess the planned rollout for the new qualification levels
(ちょっと前に発表したステータス条件の変更だけどね、ちょっと再調整は必要かな）

Delta Profit Intact After Controversial SkyMiles Changes

ステータス獲得の金額条件を緩和

「まだ、早かったかもしれない」。
デルタ航空は、一度剥がしたバンドエイドを再び貼り直す作業に取りかかった。

No question we probably went too far. In doing that our team kind of wanted to rip the Band-Aid off…I think we moved too fast. We’re looking at it now
(指に貼ったバンドエイドを、ペリッと一気に剥がしたくなるようなさ、そういうのってあるでしょ？でも今回はちょっと変更が急すぎたかな。少し見直そうかと思ってるよ）

Delta CEO On Loyalty Changes: ‘We Moved Too Fast…We Will Be Making Modifications

結果として、ステータス獲得に必要な条件が２割ほど削減された。
10月に入ってから、公式サイトでもアナウンスされている。
デルタ航空 2024スカイマイルプログラム最新情報

そして変革は続く

今回は「急すぎた」ために見直しが入ったデルタ航空だが、基本的に「金額ベースへの移行」は続く。
今後数年間で「多くのお金を払った人に、多くの特典を」という「変革」が続くとのこと。
Delta: We’re Not Done Making Changes To SkyMiles Status – Or First Class

マイル(距離)に応じた恩恵がなくなりつつあるのは面白味がなくなって残念だが、世の流れですね。
「金額だけをみる」というのは、普通に考えると「そうだよね」ということでは、ある。

そういえば、「10泊につき、1泊無料」で有名なHotels.comも2024年からは普通の%還元に移行する。
旅行業界全体が、ここ10年くらいで徐々に金額ベースに移行しているが、その動きが加速している感。
ExpediaとのHotels.comの新しいロイヤリティ・プログラム「One Key」

こういった動きで気になる次のイベントは、11月に予定されているJALの発表。
日本の場合は、直接的に米国の追随をするより、ガラパゴスなムーブに期待。
JALが新ステイタスプログラムを2024年に開始、JGC入会基準が変更、ミリオンマイラーも一部改変

ほい。

そんな感じ。

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