モバイルバッテリーの「機内持ち込み」(ANA/JAL)は条件付きで2個までOK、「預け入れ」はNG。

モバイルバッテリーを旅行に持って行く際に、機内に持ち込めるか?
スーツケースに入れて、預けられるか?

ANA/JALについて、結論だけ言うと、
モバイルバッテリーは「機内持ち込み」で2個までOK。
※100Wh以下なら個数制限ナシ(大抵のモバイルバッテリーは100Wh以下)
※預ける荷物に入れておくのは、個数に関わらずNG

以下、もう少し詳しく。

モバイルバッテリーは「機内持ち込み」で2個までOK

ANAもJALも、モバイルバッテリーの扱いは同じ。
国際線・国内線の区別もなく、同じルール。

モバイルバッテリーは「機内持ち込み」で2個までOK。
預ける荷物に入れておくのはNG。

航空会社 機内持ち込み 預け入れ荷物
ANA
160Wh以下なら2個までOK
100Wh以下は個数制限なし
×
JAL
160Wh以下なら2個までOK
100Wh以下は個数制限なし
×

手荷物について(お預けのお手続きや機内持ち込み、検査について) | ご旅行の準備 [国際線] | ANA
手荷物について(お預けのお手続きや機内持ち込み、検査について)[国内線] | ご旅行の準備 [国内線] | ANA
JAL企業情報 – お客さまへのお願い おあずけ・機内へのお持込に制限がある手荷物について(安全への取り組み)
※ANAの国際線と国内線でモバイルバッテリーの扱いは同じ、JALはまとめて1ページ

間違えてスーツケースに入れて、預けてしまった場合はどうなるか?
これは、空港や航空会社の扱いによる。

実は当方、何度か「うっかり」預けてしまったことがある。

中国の空港では、没収された。
しかも、スーツケースには白いチョークで「×」と書かれてしまった。
※これは乗る前に「バッテリー入ってたら没収するよ」の書面にサインしているので、悪いのは自分(入れてるのを忘れてた)

飛行機の「受託手荷物」(預け入れ荷物)に、「モバイルバッテリー」を入れると没収されるので注意。特に中国は注意。

他には、スーツケースを預けた後で、グランドスタッフが走って追っかけてきて、
「お客様の荷物をX線に通したら、モバイルバッテリーらしきモノが入っていました。取り出してください」
と言われたこともある。

申し訳ない。。。

こうした「うっかり」で搭乗手続きにどんどん遅れが生じ得るので、モバイルバッテリーを間違えて預けてしまうのは注意したいところ。

持ち込みOKな、「100Wh」「160Wh」とは何か?

160Wh以下なら、2個まで持ち込める。
100Wh以下なら、個数制限なし。

条件になっている、「100Wh」「160Wh」とは何か?

結論から言うと、普通のサイズのモバイルバッテリーはたいて100Wh以下
かなりデカいサイズのバッテリーでなければ、普通は100Wh以下かと。

「Wh」は、たいていモバイルバッテリーの後ろに書いてある
「mAh」とは別なので注意。

例えば、スマホより小さいくらいのAnkerの「PowerCore 10400」は、38Wh。
100Wh以下。


Anker(アンカー)公式オンラインストア

スマホより大きめの「PowerCore 20100」で、72.36 wh。
100Wh以下。


Anker(アンカー)公式オンラインストア

ただ、「PowerCore 20100」のようなサイズのものは、大きすぎて使っている人は少ないと思う。
自分もこれ、持ってるが、デカすぎて持ち歩くのが重く、結局使ってない。

なお、自分が使っている「Decotte ET-M6」も、バッテリーの裏面をみてみた。

iPhoneもAndroidも内蔵ケーブルで充電できる無敵のモバイルバッテリー「Decotte ET-M6」。LightningとMicroUSBを両方内蔵。

「22.2WH」であった。

自分の持っているモバイルバッテリーも、裏面をみてみると良いかと思います。
(もしくは公式HPをみる)

100Wh以下であれば個数制限はないが、それを越えると2個までとなるの注意。

なぜ「機内持ち込み」はOKなのに、「預け入れ荷物」はNGなのか

ANA/JALともに、モバイルバッテリーは「預け入れ荷物」はNG。
ポケットか小型のバッグに入れて、機内に持ち込むのは(条件付きで)OK。

機内持ち込み
預け入れ ×

なぜ、「預け入れ」はNGなのか?

