ジョン万次郎の漂流記「漂巽紀畧」を読んだ

漂巽紀畧

連休で本を読んだので、その感想メモにて。
面白かった順に。

まずは「漂巽紀畧」(河田 小龍)

「漂巽紀畧」(河田 小龍)

天保12年(1841年)、5人の漁師が乗った漁船が漂流し、そこに14歳のジョン万次郎もいた。
無人島に辿り着いた一行は、アホウドリを棒で打って食ったり、自らの小便を飲んで飢えを凌いだ。
やがてアメリカの捕鯨船に救出され、そのままハワイに渡る。

5人はその後、現地で生活を始めたり、帰国費用を貯めるためにゴールドラッシュに参戦したり、捕鯨船で世界を回ったり。
今のように日本への定期便や郵便があるわけではないので、なかなか帰国できない。金もかかる。
万次郎たちは日本行きの船を探し続け、11年後にようやく帰国できた。

現代の基準からしても大冒険にして、数奇な人生。
しかし文章が簡潔でリズムよく、短時間で読める。
全くの良本だった。

万次郎が見聞きした当時の情報も面白い。
ゴールドラッシュの給料事情、日本の外国船に対する反応、アメリカで初めて列車に乗った際の朴訥とした感想も秀逸。
「景色が横に流れていくようで、長くは見ていられない」。

この時代は、他にも日本人が漂流の結果ハワイに辿り着くことがあった。
そうした日本人同士の異国の地での支え合い、義理人情も見逃せない。
終盤、帰国のくだりに際しては、「良かったなぁ、万次郎さん」と感動した。

中国共産党 支配の原理

中国共産党 支配の原理 巨大組織の未来と不安」を読んだ。
中国共産党の成り立ち、歴史が解説されている。
中国政府の声明や記者会見などにみる、「あの独特な感じ」について理解が深まった気がする。

中国共産党は、政党でなく「軍」として見ると理解しやすいらしい。
憲法より重い共産党規約では、設立当初から自らを「軍」と定義している。

その共産党規約には「秘密を守ること」という誓いが含まれる。
設立当初に国民党や軍閥から迫害されつつ活動してきた経緯から、共産党は「秘密主義」で始まり、今もそれが続いている。

その共産党に、一般の中国人はどう向き合っているか?

共産党への入党は高倍率の狭き門だが、一度入ったら抜けられない。
一方、一般企業の入社試験で、学生は宗教欄に「共産党」と書くらしい。

それは、なぜか。

とまぁ、中国共産党のアレコレが分かって、興味深かった。

全然関係ないけど・・・

映画「九龍城寨之圍城」は日本語字幕で配信されないかな。
すごく観たいんだけど。。。
香港映画の傑作誕生!『九龍城寨之圍城』とは?

ゲームの王国

「ゲームの王国」(小川 哲 )は、上下の2巻。
前に読んだ「地図と拳」が面白かったので、同じ著者の代表作?である「ゲームの王国」も読んでみた。

書籍「地図と拳」「不老不死の研究」「トマト缶の黒い真実」「文豪と俳句」など

上巻は面白かった。

場所はカンボジア、時はポルポト政権の前後。
輪ゴムで予言する少年、土を操る農民、鉄板男の美声、千里眼の少女と論理の天才の邂逅。
マジックの細部が活き活きと描写され、話も加速度的にグングン進む。

一方、後半は思索的な領域に踏み込み、メタ・ゲームの話が始まる。
個人的に小難しい話にはついていけず、ページ捲りを加速させたこととなった。
そういう意味では、最後まで活劇的だった「地図の拳」の方が自分は好きだったかな。

ほい。

そんな感じ。

tonogata
tonogata

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