預け入れた荷物は、飛行機の貨物室に入れられる。
もし、そこでモバイルバッテリーが発火して火事になった場合、貨物室は人の監視の目が届かないだけに、大事に至る可能性が高い。

一方、乗客が身の回り品として機内に持ち込んだ場合。
仮に発火しても、乗客やCAがスグに気付いて消火活動も可能だろう。

このため、「持ち込みならOK」という形になっている。

以下、国土交通省の安全ビデオのコメント。

(最近特にトラブルになることが多いのは)モバイルバッテリーになります。
発火してしまうと容易に消火できないことを理由に、お客様の目や乗務員の目の行き届く機内にのみお持ち込みすることができます。

何が持ち込めて 何が持ち込めない? 飛行機に乗る時の注意!!|政府インターネットテレビ

では、本当にモバイルバッテリーって発火するの?という話だが、過去に発火したことはある。
2016/5に、羽田行きの便で・・・

羽田行きの飛行機の機内でモバイルバッテリーが発火、台北に引き返した話。燃えたバッテリーは中国製のコピー製品か?

台北から羽田への機内でモバイルバッテリーが発火し、飛行機は台北に引き返した。

爆発事故が相次ぎ、機内に持ち込む禁止、持ち込んだら罰金というスマホもあった。

バッテリー爆発の「GalaxyNote7」、遂に機内持ち込み禁止、違反者は最大懲役10年/罰金1875万円へ

もともと、リチウムイオンのバッテリーは「危険物」の扱い。

安かろう、悪かろうな製品は、なるべく避けた方がよいかもしれませんね。。。

そもそもスマホやビデオカメラに入ってるバッテリーは?

「160Wh以下」という上限は、スマホやPC、ビデオカメラのリチウムイオン電池にも適用される。

「リチウム電池またはリチウムイオン電池を内蔵した電子機器」
内蔵される電池は、以下の容量を超えないもの。(リチウム電池は2g以下、リチウムイオン電池は160Wh以下)

手荷物について(お預けのお手続きや機内持ち込み、検査について) | ご旅行の準備 [国際線] | ANA

「リチウム電池は2g以下」というのは、充電できないコイン電池みたいやつとか。
あまり考える必要はない。

「リチウムイオン電池は160Wh以下」は、充電可能なバッテリー。
PCとかスマホとか、デジカメに入っている。

ただ、正直よほど大型の機械とかでなければ、そもそも気にしないんじゃなかろうか。

たとえばiPhone6sは、「6.9Wh」。
Apple iPhone 6s – Full phone specifications

ノートPCの「VAIO Z」で、「58Wh」。
http://us.vaio.com/society/vaio-z-raising-the-bars-for-power/

まぁ、たいていは大丈夫よね、と。
「機内持ち込みOK」。

あと、これらの「電子機器本体」は、160Wh以下なら「預け入れもOK」
つまり、ノートPCとか、カメラとか、そーゆーのはスーツケースに入れておける。

バゲージロストがありうるので、基本は持ってた方がいいと思うけど。
それは別として。

ただ、「預け入れ」については、今後厳しくなる可能性がある。。。

2018年以降は「預け荷物」が厳しくなる?

「電子機器本体」は、2018年から国際的に「預け入れNG」になる可能性あり。
(つまり、PCとかカメラは全部、「機内持ち込み」とする必要あり?)

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1602/24/news125.html

ICAOのリリースは以下。
http://www.icao.int/Newsroom/Pages/ICAO-Council-Prohibits-Lithium-Ion-Cargo-Shipments-on-Passenger-Aircraft.aspx

It pertains only to Lithium-ion batteries shipped as cargo on passenger aircraft, and not to those contained in personal electronic devices carried by passengers or crew.
貨物としてのリチウムイオンをNGにする。乗客が手荷物として持ち込む機器は、対象外。

※乗客を乗せて飛ぶ旅客機の話で、貨物輸送機とかはまた別の話。

機器を全部「持ち込み手荷物」にして持ち込むと、こう、、、
みんな手荷物が膨らまないかな・・・

座席上の荷物入れのスペースが足りなくて、整理に時間がかかり、出発が遅れそうというか、なんというか。。。

うーむ。

2018年の話だし、まぁいいや。

そんな感じ。

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